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14 苦悩リリスとヌケサクミリア
しおりを挟むリリスの養子縁組が成立し、貴族教育が始まっている。
侍女長»「もっとアゴを上げて前を見て背筋を伸ばして。」
リリス»「ぅぅ…。」
侍女長»「変な声を出さない。」
リリス»「申し訳ございません。」
侍女長»「侍女に対してその様な丁寧な言葉は不要です。」
リリス»「(╥﹏╥)…。」
ミリネア»「グロス、いきなり厳しすぎなのではないのですか?」
グロスと呼ばれた侍女長、正式な名はマリグロッサ、先代アドマイズ領主の愛妾の子との噂もあるが、真実は誰も知らない。
グロス»「リリス様には私が教えた侍女としての姿勢が染み付いていて抜けないのです。」
ミリネア»「貴女がリリスを殊外に可愛がっているのは知っていますが、傍から見たらイビっているように見えますよ?」
グロス»「Σ( * ゜Д゜*) なッ!!」
先輩だった侍女①»「酷いです。」
先輩だった侍女②»「あんまりです。」
先輩だった侍女③»「リリス様が嫁ぐ前に潰れますよ?」
先輩だった侍女④»「もしやリリス様をイビり潰して代わりに自分がとか?ヤラシー♪」
グロス»「ちょっと?アンタ達は見てないで他の子達みたいに仕事しなさいよ…。」
先輩だった侍女②»「私はリリス様のお世話係としてガルフィード家へ同行しますので仕事中です。リリス様、大丈夫ですか?酷い侍女長ですよね?何も出来ず申し訳ございません。」
グロス»「十分に言葉責めを受けてますよ…。シリカはミリアネール様に付いていなくて良いのですか?」
シリカと呼ばれた先輩だった侍女①
シリカ»「ミリアネール様の指示でリリス様の様子を見てきて欲しいとの事で仕事中です。」
この侍女2人、ミリアとリリスの世話係に立候補。
真っ先にグロスがリリスの侍女で同行すると雄叫びの如く名乗りを上げたが全員から却下された。
シリカはミリアネールに。
先輩だった侍女②マイヤはリリスにとなった。
完全に分けて侍女を付けているワケではないが、ある程度の役割分担的な感じである。
どちらも男爵家の元令嬢であり、変な所へ嫁がせるとの名目で売り飛ばさられない為にアドマイズ家へ逃げて来たのだ。
元はセリアリールの世話係で、ずっとミリア達を羨ましく思っていたのだ。
セリアリールがどうとかでは無く、他所が良さそうに見える単純なアレである。
リリス»「お手間をお掛けして申し訳ございません…。」
グロス»「また侍女にその様な…。」
なかなかリリスには厳しい教育のようです。
一方ミリアは。
セリアリール»「結果的にお父様に持って行かれたわね。」
セイリッド»「なんだかんだでミリアにはアマいからな。」
ミリア»「そうなのですか?」
セイリッド»「あれだけ婚約話を蹴り倒して言うのか?」
セリアリール»「私の時より遥かに多いわよ?3倍近い申し込みだったわ。」
ミリア»「え!?いえそれはお姉様が婚約者をお決めになったからでしょう?」
セリアリール»「何を言っているのかしら?私に1通届く間に貴女は確実に2通は届いてたって事よ?さらに貴女が断るから私に変えて来るのよ、もう悔しくて扇を何本ヘシ折ったかしら。」
ミリア»「知りませんでした…。申し訳ございません。(ん?変えて?)」
セイリッド»「しかもセリアは国内だけで、ミリアは国外からも来てたからな。」
ミリア»「Σ( ˙꒳˙ )!?」
セリアリール»「見もしないで断るから知らないのよ(笑)意中の殿方からだったらどうする気だったのよ。」
ミリア»「なぜ国外…?」
セイリッド»「そっち?(笑)意中の申し込みじゃなくて?(笑)」
セリアリール»「この子ちょっとズレてるのよ。」
ミリア»「∑(O▽O;)」
セイリッド»「ミリアがウチを伯爵から侯爵にしたんじゃないか、どこも狙うのは当然だろ?」
ミリア»「え?」
セリアリール»「え?ウソでしょ?なんで知らないの?」
セイリッド»「さすがミリアネール様だな(爆笑)」
セリアリール»「貴女が6歳でなく成人してれば叙爵されて子爵だったのよ?」
ミリア»「…はぇ?」
セイリッド»「農地改革しただろ、あれで国から我が家は侯爵に陞爵したのとは別でお前は叙勲されただろ。」
セリアリール»「この子、きっと叙勲式に出てないから知らないのよ、お父様が代理で行ったもの。」
セイリッド»「どんだけだよッ(爆死)」
兄のこんな笑った顔は初めて見た。
リリスは居なかったが、兄妹で話すのは久しぶりの事で少し緊張した。
後で部屋を探したら何も無く、グロスに聞いたら蔵から勲章と賞状が出て来た。
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