届かない想い

真條 沙織

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20 計画

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ガルフィード領主トアモルに堀と水路の話しをし、資金の調達が可能なら計画を実行して良し。
との許可を貰った。

リュークの執務室で、侍女さんの作ったドーナツを食べながら地図を広げて堀を作る場所と、効率の良い水路を考えている。


リューク»「そんなに広くない土地に堀や水路を作ってしまうと、更に狭くならないかい?」

ミリア»「堀はともかく、水路の上に建物は作れますよ?堀も水上家屋でしたら建設は不可能ではないですし。」

リューク»「え?水の上に家?」

ミリア»「いま水の上にプカプカ浮いている家を想像しましたね?(  '-'   )」

リューク»「違うのかい?(^^;)」

ミリア»「そんな家、強い風が吹いたら堀か別の家屋に衝突するじゃないですか、水の中に柱を立てて陸地を作れば可能ですよ?」

リューク»「キミの頭の中、どうなってるの?」

ミリア»「水の上で生活する人々は居ると思いますよ?」

リューク»「そうなのかい?(^^;)」

ミリア»「そんな事より、堀を利用して敵の侵攻を防ぐ、もしくは遅らせる為には、どこへ作るかです。」

リューク»「敵!?∑(O_O;)」

ミリア»「堀は軍事目的としても用いられるので、良く考えて作る必要があるのです。」


ミリアの考えや広い視野に、リュークはドン引きしております。


リューク»「敵って…。」

ミリア»「隣国との戦争は絶対に無いとは限りません、出来る限り領民を守る事も領主の勤めとだ思いますよ?」

リューク»「キミは…どこまで見えているんだい?」

ミリア»「あらゆる可能性を考慮しているだけですよ?」

リリス»「考慮する範囲が尋常ではないですね…。」

ミリア»「仮に戦争があったとして、ここで侵攻を遅らせる事が出来れば、国が軍の準備をする時間は稼げるかも知れませんよ?」

リューク»「先を見据えるにしても程があるだろ…。」

ミリア»「軍隊の事は解りませんが、堀を避けて動いてくれたら領民への被害は減るのではないでしょうか?」

リューク»「そんな簡単な事では無いよ、敵側にも物資調達は必要だろうから、まず素通りする事は無いだろうね。」


ミリア»「溜池も作りたいと思ってるので、堀で領地を囲んでみるとか…。」

リューク»「溜池って…。」

ミリア»「地図上では未開拓地を狙ってるのですが、かなり費用が…。」

ガルフィード領は未開拓地で、人が住める場所が少ないので狭く感じるのだ。

地図上でもエリアは狭く感じるが、他の領地より狭いだけで、何も出来ないぐらい狭いワケではない。

未開拓エリアに溜池を作るとなると、コストは尋常ではないだろう。


ミリア»「あ、土地を平にする必要は無い?いや…土を盛り上げてダムを作るのはムリがあるのか?自然を利用したダム…。」

シリカ»「なんかブツブツ言ってるミリアネール様が凄い怖いのですけど…。」

マイヤ»「余計な事して怒らせないでね?」

シリカ»「まだ死にたくないわよ。」

リューク»「そんなに怖いのかい?(^^;)」

シリカ»「カタ((((꒪꒫꒪ ))))カタ  いえ、ミリアネール様は、とてもお優しい方です。」

リリス»「シリカさん(笑)」

マイヤ»「1度だけ怒った所を見た事が御座います、もう狂犬でしたね。」

リリス»「(笑)」

ミリア»「ちょっと、リューク様に変な事を言わないでよ、でもヤリ過ぎたとは思ってないわよ?」

シリカ»「:(´◦ω◦`):ガクブル」

マイヤ»「王兄公爵家から輿入れされた高飛車な義理の姉が部屋に引き籠もって出てこなくなる程ゴリゴリに追い込んでました。」

リューク»「ゴリゴリ…( ˊᵕˋ ;)」

ミリア»「あれは演技よ、あぁでもしないと屋敷に誰も居なくなったかもだよ?」

マイヤ»「( ˙꒳​˙  )ほぉ。かなりの演技派女優なのですね、鬼気迫る迫真の演技、お見逸れ致しました。」

ミリア»「(;`皿´)グヌヌ」

シリカ»「ヤバいって、それ以上はマジでヤバいって(焦)」

リリス»「お義姉様は無闇に暴れたりしませんよ。」

リューク»「暴れるのか…。」

ミリア»「あんた達(ꐦ°᷄д°᷅)あんま私をイジったらドーナツ食べるの禁止にするからね。」

シリカ&マイヤ»「申し訳ございませんでした┏○ペコッ」


ドーナツの為なら素直に頭を下げるのか、どんだけ気に入ってんのよ(笑)


ミリア»「明日もう1回、街へ行きますね。」


街を見て回ったら、何か思い付く事があるかも知れない。

そして翌日。


マイヤ»「街に行くのではないのですか?」

ミリア»「朝から行くの?」

マイヤ»「朝、昼、夜に行くのでは?」

ミリア»「張り切ってるのね(^^;)お昼から出ます、あまり街をウロウロして皆さんに嫌われたくないので。」

シリカ»「未開拓地は見ないのですか?」

ミリア»「ん~。そこ見るのもアリだね。では朝に未開拓地、お昼頃に街へ行きましょうか。食事は街で頂きますので、帰りは夕方?」

シリカ»「手配して参ります。」


で。準備が出来たとの事で、玄関を出たら…。


ミリア»「どこへ旅行に行くのよ?」


兵士っぽい人が6人も待ってた。


シリカ»「街の外へ行くのですから当然です、これでも少なくしてあるのですよ?」

ミリア»「そんなに危険な場所なの?」

シリカ»「危険が無いとは限りません。私的に20人は欲しいのですが、ミリアネール様が嫌がるだろうと見越して6人にしました。」


20人て…。



━━━━━━━━━━━

5作目が進んでおらず、なかなか苦戦中…。

7作目の方が進んでるとか…
  onz




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