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しおりを挟む新街へ行き、グランツと話をした。
ユーリ»「グランツ、近々魔族の軍が攻めてくる、街の全員で姫を連れて城へ避難する準備しといて。」
グランツ»「我々は戦わなくて良いのか?」
ユーリ»「敵は約2000、大した数じゃないし皆をこんな事で失いたくないわね。」
グランツ»「我等の身を案じてくれるのは感謝する、しかし我等もロズグランデの兵だ、自分達だけ避難すると言うのも申し訳ないのだが。」
ユーリ»「まだ敵が動いたって知らせはないけど、おそらく新街は戦場になる、姫を城まで避難させる護衛の任務を命ずる。」
グランツ»「了解致しました。」
グランツが騎士の敬礼みたいな事したので指示通りに動いてくれるだろう。
ユーリ»「それと、ヒルラウロ王女はマイズトーレの街に居るよ。」
グランツ»「ヒルラウロ様はご無事だったか、セリスティア様もお喜びになられるだろう。」
ユーリ»「マイズトーレの管理者を頼んできたけど、みんなは帰りたい人とか居るかな?」
グランツ»「ヒルラウロ様が管理されるのであれば戻っても妙な使い方はされないと思うが、誰も帰らないと思うぞ。」
ユーリ»「そうなの?産まれ育った土地に帰りたいと思わないの?」
グランツ»「戻っても狭い相部屋のボロ宿舎に押し込められて自分の事は自分でしなきゃならん、ここみたいに個室で宿舎に専属の者が居て我々の世話をしてくれる所なんて無いぞ。」
ユーリ»「え、無いの?」
ラナ»「魔領全土でもロズ王都だけで他にはありませんよ?」
ユーリ»「ロズ兵がやり始めた事なんだけど?…私が変なの?」
ラナ»「変です。」
ユーリ»「 ∑(O▽O;) 」
リーゼ»「お姉様は皆を大切にしているだけで変ではないですよ。」
リーゼに抱きついてムニムニしてやった。
グランツ»「しかし王よ、敵側には凄まじく強い者が居るかも知れん、見た事は無いが1人で小隊を壊滅させる強者も居ると聞く。」
ユーリ»「それレイラの事なんじゃないの?」
ラナ»「レイラで間違いないと思います。その者はロズグランデでアルザ王女の従者ですので問題ありませんよ。」
グランツ»「では戦姫や舞姫は?」
ラナ»「その者達もロズに居ますよ。」
グランツ»「なんとッ!! 2000の兵など秒殺ではないかッ!!」
ユーリ»「戦姫と舞姫?」
ラナ»「戦姫はメイの戦場での名称ですね。舞姫はロザリカです。」
ユーリ»「ヤバいの居るんだな…。」
ラナ»「因みに双子は双迅でミザリは魔人と呼ばれてますよ。」
ユーリ»「ミザリが魔人って怪力なの?」
ラナ»「いえ、炎と風の魔法を使い敵軍へ大打撃を与えます。」
ユーリ»「魔法使いなの?前に双剣を渡したの、あれ単なるコレクションなんだね(笑)」
グランツ»「双迅と魔人は話に聞いた事があるが、実在してロズグランデに居たのか…。」
ラナ»「その者達はロズグランデ国王陛下の忠実な臣下です。そして通り名を持つ有力な者は敵として出張っては来ないでしょう。」
みんな凄い子なんだな…。
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