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397 攻城戦

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城の正門にはメイが居た。
リアレスも傍に居る。


ユーリ»「じゃヨロシクね。」

メイ»「お気をつけて。」


リーゼを抱き抱え、リゼルと手を繋いで城壁に登ってみたが誰も居ない。

魔法障壁を張り下を覗いてみたら鎧を着た騎士らしき人が集まっている、門の外に魔族が居ると知っているのだろう、どこかで見てるのかな?城壁の上には誰も居ないから、知らせに行って留守か別の所から見てるって事か?

周囲を見ても、それらしい人は見当たらない、街に潜伏してるなら城との連絡は遮断したので今以上に情報が入る事は無いだろう。

あ。ルード居る、ガルーダ目立つんじゃない?危なくないのかな?


ユーリ»「リーゼ、ルード呼んだの?危なくない?」

リーゼ»「ずっと城に居させるのも可哀想なので連れて来ました。」

ユーリ»「お散歩ですか(^^;)」


余裕だな(笑)


ユーリ▶[メイ、正門の内側に兵が集結してる、情報を入手する手段があるかもだから気をつけてね。]

メイ▶[承知しました。]


正門前の兵士を間引きしといても良いが、いきなり仕掛けてラナ達に被害が出たらマズい、こっちで騒ぎがあれば兵士が集まって来るかもだが、警戒して全員ではないはず。


ユーリ»「城壁の上に兵士が居ないっての気になるな。」

リーゼ»「兵が少ないか、門を固めてるかでは?」

ユーリ»「兵士が少ない事はないと思うんだけど、食料事情で最低限を残したとも考えられるのよね。」

リーゼ»「私達が冒険者ギルドで騎士を倒しまくって減ったとか?」

ユーリ»「そんなに倒してないでしょ、せいぜい400人ぐらいだよ?」

リゼル»「主様、あれ。」


リゼルの指差す方を見ると、帝国の騎士が正門の外に集まっている。
数は多くないが、突撃部隊だとしたらヴァルキュリスの騎士は無傷で済まないだろう。


リーゼ»「500人は居るんじゃないですか?」

ユーリ»「これで正門を開かれたらメイは死ぬな。」


敵兵の中から1人だけメイ達に近付く者が出た。


リゼル»「敵将でしょうか。」

ユーリ»「どうだろう、念話してみよかな?」

ユーリ▶[止まれ。]


念話で敵の動きが止まった。


リーゼ»「両手を上げてるようです。」

ユーリ»「よく見えるね、そこそこ遠いよ?」


距離は解らないが、500mぐらい離れてるのでは?


ユーリ▶[戦闘する風には見えんが、国の為に死ぬなら相手してやるぞ?]

兵士▶[私はリーディア、リーディア・フォン・ギーバレフです、貴女はロズグランデ国のメイ・ヴァルキュリス様とお見受け致しますが。]


あ、正面の人と話してると思ってるんだ、普通そうだよね?


ユーリ▶[私は正面に居る者ではない、ギーバレフと名乗るからには王族なのだな。]

リーディア▶[別の所から?いえ、今はいぃでしょう。魔族の方からすれば王族になるのでしょうか、私は公爵家の者です。]

ユーリ▶[公爵家が何の用だ?]

リーディア▶[我々、城の外に居る者はギーバレフ国に対して敵対している者達です、貴女達に対して敵意はありません。]


母国に敵対?まったく信用できませんよ?


ユーリ▶[私は人間を簡単には信用しない、敵対しないのであれば国が滅ぶのを黙ってみていろ。]

リーディア▶[私は父の代理で参りました、父の伝言を聞いて頂けませんか?]


貴族ってめんどくさいな…。











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