約束の果てに

秋月

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*姉、白雪桜と変化

姉、白雪桜と変化#2

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蓮「…痛たた…桜…?」

危ないって聞こえた後、桜に思いっきり突き飛ばされた気がする
ちょっと転んだ拍子にお尻とか腕がぶつかったけど私に大した怪我はなかった
いきなり突き飛ばされて、なんか物凄い音が聞こえた気がしたけど、私はまだ何が起こったのか分かっていなかった
私が状況を確認しようと顔をあげると、私の目に映った光景は悲惨と言えるくらい衝撃的な物だった
電柱にぶつかって前の方がぐしゃぐしゃに潰れた車と車と電柱に挟まれるように大量の血を流してる意識のない桜の姿だった

蓮「…なにこれ…桜…ねえ返事してよ!桜!!」

私が必死に桜を呼び続ける中、事故に気付いた周囲の人達が救急車や警察を呼んでくれた
救急車が到着して、挟まれた桜を救助すると、慌ただしく救急車に乗せられ桜はすぐに病院に運ばれた
私も同乗した救急車の中では救急団員の人達が懸命に桜の命を繋ごうとしていた
意識もなく血だらけで横たわる桜の姿を見て、ずっと心臓が張り裂ける思いだった

―…一方で事故を起こした運転手も病院に搬送されたらしい
衝撃はあり、それなりの怪我は負ったものの大した怪我じゃなく命に別状はないらしかった
居眠り運転だったらしい
事故を引き起こすその時まで何も覚えてないらしい

私をかばって桜は事故にあった
私がちゃんと注意していればこんなことにはならなかった
体の震えが止まらず、後悔の念が押し寄せるだけだった

私は必死に祈った
お願い死なないで…奪わないで
私のたった1人の大切なお姉ちゃんなの
来年も桜を見ようって約束したの
お願い神様…居るなら桜を助けて…
居るかも分からない神様に何度も何度も必死に祈り続けた
赤く光る"手術中"の文字だけが目に焼き付くくらい私は手術が終わるのを待った
だけど、私の願いは虚しく桜は帰らぬ人となってしまった

蓮「……」

「可哀想にね
桜ちゃんまだ若いのに…」

「蓮ちゃんが一番辛いでしょうね
お姉ちゃんの事大好きだったから…」

「仲のいい姉妹だったものね…」

葬式の中、私達を憐れむ色んな声が聞こえてきた
そんな言葉を聞く度に桜は本当にこの世界に居ないんだって現実を突きつけられた
桜が死んで1週間が経っても、私は桜の死を受け入れられなかった

母「蓮、お願いだからご飯食べて?」

蓮「…要らない
何も食べたくないの…」

毎日お母さん達が私を心配して部屋に来てくれた
私がショックからほとんどまともに食事してなかったから
お母さん達が本気で私の事を心配してくれてるのは分かってた
お母さん達だって苦しいはずなのも分かってた
でも心がうまく動かないの
心にぽっかりと大きな穴が開いたみたい…
ぶー、ぶー、と携帯が鳴り響く
多分…学校の友達だろう
あの日から学校にも行ってないから…
でも返す気にはならなかった
何もかもがどうでもいいくらい私は苦しかった
そして私のせいで桜が死んでしまったことが本当に辛かった

蓮「―っ桜…もう一度会いたいよ…っ」

どんなに泣いても願っても桜は戻って来ない
でも…涙が枯れる事は無かった
こんなのいつ立ち直れるの…
お母さん達に心配かけたくないのに…

『――…ん…蓮…』

その時、すぐ近くで私を呼ぶ声が聞こえた

蓮「―…?何…?今…誰か私を呼んだ…?」

『こっちだよ蓮』

やっぱり聞こえる
声のする方を振り向くとそこには

蓮「…さ…くら…?」

死んだはずの桜の姿があった

桜「やっと気付いた」

少しほころんで笑った桜の顔はあの時と何も変わらなかった

蓮「…本当に…?本当に桜…なの?
体が…透けてる…」

私の目の前に桜が居る
だけど、その姿は生きていた頃とは違って見えた
私は、ただ幻を見ているの?

桜「本当に私だよ
蓮の事が心配で幽霊になって帰って来ちゃった
ずっと蓮の側に居たんだけど蓮ってば気付かないから…」

そう桜は教えてくれた
これは…夢?現実にこんな事が起こり得るの?
幽霊なんて全然信じてなかったのに…
あぁ…でもそんな事どうでもいい
桜が確かに私の目の前に居る
それがどんな姿でもこうしてまた会えることが出来たことが心の底から嬉しかったんだ

蓮「…さくらぁっ!」

泣き腫らした目からまた涙が溢れた
わんわんと泣く私に桜も泣きそうな顔で声をかけてくれた

桜「蓮…もう泣かないで
ご飯もちゃんと食べること
お母さん達が心配してるでしょ?
大丈夫私は蓮を1人にはしないよ
一緒に居るから、ね?」

それから2年が経つけど桜はずっと私と一緒に居る
幽霊がどうゆう存在なのか分からず、桜はいつか忽然とまた消えてしまうんじゃないかって最初は不安だった
今も幽霊の存在がどうゆうものなのか良く分からないけど、今は桜が消えることはないんじゃないかって思えるようになった
そして桜とすごすようになって変わった事が1つある

蓮「今日もいっぱい居るね」

桜「そうだね
みんな何か思いがあるんだろうね」

そう…私は幽霊が見えるようになった
今まで霊感とか全く無かったのに…
意外と幽霊って存在が見えないだけで普通の人間と変わらずこの生活に溶け込んでいるみたいだった
悪霊とか良く聞くけどそうゆう霊を私は見たことないからもしかして迷信なのかも
普通に無害そうで生きてる人達と変わらない感じがするから

桜「急いで蓮
のんびりしてたら授業遅れちゃうよ」

蓮「本当だ!急がなきゃっ」

ボーッとしてたらこんな時間!
私は足早に学校へ向かった
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