81 / 94
81話
しおりを挟む
トゥリ、ボルテ、トルン、ジュチ、ジビィ、ラム、カイシュ、サガン スラムの子達を全員集めて
「お前達あのおじいさん達のこと話さないとダメじゃないか」
「俺達自分達の家が出来るって思ったらそんなことすこーんと忘れてたんだよ」
確かに10歳の子供達に他人の生活のことを考えろと言っても無理な話だ
「後俺に話しておくことはないか?」
「う~ん、わかんない」
まだまだ何か起こりそうな気がしないでもないが、その都度解決していくしかないか
「今回はこれから毎日炊き出しを用意することで落ち着いたから用意してくれるテレサとロッテとタリムさんにお礼を言っておいてくれ、それで今回は良しだ」
「わかった」
「でどうだ、ここでの暮らしは」
「毎日が天国だよ、前までは1日働いてもご飯食べられるとは限らなかったからね」
「パン作り以外でお前たち働いてたのか?」
「うん、入ってくる人達にタオル渡して疲れてるなら汗拭いてって言ったり井戸の水を渡して代わりにご飯もらうんだけど、こんな汚いとタオル使えるかって言われたりくれない人も居たりして」
なんだ、その仕事、東南アジアとかで車の窓を勝手に拭いてお金要求するようなやり方じゃないか
「よく今まで生きてこれたな」
「たまにブキャナンさんが来てご飯くれたり、奴隷に誘ってくれたりしたんだよ」
ブキャナンさんってこうゆう場所で奴隷の確保してたのか、通りでいつ行っても人が途切れないわけだ、俺がここでこいつらの保護をすると商売仇になったりするのかな
「お前達は奴隷になることに抵抗はないのか?」
「だって奴隷になればご飯は食べられるでしょ?前まではなりたかったけど今はなりたくないかな」
「それはなんでだ?ご飯食べられるのは一緒だろ」
「だってここに居ると楽しいんだよ、テレサもロッテも優しいし、奴隷になって買われた先がここより楽しいとは限らないだろ?」
奴隷になって楽しいって感じることはないだろうな
「楽しんでくれてるなら良かったけどちゃんと働けよ」
「うん、テレサが言ってたんだ、にいちゃん口ではきついこと言ったりするけど甘々だって」
確かに甘やかしている気がしないでもない、奴隷が喜ぶためにお土産買ってきたりして、最近は手ぶらで帰るとシルキーとフレイヤは文句言ってしばらく口聞いてくれなくなる、もうあの2人は売っ払っちゃおう
「頑張っている者に報いるのは当然のことだ、努力は無駄にはならないぞ、それよりお腹が空いたな、俺も朝飯食って行こうかな」
「俺らはもう食っちゃったけど、まだ残ってる物あるかもね」
俺スポンサーなんだけど、なんで残り物なんだろ、理不尽な場所だな、でも残り物があるかないかわからないぐらいたくさん食べたってことか
「ロッテ、まだ朝ご飯残ってる?俺も食べたいんだけど」
「パンとスープならすぐに出せますけど、足りなければ何か作りますよ」
「いや、それでいいよ」
朝は軽くていいさ、ヨーグルトだけで済ますこともある、出してもらうとパンをスープに浸して胃に流し込む、するとそのまま残っていたテレサが
「ご主人様、そんな食べ方するのお行儀悪いですよ、子供達の見本になって欲しいです」
「はい 気をつけます、それより食堂はどうだ?白米は受け入れられてるか?」
「実は残す人も居ます、パンに代えてくれと言われることもありますね」
「代えてくれって言われてどうしてるんだ?」
「特に指示がなかったですが、こちらのパンなら出してもいいかと思いまして、私の判断で替えてます」
テレサも人が悪い、孤児院で出すパンは日本で作ってるパンと同じでバターと牛乳と塩入りだ、こっちのまずいパンなんて買ってこないとないだろう、原価的には自家製のうまいパンと買ってきたまずいパンと同じぐらいだ
「日本のパンではなくて?」
「折角ご主人様が決めた白米に文句言う人たちにそんなパン出すなんてありまえませんよ」
見事なテレサ、嫌がるだろうけど頭を撫でてやろう
「もう一品増やすことは可能か?」
「3人で作ってますし、他の方々も慣れてきましたから可能です」
「なら次はクレージーブルの肉を使ったハンバーグにしよう、付け合わせはうちの自家製のパンだ、焼肉丼と唐揚げ定食の白米をパンに替えろって言ってきたやつはこっちのパンを出せ、ハンバーグの値段は銅貨20枚にする、多少手間が掛かるからな」
「かしこまりました、ハンバーグは子供達にも好評なので人気が出ると思います」
「余りお客さんが殺到するなら数量限定でもいいぞ、孤児院の運営費ぐらいの利益が出れば大丈夫だ、その分こんびにで稼げているからな」
「シルキーもフレイヤも昼は必ずここで食べに来ますよ」
「あいつらもテレサが居なくて寂しいんだろ」
「ただ心配なのはオクタはこっちには顔出さないのです、うまくいってないのでしょうか」
「わかった、それはこちらでなんとかしてみる」
「お願い致します」
古参と新参がうまくいかないのはありえる話ではないからな、同じ仲間だから出来ればうまくやっていって欲しいものだ。
「お前達あのおじいさん達のこと話さないとダメじゃないか」
「俺達自分達の家が出来るって思ったらそんなことすこーんと忘れてたんだよ」
確かに10歳の子供達に他人の生活のことを考えろと言っても無理な話だ
「後俺に話しておくことはないか?」
「う~ん、わかんない」
まだまだ何か起こりそうな気がしないでもないが、その都度解決していくしかないか
「今回はこれから毎日炊き出しを用意することで落ち着いたから用意してくれるテレサとロッテとタリムさんにお礼を言っておいてくれ、それで今回は良しだ」
「わかった」
「でどうだ、ここでの暮らしは」
「毎日が天国だよ、前までは1日働いてもご飯食べられるとは限らなかったからね」
「パン作り以外でお前たち働いてたのか?」
「うん、入ってくる人達にタオル渡して疲れてるなら汗拭いてって言ったり井戸の水を渡して代わりにご飯もらうんだけど、こんな汚いとタオル使えるかって言われたりくれない人も居たりして」
なんだ、その仕事、東南アジアとかで車の窓を勝手に拭いてお金要求するようなやり方じゃないか
「よく今まで生きてこれたな」
「たまにブキャナンさんが来てご飯くれたり、奴隷に誘ってくれたりしたんだよ」
ブキャナンさんってこうゆう場所で奴隷の確保してたのか、通りでいつ行っても人が途切れないわけだ、俺がここでこいつらの保護をすると商売仇になったりするのかな
「お前達は奴隷になることに抵抗はないのか?」
「だって奴隷になればご飯は食べられるでしょ?前まではなりたかったけど今はなりたくないかな」
「それはなんでだ?ご飯食べられるのは一緒だろ」
「だってここに居ると楽しいんだよ、テレサもロッテも優しいし、奴隷になって買われた先がここより楽しいとは限らないだろ?」
奴隷になって楽しいって感じることはないだろうな
「楽しんでくれてるなら良かったけどちゃんと働けよ」
「うん、テレサが言ってたんだ、にいちゃん口ではきついこと言ったりするけど甘々だって」
確かに甘やかしている気がしないでもない、奴隷が喜ぶためにお土産買ってきたりして、最近は手ぶらで帰るとシルキーとフレイヤは文句言ってしばらく口聞いてくれなくなる、もうあの2人は売っ払っちゃおう
「頑張っている者に報いるのは当然のことだ、努力は無駄にはならないぞ、それよりお腹が空いたな、俺も朝飯食って行こうかな」
「俺らはもう食っちゃったけど、まだ残ってる物あるかもね」
俺スポンサーなんだけど、なんで残り物なんだろ、理不尽な場所だな、でも残り物があるかないかわからないぐらいたくさん食べたってことか
「ロッテ、まだ朝ご飯残ってる?俺も食べたいんだけど」
「パンとスープならすぐに出せますけど、足りなければ何か作りますよ」
「いや、それでいいよ」
朝は軽くていいさ、ヨーグルトだけで済ますこともある、出してもらうとパンをスープに浸して胃に流し込む、するとそのまま残っていたテレサが
「ご主人様、そんな食べ方するのお行儀悪いですよ、子供達の見本になって欲しいです」
「はい 気をつけます、それより食堂はどうだ?白米は受け入れられてるか?」
「実は残す人も居ます、パンに代えてくれと言われることもありますね」
「代えてくれって言われてどうしてるんだ?」
「特に指示がなかったですが、こちらのパンなら出してもいいかと思いまして、私の判断で替えてます」
テレサも人が悪い、孤児院で出すパンは日本で作ってるパンと同じでバターと牛乳と塩入りだ、こっちのまずいパンなんて買ってこないとないだろう、原価的には自家製のうまいパンと買ってきたまずいパンと同じぐらいだ
「日本のパンではなくて?」
「折角ご主人様が決めた白米に文句言う人たちにそんなパン出すなんてありまえませんよ」
見事なテレサ、嫌がるだろうけど頭を撫でてやろう
「もう一品増やすことは可能か?」
「3人で作ってますし、他の方々も慣れてきましたから可能です」
「なら次はクレージーブルの肉を使ったハンバーグにしよう、付け合わせはうちの自家製のパンだ、焼肉丼と唐揚げ定食の白米をパンに替えろって言ってきたやつはこっちのパンを出せ、ハンバーグの値段は銅貨20枚にする、多少手間が掛かるからな」
「かしこまりました、ハンバーグは子供達にも好評なので人気が出ると思います」
「余りお客さんが殺到するなら数量限定でもいいぞ、孤児院の運営費ぐらいの利益が出れば大丈夫だ、その分こんびにで稼げているからな」
「シルキーもフレイヤも昼は必ずここで食べに来ますよ」
「あいつらもテレサが居なくて寂しいんだろ」
「ただ心配なのはオクタはこっちには顔出さないのです、うまくいってないのでしょうか」
「わかった、それはこちらでなんとかしてみる」
「お願い致します」
古参と新参がうまくいかないのはありえる話ではないからな、同じ仲間だから出来ればうまくやっていって欲しいものだ。
65
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
社畜生活に疲れた俺が転生先で拾ったのは喋る古代ゴーレムだった。のんびり修理屋を開店したら、なぜか伝説の職人だと勘違いされている件
☆ほしい
ファンタジー
過労の末に命を落とした俺、相田巧(アイダタクミ)が目を覚ますと、そこは剣と魔法の異世界だった。神様から授かったスキルは「分解」と「再構築」という、戦闘には向かない地味なもの。
もうあくせく働くのはごめんだと、静かな生活を求めて森を彷徨っていると、一体の小さなゴーレムを発見する。古代文明の遺物らしいそのゴーレムは、俺のスキルで修理すると「マスター」と喋りだした。
俺はタマと名付けたゴーレムと一緒に、街で小さな修理屋を開業する。壊れた農具から始まり、動かなくなった魔道具まで、スキルを駆使して直していく日々。ただのんびり暮らしたいだけなのに、俺の仕事が完璧すぎるせいで、いつの間にか「どんなものでも蘇らせる伝説の職人」だと噂が広まってしまい……。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる