24 / 180
*君の存在
君の存在#8
しおりを挟む
ーー…本殿付近
突然ザワッという感覚に襲われた
直人「琉?どーかした?」
琉「いや…」
ここの守に何かあった訳じゃなさそうだ
正常に働いている
それにこの邪悪な感じは少し離れた所から感じる
何処かの馬鹿な観光客が何か悪巧みでもしたか
ざわざわと嫌な感じだ
あいつは…まぁ敷地内に居るし護符も持ってる
影響は無いだろう
ーーー…
1…2…3…4……うわ…パッと見ただけだけど20人くらい居るんだけど
蓮「どうして…
さっきまで1人だって姿を見せなかったのに…」
桜「本当にね…
それが琉のくれた御札の効果だって言うなら、こいつ等…取り返しのつかない事してくれたね!」
琉の御札を破かれた瞬間に現れた悪霊達…
今まで会った中でもこの人達、凄くどす黒くて怨念を強く感じる
どす黒いオーラが漂ってまるで深い闇の中に落ちていくみたい
そして聞き取れないけどブツブツと怨み言のように呟いている姿が恐怖だった
蓮「うっ…」
桜「蓮!?」
酷い吐き気に襲われて私は口元を覆いながら、立ってることも出来ず、座り込んだ
最初に取り憑かれた時と同じ症状と感覚…!
酷い頭痛と酷い耳鳴り、そして吐き気
何これ…気持ち悪すぎる…
意識しっかり保たないと今にも気を失いそう…
桜「蓮ってば!しっかりして!」
蓮「……桜…琉…呼んで…」
これは私達にどうにかすることなんて出来ない
この状態じゃ逃げることもままならないし、倒れたこの人達を見捨てていくのも気が引ける
気を失って無防備な状態だからもしかしたら取り憑かれてしまうかもしれない
桜「…蓮を置いて行けるわけないでしょ!?」
ここは皆が観光してる本殿から少し外れた所にある、しかも建物の裏側
普通に前を歩いていても見えない死角
気付いてくれる人が居るとは思えない…
その時だった
桜「え!?」
蓮「…桜?」
桜「何これ…っ…頭に声が…!」
声…?私には聞こえない…
桜「やめて…やめてってば!
私はあんた達と同じにはなりたくない!」
両手で頭を抱えて、必死に何かを振り切ろうと頭を振る桜
まるで何かと懸命に戦ってるみたいだった
そして分かった
こいつ等が桜に何かしてるんだって
蓮「やめて!」
地面の土を掴んで悪霊達に振り撒いた
そんな事がなんの意味も無いことは分かっていたけど…桜を守らなくちゃ…
どんどん頭が痛くなる…頑張って動いて…っ
桜「いやあぁぁっ!」
次の瞬間、苦しむように桜が悲鳴をあげた
蓮「桜っ…!?」
桜「気持ち悪い…っ何なのよこれ…」
桜の澄みきったオーラが…どんどん薄暗く変化していくみたいだった
こいつ等桜をそっちに連れて行く気なんだ
止めなきゃくちゃ…
力が上手く入れられない体を奮い立たせて、私は辛うじて立ち上がって、桜に手を伸ばした
蓮「桜…」
だけど、次の瞬間私の腕をガシッと強い力で掴んで来たのは悪霊だった
そして腕だけじゃなく悪霊は次々に私の体中を掴んで来た
蓮「きゃあぁっ」
怨念のせいなの?
どうして悪霊は私に触られるの?
しかも直接触れてきた事で寒気と酷い感覚が押し寄せてきた
そして囁くように私にも話しかけてきた
『…イッショ……イッショ…』
"一緒"…?
う……意識が遠退きそう
蓮「助けて…琉…」
目を閉じそうになった時、悪霊の悲鳴が聞こえて、重たかった体がフッと軽くなった
琉「蓮!」
その声を聞いて、私はとても安心した
倒れそうになった私を琉は悪霊の集う中だというのに、危険を省みず掛けよって支えてくれた
そして結界の護符で悪霊が私に近づけないようにしてくれた
琉「大丈夫か、蓮」
蓮「うん…なんとか…琉…ごめん…」
琉「説明は後で聞く
それにしても今回は随分派手だな
こんな奴等相手に準備もなしに持ってる護符だけで片付けなきゃいけないなんて骨が折れるな、全く」
そう言って琉は倒れ込んだ彼女達と彼女達の周りを漂っていた悪霊に御札を投げつけた
あの怨念の塊みたいな悪霊がたちまちに消えていく…
それだけ強力な御札なのかな…
琉「あとは連中だけだな」
残ったのは桜の周囲で桜を苦しめている奴等
桜の周りに1番悪霊が集まってる
蓮「琉…お願い…桜を…」
琉「分かってる
お前も体調が回復してないんだから無理するな
桜は必ず助けるから安心しろ」
琉の言葉と真っ直ぐな目を見ると大丈夫だって心から思えた
琉「こんな大仕事は久しぶりだな…」
そう呟いた琉は複数の御札を手に持ち、集中するように目を閉じた
桜…苦しそう…
今、琉が助けてくれるからどうか頑張って
琉「ー…我が名は琉、邪悪な魂を祓う者
怨念に汚れた哀れで名も無き、さ迷う怨霊達よ
その御霊を清め、在るべき所へ還れ」
琉は悪霊に向かって御札を投げつけた
『ぎゃぁぁぁっ』
…やっぱり琉はすごい
桜の周りに集まっていた悪霊達が次々と除霊されていく
だけど可笑しい…
周りの悪霊達は消えていくのにあの1人だけ中々消えない
桜「うぅっ…」
桜ずっと苦しそうに叫んでる
消えかけたと思った黒いオーラがまたゆっくりと広がっていく…
蓮「あいつなんなの…?」
琉「あいつが黒幕だな
周りに居た連中はあいつの怨念に当てられて悪霊化していったんだろう
今ので除霊しきれなかったんだ
すごい怨念だ…気を強く持たないとこっちまで持っていかれる」
まるで桜に取り憑くように離れようとしない
戻りかけた空気がまた淀んでいく
憎しみでこんな風になっちゃうの…?
突然ザワッという感覚に襲われた
直人「琉?どーかした?」
琉「いや…」
ここの守に何かあった訳じゃなさそうだ
正常に働いている
それにこの邪悪な感じは少し離れた所から感じる
何処かの馬鹿な観光客が何か悪巧みでもしたか
ざわざわと嫌な感じだ
あいつは…まぁ敷地内に居るし護符も持ってる
影響は無いだろう
ーーー…
1…2…3…4……うわ…パッと見ただけだけど20人くらい居るんだけど
蓮「どうして…
さっきまで1人だって姿を見せなかったのに…」
桜「本当にね…
それが琉のくれた御札の効果だって言うなら、こいつ等…取り返しのつかない事してくれたね!」
琉の御札を破かれた瞬間に現れた悪霊達…
今まで会った中でもこの人達、凄くどす黒くて怨念を強く感じる
どす黒いオーラが漂ってまるで深い闇の中に落ちていくみたい
そして聞き取れないけどブツブツと怨み言のように呟いている姿が恐怖だった
蓮「うっ…」
桜「蓮!?」
酷い吐き気に襲われて私は口元を覆いながら、立ってることも出来ず、座り込んだ
最初に取り憑かれた時と同じ症状と感覚…!
酷い頭痛と酷い耳鳴り、そして吐き気
何これ…気持ち悪すぎる…
意識しっかり保たないと今にも気を失いそう…
桜「蓮ってば!しっかりして!」
蓮「……桜…琉…呼んで…」
これは私達にどうにかすることなんて出来ない
この状態じゃ逃げることもままならないし、倒れたこの人達を見捨てていくのも気が引ける
気を失って無防備な状態だからもしかしたら取り憑かれてしまうかもしれない
桜「…蓮を置いて行けるわけないでしょ!?」
ここは皆が観光してる本殿から少し外れた所にある、しかも建物の裏側
普通に前を歩いていても見えない死角
気付いてくれる人が居るとは思えない…
その時だった
桜「え!?」
蓮「…桜?」
桜「何これ…っ…頭に声が…!」
声…?私には聞こえない…
桜「やめて…やめてってば!
私はあんた達と同じにはなりたくない!」
両手で頭を抱えて、必死に何かを振り切ろうと頭を振る桜
まるで何かと懸命に戦ってるみたいだった
そして分かった
こいつ等が桜に何かしてるんだって
蓮「やめて!」
地面の土を掴んで悪霊達に振り撒いた
そんな事がなんの意味も無いことは分かっていたけど…桜を守らなくちゃ…
どんどん頭が痛くなる…頑張って動いて…っ
桜「いやあぁぁっ!」
次の瞬間、苦しむように桜が悲鳴をあげた
蓮「桜っ…!?」
桜「気持ち悪い…っ何なのよこれ…」
桜の澄みきったオーラが…どんどん薄暗く変化していくみたいだった
こいつ等桜をそっちに連れて行く気なんだ
止めなきゃくちゃ…
力が上手く入れられない体を奮い立たせて、私は辛うじて立ち上がって、桜に手を伸ばした
蓮「桜…」
だけど、次の瞬間私の腕をガシッと強い力で掴んで来たのは悪霊だった
そして腕だけじゃなく悪霊は次々に私の体中を掴んで来た
蓮「きゃあぁっ」
怨念のせいなの?
どうして悪霊は私に触られるの?
しかも直接触れてきた事で寒気と酷い感覚が押し寄せてきた
そして囁くように私にも話しかけてきた
『…イッショ……イッショ…』
"一緒"…?
う……意識が遠退きそう
蓮「助けて…琉…」
目を閉じそうになった時、悪霊の悲鳴が聞こえて、重たかった体がフッと軽くなった
琉「蓮!」
その声を聞いて、私はとても安心した
倒れそうになった私を琉は悪霊の集う中だというのに、危険を省みず掛けよって支えてくれた
そして結界の護符で悪霊が私に近づけないようにしてくれた
琉「大丈夫か、蓮」
蓮「うん…なんとか…琉…ごめん…」
琉「説明は後で聞く
それにしても今回は随分派手だな
こんな奴等相手に準備もなしに持ってる護符だけで片付けなきゃいけないなんて骨が折れるな、全く」
そう言って琉は倒れ込んだ彼女達と彼女達の周りを漂っていた悪霊に御札を投げつけた
あの怨念の塊みたいな悪霊がたちまちに消えていく…
それだけ強力な御札なのかな…
琉「あとは連中だけだな」
残ったのは桜の周囲で桜を苦しめている奴等
桜の周りに1番悪霊が集まってる
蓮「琉…お願い…桜を…」
琉「分かってる
お前も体調が回復してないんだから無理するな
桜は必ず助けるから安心しろ」
琉の言葉と真っ直ぐな目を見ると大丈夫だって心から思えた
琉「こんな大仕事は久しぶりだな…」
そう呟いた琉は複数の御札を手に持ち、集中するように目を閉じた
桜…苦しそう…
今、琉が助けてくれるからどうか頑張って
琉「ー…我が名は琉、邪悪な魂を祓う者
怨念に汚れた哀れで名も無き、さ迷う怨霊達よ
その御霊を清め、在るべき所へ還れ」
琉は悪霊に向かって御札を投げつけた
『ぎゃぁぁぁっ』
…やっぱり琉はすごい
桜の周りに集まっていた悪霊達が次々と除霊されていく
だけど可笑しい…
周りの悪霊達は消えていくのにあの1人だけ中々消えない
桜「うぅっ…」
桜ずっと苦しそうに叫んでる
消えかけたと思った黒いオーラがまたゆっくりと広がっていく…
蓮「あいつなんなの…?」
琉「あいつが黒幕だな
周りに居た連中はあいつの怨念に当てられて悪霊化していったんだろう
今ので除霊しきれなかったんだ
すごい怨念だ…気を強く持たないとこっちまで持っていかれる」
まるで桜に取り憑くように離れようとしない
戻りかけた空気がまた淀んでいく
憎しみでこんな風になっちゃうの…?
0
あなたにおすすめの小説
結婚したくない腐女子が結婚しました
折原さゆみ
恋愛
倉敷紗々(30歳)、独身。両親に結婚をせがまれて、嫌気がさしていた。
仕方なく、結婚相談所で登録を行うことにした。
本当は、結婚なんてしたくない、子供なんてもってのほか、どうしたものかと考えた彼女が出した結論とは?
※BL(ボーイズラブ)という表現が出てきますが、BL好きには物足りないかもしれません。
主人公の独断と偏見がかなり多いです。そこのところを考慮に入れてお読みください。
※番外編に入り、百合についても語り始めました。
こちらも独断と偏見が多々あるかもしれないのでご注意ください。
※この作品はフィクションです。実際の人物、団体などとは関係ありません。
※番外編を随時更新中。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
橘若頭と怖がり姫
真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。
その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。
高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
~春の国~片足の不自由な王妃様
クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。
春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。
街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。
それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。
しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。
花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる