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1.満月の夜、私は鬼に食べられる
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よろしくお願いします。
いきなり性描写ありの話です。
✱✱✱
灯りを消した部屋でベッドに腰掛け、レースカーテンを半分引いたベランダと隣接している窓から満月を眺めていた青年は、合い鍵を使って入ってきた若い女性へ妖しい笑みを向けた。
「今宵は満月、だな」
愉しそうに笑った青年は、かけていた眼鏡を外しヘッドボードに置きベッドから立ち上がった。
「分かっているよ。だから此処に来たでしょう?」
連絡無しの訪問に、「こんばんは」も「どうしたの」と訊くこともない従弟は、すでに意識の主導権を彼に取られている。十年近い彼との付き合いから、それを分かっている彼女は唇を尖らせてロングカーデガンを脱ぐ。
「花、こっちへ来い」
手招きする青年の体が傾いで、壁際のソファーへどさりと音を立てて倒れ込む。
ソファーへ倒れて意識を失った青年と入れ替わるように立ち上がったのは、腰に届く長さの艶やかな黒髪と病的に白い肌をして紺色の狩衣を着た、見目麗しい男性だった。
窓から部屋へ射し込む月光によって、彼の肌は青白さと増して見える。一見、古風で雅な装いをした男性だが、額から伸びる二本の角と金色の瞳が彼は人とは異なる存在なのだと示していた。
「ちょっと、まー君の体はもっと優しく扱ってあげて」
「喰らうことをせずに、此奴の命を繋いでいるだけでも優しくしているだろうが」
フンッと鼻を鳴らした鬼は、花と呼んだ女性が着ているワンピースの広く空いた襟元へ触れる。
「自分で脱ぐから、破らないで」
部屋着代わりのワンピースとはいえ破られたら困ると、花はワンピースを頭から脱ぐ。
身に着けているのはカップ付きキャミソールとショーツのみとなり、恥ずかしさから両腕で胸元を隠す。
幾度となく彼に肌を晒していても、服を脱いで裸になる時は恥ずかしい。目を細めた鬼の目線に従い、ベッドへ腰掛けた。
音もなく近付いた鬼は花の薄い肩を押し、簡単に彼女の体はベッドへ沈む。
近付いて来る端正な顔に、花は目蓋を閉じた。
「んっ」
触れるだけの口付けはすぐに深いものへと変わり、口を開いた花の口腔内へ肉厚の舌が入って来る。体温の低い体とは別の生き物のようにその舌は熱く、花の舌先へ絡まりつく。
執拗に舌へ絡みつく彼の舌の動きは執拗で、応えるだけで精いっぱいだった。口腔内で混ざり合う唾液が飲み込みきれず、花の唇の端から溢れ出る。
「はぁっ」
舌を軽く吸い上げられて花が体を震わせると、口付けに満足したらしい鬼は、顔を固定していた手を離す。
口腔内から抜け出ていく鬼の舌と花の舌を唾液の銀糸が繋いで、切れる。
「何を考えておる?」
息を荒げる花を覗き込む男の頭部に角が無ければ、鋭い犬歯が開いた唇の間から見えなければ、彼の放つ色気にのまれてしまったのに。
「あ、なにも、」
キャミソールの裾から鬼の大きな手が侵入し、カップごと布を捲り上げた。
形の良い乳房とピンク色の乳首が彼の目の前に晒され、花の顔が羞恥で赤く染まる。
咄嗟に胸を隠そうとする手を片手で押さえた鬼は、硬くなった乳首舌を這わせ尖った犬歯でかりっと噛んだ。
「あぁっ!」
強過ぎる刺激に、花は大きく体を揺らした。
「他の事を考えていた仕置きだ」
「やぁ、噛まないでよ」
「駄目だ」
ニヤリと鬼は口角を上げ、硬く立ち上がった乳首を舌先で舐め吸いつく。
「あんっ」
「お前は、我が与える快楽のことだけ考えておれ。善がり狂う精気は全て我の糧となる」
不遜な言い方をするくせに、鬼の手つきは乱暴ではなく壊れ物を扱うように優しい。
長くて鋭い爪は花に触れる直前、柔い肌を傷付けないように短く変化させてくれるし、初めて膣内へ指を入れた時に痛がって泣いて以来、ナカには指は入れようとせず入れるのは舌だけ。
快感に染まる花の精気を喰らいたい鬼は、絶対に恐怖を与えることも痛みを与えることはしない。
「うん。私を食べて」
感情の読めない金色の瞳を見詰め、花はゆっくりと頷いた。
左手は乳房をやわやわと揉み、右手で秘部の入口をなぞり愛液で潤っているのを確認した鬼は下方へ移動する。
太股を開いた花の股の間へ顔を埋めた鬼は、愛液で濡れたショーツのサイドの紐を解き脱がせ、薄い下生えを掻き分け秘部から溢れ出る愛液を指先に纏わせてクリトリスに触れた。
「ああん」
人差し指の腹でクリトリスを擦り、愛液を滴らせる秘部の入口へ吸い付く。
「ひぃん、あっあっあぁっ」
クリトリスと秘部を同時に弄られる快感に、花はシーツを握り閉めた。
力が入る花の太股を抱え、鬼が愛液を啜る厭らしい音と花の喘ぎ声が響いていても、ソファーで寝息を立てる従弟は起きることはない。
鬼の術により従弟の眠りは覚めることない。大丈夫だと分かっていても恥ずかしさから喘ぎ声は出したくはないのに、この鬼は声を堪えることを許してはくれないのだ。堪えようとする度に、敏感な部分を攻め立てて我慢できなくする。
角部屋で隣の住人が夜間不在ということと、防音効果のある術を使い室内の音が外部へ漏れないようにしてくれているのが救いだった。
「あんっあっあっ」
大きく立ち上がったクリトリスを舐められて、花の目の前がチカチカと点滅する。
吸い付かれた瞬間、大きく膨らんだ快感が弾けた。
「ああんっ、やあぁああー!!」
達した秘部から、ぷしゅっと愛液が吹き出す。
秘部へ口を付けて愛液を飲み干した鬼は、クリトリスを一舐めしてから顔を離した。
絶頂の余韻で呆然と天井を見詰める花は、指一本動かせず気怠い四肢をベッドへ投げ出す。
潮まで吹くくらいの強い快感は、精気となり鬼の糧となる。精気を奪われた後は、全力疾走後に似た疲労感に襲われて、しばらくの間動けなくなるのだ。
ソファーで眠る従弟は術によって朝までは絶対に起きないとはいえ、正臣の部屋から出ていく花の姿を誰かに見られたくなかった。辺りが暗いうちに自宅へ戻らなければならない。
「お腹、いっぱいになった?」
疲労と眠気から、花は舌ったらずな口調で問う。
「多少はな」
口の端についた愛液を舌で舐め取る鬼を見て、花の子宮の奥が切なく疼く。
「もっと食べて、いいよ?」
半ば眠りの淵へ落ちかけている花が、無意識で言った言葉に鬼は目を細める。
「全て喰らえば、花は死ぬ」
伸ばされた冷たい指先が、火照った花の頬を滑っていく。
「それに、まだその時ではないだろうが。此奴はまだ契約の歳にはなっていない。今喰わなくとも、一月後にはお前の全てを喰らうのだ」
一月後、従弟の正臣は二十歳の誕生日を迎える。その時に花はこの男、鬼に体と魂を喰われるのだ。
それが幼い自分が鬼と交わした契約。
(待たなくても、全部、食べて欲しいのに)
口を開こうとした花の唇に彼の人差し指が触れる。
「眠れ」
命令に従い重たくなっていく目蓋に逆らえず、花は目を閉じた。
いきなり性描写ありの話です。
✱✱✱
灯りを消した部屋でベッドに腰掛け、レースカーテンを半分引いたベランダと隣接している窓から満月を眺めていた青年は、合い鍵を使って入ってきた若い女性へ妖しい笑みを向けた。
「今宵は満月、だな」
愉しそうに笑った青年は、かけていた眼鏡を外しヘッドボードに置きベッドから立ち上がった。
「分かっているよ。だから此処に来たでしょう?」
連絡無しの訪問に、「こんばんは」も「どうしたの」と訊くこともない従弟は、すでに意識の主導権を彼に取られている。十年近い彼との付き合いから、それを分かっている彼女は唇を尖らせてロングカーデガンを脱ぐ。
「花、こっちへ来い」
手招きする青年の体が傾いで、壁際のソファーへどさりと音を立てて倒れ込む。
ソファーへ倒れて意識を失った青年と入れ替わるように立ち上がったのは、腰に届く長さの艶やかな黒髪と病的に白い肌をして紺色の狩衣を着た、見目麗しい男性だった。
窓から部屋へ射し込む月光によって、彼の肌は青白さと増して見える。一見、古風で雅な装いをした男性だが、額から伸びる二本の角と金色の瞳が彼は人とは異なる存在なのだと示していた。
「ちょっと、まー君の体はもっと優しく扱ってあげて」
「喰らうことをせずに、此奴の命を繋いでいるだけでも優しくしているだろうが」
フンッと鼻を鳴らした鬼は、花と呼んだ女性が着ているワンピースの広く空いた襟元へ触れる。
「自分で脱ぐから、破らないで」
部屋着代わりのワンピースとはいえ破られたら困ると、花はワンピースを頭から脱ぐ。
身に着けているのはカップ付きキャミソールとショーツのみとなり、恥ずかしさから両腕で胸元を隠す。
幾度となく彼に肌を晒していても、服を脱いで裸になる時は恥ずかしい。目を細めた鬼の目線に従い、ベッドへ腰掛けた。
音もなく近付いた鬼は花の薄い肩を押し、簡単に彼女の体はベッドへ沈む。
近付いて来る端正な顔に、花は目蓋を閉じた。
「んっ」
触れるだけの口付けはすぐに深いものへと変わり、口を開いた花の口腔内へ肉厚の舌が入って来る。体温の低い体とは別の生き物のようにその舌は熱く、花の舌先へ絡まりつく。
執拗に舌へ絡みつく彼の舌の動きは執拗で、応えるだけで精いっぱいだった。口腔内で混ざり合う唾液が飲み込みきれず、花の唇の端から溢れ出る。
「はぁっ」
舌を軽く吸い上げられて花が体を震わせると、口付けに満足したらしい鬼は、顔を固定していた手を離す。
口腔内から抜け出ていく鬼の舌と花の舌を唾液の銀糸が繋いで、切れる。
「何を考えておる?」
息を荒げる花を覗き込む男の頭部に角が無ければ、鋭い犬歯が開いた唇の間から見えなければ、彼の放つ色気にのまれてしまったのに。
「あ、なにも、」
キャミソールの裾から鬼の大きな手が侵入し、カップごと布を捲り上げた。
形の良い乳房とピンク色の乳首が彼の目の前に晒され、花の顔が羞恥で赤く染まる。
咄嗟に胸を隠そうとする手を片手で押さえた鬼は、硬くなった乳首舌を這わせ尖った犬歯でかりっと噛んだ。
「あぁっ!」
強過ぎる刺激に、花は大きく体を揺らした。
「他の事を考えていた仕置きだ」
「やぁ、噛まないでよ」
「駄目だ」
ニヤリと鬼は口角を上げ、硬く立ち上がった乳首を舌先で舐め吸いつく。
「あんっ」
「お前は、我が与える快楽のことだけ考えておれ。善がり狂う精気は全て我の糧となる」
不遜な言い方をするくせに、鬼の手つきは乱暴ではなく壊れ物を扱うように優しい。
長くて鋭い爪は花に触れる直前、柔い肌を傷付けないように短く変化させてくれるし、初めて膣内へ指を入れた時に痛がって泣いて以来、ナカには指は入れようとせず入れるのは舌だけ。
快感に染まる花の精気を喰らいたい鬼は、絶対に恐怖を与えることも痛みを与えることはしない。
「うん。私を食べて」
感情の読めない金色の瞳を見詰め、花はゆっくりと頷いた。
左手は乳房をやわやわと揉み、右手で秘部の入口をなぞり愛液で潤っているのを確認した鬼は下方へ移動する。
太股を開いた花の股の間へ顔を埋めた鬼は、愛液で濡れたショーツのサイドの紐を解き脱がせ、薄い下生えを掻き分け秘部から溢れ出る愛液を指先に纏わせてクリトリスに触れた。
「ああん」
人差し指の腹でクリトリスを擦り、愛液を滴らせる秘部の入口へ吸い付く。
「ひぃん、あっあっあぁっ」
クリトリスと秘部を同時に弄られる快感に、花はシーツを握り閉めた。
力が入る花の太股を抱え、鬼が愛液を啜る厭らしい音と花の喘ぎ声が響いていても、ソファーで寝息を立てる従弟は起きることはない。
鬼の術により従弟の眠りは覚めることない。大丈夫だと分かっていても恥ずかしさから喘ぎ声は出したくはないのに、この鬼は声を堪えることを許してはくれないのだ。堪えようとする度に、敏感な部分を攻め立てて我慢できなくする。
角部屋で隣の住人が夜間不在ということと、防音効果のある術を使い室内の音が外部へ漏れないようにしてくれているのが救いだった。
「あんっあっあっ」
大きく立ち上がったクリトリスを舐められて、花の目の前がチカチカと点滅する。
吸い付かれた瞬間、大きく膨らんだ快感が弾けた。
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達した秘部から、ぷしゅっと愛液が吹き出す。
秘部へ口を付けて愛液を飲み干した鬼は、クリトリスを一舐めしてから顔を離した。
絶頂の余韻で呆然と天井を見詰める花は、指一本動かせず気怠い四肢をベッドへ投げ出す。
潮まで吹くくらいの強い快感は、精気となり鬼の糧となる。精気を奪われた後は、全力疾走後に似た疲労感に襲われて、しばらくの間動けなくなるのだ。
ソファーで眠る従弟は術によって朝までは絶対に起きないとはいえ、正臣の部屋から出ていく花の姿を誰かに見られたくなかった。辺りが暗いうちに自宅へ戻らなければならない。
「お腹、いっぱいになった?」
疲労と眠気から、花は舌ったらずな口調で問う。
「多少はな」
口の端についた愛液を舌で舐め取る鬼を見て、花の子宮の奥が切なく疼く。
「もっと食べて、いいよ?」
半ば眠りの淵へ落ちかけている花が、無意識で言った言葉に鬼は目を細める。
「全て喰らえば、花は死ぬ」
伸ばされた冷たい指先が、火照った花の頬を滑っていく。
「それに、まだその時ではないだろうが。此奴はまだ契約の歳にはなっていない。今喰わなくとも、一月後にはお前の全てを喰らうのだ」
一月後、従弟の正臣は二十歳の誕生日を迎える。その時に花はこの男、鬼に体と魂を喰われるのだ。
それが幼い自分が鬼と交わした契約。
(待たなくても、全部、食べて欲しいのに)
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