届かない想い

真條 沙織

文字の大きさ
13 / 21

13 母の圧力

しおりを挟む

数日後にはリュークが屋敷に戻って父親に呼ばれた。


リューク»「(○_○)いま何と?」

トアモル»「お前に妻が2人来る。と言ったのだ。」

リューク»「私の居ない隙を狙っての犯行ですね?卑劣な。」

トアモル»「お前…私に妻がリースしか居ないのに、お前はイキナリ同時に2人だぞ?羨ましいッ ( ゚д゚)、ペッ」

リース»「へ~。( ^言^ )」

リューク»「母上…。」

リース»「リューク、貴方の望んだ結果では無いと承知しています、ですが既に決まった事、分け隔て無く2人と向き合うのですよ。いぃですね(圧)」

リューク»「…母上…顔が近いです…いつに無く圧が凄くて怖いのですが…。」

トアモル»「…ォィ…母親とはいえ女性に向かって怖いとか言うな、後で俺の命がヤバいだろうが。」


トアモルは自分の羨ましい発言とリュークの母怖い発言により、妻リースの機嫌が鬼ヤバで身の危険を感じている。


トアモル»「先方はお前の不在を知っていての訪問だったのだ、お相手の方はアドマイズ侯爵家のミリアネール嬢と、侍女をしていたリリス嬢だ。」

リューク»「…ミリアネール様?どうして…。」

トアモル»「アドマイズ侯爵様が直にご訪問されての頼みだ、断る事は出来んし結果的には良かったのではないか?」

リューク»「しかし侯爵家のご令嬢を男爵家が迎えるなど、ミリアネール様の精神的負担が計り知れないのでは?」

トアモル»「ミリアネール嬢は貴族間の繋がりは薄いらしい、それほど気にしなくて良いかも知れんぞ?その辺の事は男爵家で出来る事は少ないので侯爵家が動いて下さるらしい。」

リース»「貴方は妻となる2人を大切にしていれば良いのです(激圧)」

リューク»「母上…父上にご不満でも?」

トアモル»「(*゚∇゚)ちょッッ!!」

リューク»「父上、私がミリアネール様を妻にするのは解りました、ですがナゼ侍女が第2夫人として来る事になっているのでしょうか?」

トアモル»「リリス穣が侍女として我が家に来ると問題があるのでな。」


トアモルはセイルクスから聞いた話しをリュークに聞かせた。


リューク»「そうですか、確かに危ないですが、2人が同じ場所に居たのでは結果は変わらないのでは?」

トアモル»「だから第2夫人でとなっているのだ、第2夫人は第1夫人の前には出れない、侯爵様はリリス嬢を側室ではなく第2夫人でと仰った、リリス嬢も可愛い娘として見ておられるのだろう。」

リューク»「なるほど、理解しました、男爵家風情が第2夫人を迎えるとなると問題が生じるのでは?他の貴族家から何か言われないのですか?」

トアモル»「そこは侯爵家より押し付けられた輿入れとして見られるか、何か取引したと見られるかもな。だがガルフィード男爵領にプラスはあってもマイナスは無い、堂々としていればいぃ。」

リューク»「何か取引したのですか?」

トアモル»「いや何も?これを言って良いのか分からんが、お前を納得させるには仕方がない、ミリアネール嬢はお前の事が好きなのだそうだ。」

リューク»「はい?いやいや、ハィ!?」

トアモル»「お互いに想い合っている2人を共に居させてあげてほしいと侯爵様より頼まれた。」

リューク»「え…いやミリアネール様は私では…あ…。」


リュークはミリアが言った侯爵令嬢が側室にもなれない人と言った意味が解った気がした。


リューク»「2人を妻に迎えます。」

トアモル»「スマンな、ミリアネール嬢だけと言う訳にはいかなくて。」

リューク»「いえ父上、リリスはとても可愛らしい子なのですよ?」

トアモル»「そうなのか?あ…まさかお前…実はリリス嬢の方を狙ってたんじゃないだろうな?(焦)」

リューク»「いえ、それは考えすぎです。まぁ侯爵令嬢より令嬢付き侍女の方が妻にするなら現実味はありますけどね。」

リース»「( ーー)ジー」

リューク»「母上…(^^;)  とにかく2人は私の正式な妻となるのですよね?ならば同時に2人を夜に…ってな事もアリなのでは?」

リース»「 (○‎ࠏ○)!? 」

トアモル»「羨ましすぎて撲殺では生温い(激おこ)」












しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

不倫の味

麻実
恋愛
夫に裏切られた妻。彼女は家族を大事にしていて見失っていたものに気付く・・・。

側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!

花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」 婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。 追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。 しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。 夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。 けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。 「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」 フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。 しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!? 「離縁する気か?  許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」 凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。 孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス! ※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。 【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】

【完結】二十五の誓い ― 傷物令嬢の私と銀の騎士 ―

朝日みらい
恋愛
侯爵令嬢リリアナと、執事の息子アレン。 身分違いながら、無邪気に未来を語るふたり。 丘で摘んだ25本の白薔薇を並べ、指切りを交わす。 「25歳になったら、迎えに行く。君を僕の花嫁にする。」 「わたし、そのときまでここで待ってる。薔薇を25本咲かせてね。」 それは、幼い二人の25の誓い、その最初の試練が静かに始まろうとしていたのです。

悪役令嬢短編集

由香
恋愛
更新週3投稿の午後10時。(月・水・金) 12/24 一時更新停止 悪役令嬢をテーマにした短編集です。 それぞれ一話完結。

いちばん好きな人…

麻実
恋愛
夫の裏切りを知った妻は 自分もまた・・・。

婚約破棄したら食べられました(物理)

かぜかおる
恋愛
人族のリサは竜種のアレンに出会った時からいい匂いがするから食べたいと言われ続けている。 婚約者もいるから無理と言い続けるも、アレンもしつこく食べたいと言ってくる。 そんな日々が日常と化していたある日 リサは婚約者から婚約破棄を突きつけられる グロは無し

P.S. 推し活に夢中ですので、返信は不要ですわ

汐瀬うに
恋愛
アルカナ学院に通う伯爵令嬢クラリスは、幼い頃から婚約者である第一王子アルベルトと共に過ごしてきた。しかし彼は言葉を尽くさず、想いはすれ違っていく。噂、距離、役割に心を閉ざしながらも、クラリスは自分の居場所を見つけて前へ進む。迎えたプロムの夜、ようやく言葉を選び、追いかけてきたアルベルトが告げたのは――遅すぎる本心だった。 ※こちらの作品はカクヨム・アルファポリス・小説家になろうに並行掲載しています。

処理中です...