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21話

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「今度はなに用意すればいい?それとも誰か人でも紹介するか?」

米本が声を掛けてきた、確かに色々と頼んできたけど、そんなすぐに思いつく用事も、、、、、あるけどどうかな

「不動産関係なんだけど、コンビニの半分ぐらいの広さのお店が必要かな」

さすがに業務とは全く縁遠いことは伝手がないだろう

「ならウチの親戚がやってるから紹介するわ、今度はなに始めるんだ?最近のお前ホント飽きないよな」

(今度は飽きないでなくて商いだよ)

こんなオヤジギャグ口には出せない

米本って俺の顧問役務まるな、ヒルダなんかよりよっぽど優秀だ、中間マージンも無断で取ったりしないし、まさか惚れてる?奥さんと子供も居るのにってこれは冗談だ

「その不動産屋の場所、後でスマホに送ってくれ、空き時間に行ってみる」

「わかった、杉山ってやつが来たらなんでもやってくれるように頼んでおく」

杉山なんて苗字そこら中に居るぞ

不動産屋に行くためには仕事を進めていかないとな、それを励みにさっさと片付けていく、昼食時間兼休憩時間に教えてもらった不動産屋に行く

「いらっしゃいませ、本日はどのようなご用件で」

「米本さんから連絡いっていると思いますが杉山です、物件を探しておりますが、紹介して頂けますか?」

「それはもちろんでございます、どのような条件でか?」

「広さ的にはコンビニの半分ぐらい、場所は人通りが多いけど大通りよりは一本外れた所ですかね、予算的には月に30万円までは出せます、それ以上掛かると赤字になります。」

「何かのお店屋さんをやるご予定ですか?営業許可はもうお取りになってますか?」

「それは場所が決まってからでいいと考えてます、内装工事も必要ですから、時間的には問題ないかと」

「そうですか、それでは居抜き物件とかは必要ないですね」

「そうですね、内装で2ヶ月ぐらいを考えております」

細かい話を詰めて物件を探してもらう、この場ですぐに契約をするつもりはなく、何軒か候補を探してもらい、現場を調べてから決めるつもりだ。

「それでは候補が見つかったらご連絡致します」

「はい、宜しくお願いします。」

30分程度で商談は終わり、条件を提示して、連絡を待つだけだ、それぐらいで終わる。

その後は仕事に戻り、残りの業務を終える、終わってからはまた向こうに行くことになるが、移動時間が辛い

ほぼ残業がないので4時半に終わって、向こうについて6時半、時差の関係でファステルの現地時間で朝の8時ぐらい、早く着くとまだテレサが寝てる時間だから9時になるように向こうへ渡る。

テレサも寮に行ってもらった方が助かるな、ってゆうか寮要らないことに気付いた

(3人共現代へ来れるなら祖母の家で寝れば良くない?)

どうして今まで気づかなかったのだろう、そしたら寮費も浮くし、移動しなくて楽だ、すぐにヒルダさんの処に行こう

「おはようございます」

「うん、おはよう」

テレサはワインレッドのワンピースを着ていた、よく似合っている。

「その服よく似合ってるよ、かわいいね」

「え?かわいいなんて、、、ありがとうございます」

照れてはいたが褒められて喜んでいた、こんなとこでテレサといちゃついてる時間はない。

「急ぎの用事だ、商人ギルドに行く、向こうにシルキー達もいるからついてこい」

「でもお店の開店時間が、、」

そんなことよりヒルダだ、あの人のことだもう既に寮の手配は済んでいる可能性がある、すぐにキャンセルしないと

テレサを伴い早足ぐらいで商人ギルドへ

「おはようございます、ヒルダさん居ますか?」

中にはシルキーとフレイヤが出かける準備をし、ヒルダも横に居た

「今からシルキーさん達を寮に案内する処だったんですよ、一緒に見に行きます?」

遅かった、既に決めていた、性格はあれだけど有能だ

「その話で来たんだが」

「テレサ シルキーとフレイヤを連れて店に戻ってくれ、2人に仕事を教え開店してくれ」

「わかりました、シルキー、フレイヤ行くよ」

3人で戻っていく

「一体どうしたんですか?住む所が急遽居ると聞いて急いで用意したのですが」

「そのことなんだが、キャンセルできないか?住む場所決まったんだ」

「そうなんですね、わかりました、キャンセルですね」

あれっ今日はバカに素直だ、頭でもぶつけたか、改心したのか、いずれにしても良い傾向だ

「ただキャンセル料が掛かりますよ、銀貨50枚ほど」

それって高くない?家賃いくらだよ

「家賃いくらのとこ用意してくれたの?」

素で聞いていた。

「家賃は3LDKで月に銀貨3枚です」

3万円の家賃でキャンセル料が50万?

「契約期間は最低半年間です、1度契約したものをキャンセルしてしまうと罰則の為割高になってます」

そんな契約聞いたことない、日本の携帯電話の契約のように理不尽だ。

「ならキャンセルは止めて半年間家賃払うよ、その方がいいだろ?」

「そうですね、そのほうがいいと思います」

余分なお金で銀貨18枚か、もったいないことをした

「あの3人の住む場所が決まったってことですが、借りたアパートはどうなさいますか?」

「もちろん誰も住む予定はないよ」

「借りたのに誰も住まないと不審がられますよ、私にいいアイデアがあります」

どうせろくでもらないんだろ。

「私が代わりに住んであげます。」

ろくでもないことってことだけはあたった。
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