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しおりを挟む休日のある日。
2人で歩いていたら楓がつまづき転びそうになったのを司が支えた。
その際、腹部に腕を出したのだが、司の腕に楓の胸が乗る感じになった。
「ごめん…。」
「いえ、ありがとう。」
楓が疲れたと思った司は、喫茶店へ入り休憩を取った。
「ごめんなさい、つまづいてしまって。」
「転ばなかったんで良かったよ。」
「あの…私と居て退屈じゃない?」
「いや、そんなの思った事ないよ?」
「そうなの?」
「楓さんと歩いてるとね、周りの反応が面白いんだよ。」
「え?周りの?」
「カップルが居るとするだろ?」
「はい」
「そのカップルの男が楓さん見てるのを彼女に気付かれて怒られてんだよ。」
「え、なぜそんな事に?」
「男ってね、美人や胸の大きめな人を見るもんなのよ。」
「…。」
「楓さんは両方だから彼氏が見てるのを彼女が気に入らないんだよ。」
「私…そんな変な目で見られてるの?」
「変な目ってより、男なら普通なのかもよ?」
「( ⩌⤚⩌)司さんは見るの?」
「俺は楓さんが居るんで他の女性は見る事ないな。」
「そうなの?」
「見劣りするんで。」
「そんな事は…。」
と楓は恥ずかしくて窓の外を見た。
「 Σ(○Д○ ) うぉッ!?」
窓の外には楓の会社の同僚が3人、クレープを食べながら2人を見ていた。
「どうしたの?」
「ごごごごめんなさい、少し席を外しますッ 」
珍しく楓の焦る姿を見て心配になったが、原因はすぐに解明した。
店の外で女性3人と話をしている。
多分、会社の人だろう。
うぉって言ってたな、そりゃあんな見られ方したらな、そんな声も出るよな。
店の外では。
「何してんですか恵美さんッ あんた達もッ 」
「楓を見掛けたから観察してたんだけど。」
「私らは遊んでただけで、たまたま楓さん見掛けただけですよ?」
「だからって店の中まで見る事ないでしょ!!」
「邪魔した?ごめんごめん。」
「普通に優しそうな人ですね、楓さんに合いそうな人で良かったですょ~。」
「びっくりして変な声でたじゃないの。」
「あんたもビックリする事あんだね。」
「(ーωー) ありますよ…。」
「じゃ私達は引き上げますねぇ、でわでわぁ~♪」
サッサと歩いて行く3人を見送ってから店に戻った。
「ごめんなさい、会社の同僚が…窓の外に見えたので…。」
「焦った楓さん可愛かったよ。」
「からかわないで下さい…。」
「ホントに可愛いと思ったよ?」
「…恥ずかしい。」
喫茶店を出て映画を見に行った。
楓はアニメ映画だったので、え?と思ったが、面白い映画でアニメもアリだなと感じていた。
お互いに落ち着いた交際が肌に合っているようで、休日はのんびりとした時間を2人で過ごしている。
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