約束の果てに

秋月

文字の大きさ
80 / 180
*好きな子.直人side

好きな子#13

しおりを挟む
直人「千尋!お前身体が…っ」

まるで消えていってる見たいに光っている
まさか成仏するっていうのか…!?
未練が失くなったから…!?

千尋「どうやらもう時間が無いみたいだね…
もう少しなおくんと一緒に居たかったけど、我が儘は駄目だよね
なおくんに伝えられて凄くホッとした
なおくんに伝えられて良かった
なおくんの気持ちも聞けて良かった
なおくん、聞いてくれてありがとう」

直人「そんな事言うなよ!」

それじゃぁ、本当に終わりみたいな言い方じゃんか

千尋「これで本当にお別れになるのはやっぱりちょっと寂しいね
でも私はここに居ちゃいけないから…
でもね、心配しなくて大丈夫だよ
怖いところに行く訳じゃないから
むしろどんな所か少し楽しみかな」

無邪気に笑みを溢す千尋
最後まで呑気な所がなんとも千尋らしい…

千尋「最後になおくんにずっと聞きたかった事があるんだ
なおくんは…少しでも私の事好きだった?」

こらえてた涙が瞳から溢れた
徐々に消えていく千尋の身体が本当に別れなんだって痛い程、実感させた
そういえば最初に告白した以降、そんなこと言ったことなかったかもしれない

直人「好きだった…好きだったよ
当たり前だろ…!」

消えないでほしい
行かないでほしいと心の底から思った
でも、現実はそんな都合は良くないよな…
こうして再会できただけでも奇跡だというのにさ…

千尋「…これで2回目だね
なおくんが言ってくれたの
最後にそれが聞けて良かった
私もねなおくんの事大好きだった
なおくん、幸せになってね
私はなおくんの幸せを祈ってるから」

最後千尋はあの頃と変わらない笑顔で
笑って姿を消していった
千尋…お前は本当馬鹿だよ
俺なんかの為に…千尋…っ
やっと謝れたけどそれでも後悔は失くならねぇよ…
もっともっと別の道があったかもしれないのに

琉「…成仏したか」

気付いたら琉、そして蓮達も後ろに居た

直人「お前等…いつから…」

琉「三上が成仏し始めた辺りからな
直人、自分を責めんなよ
終わった事を後悔しても遅いんだ
三上はお前の幸せを祈って笑って成仏したんだ
ならお前が泣いてるわけにいかないだろ
しっかりしやがれ」

琉…
俺が涙を拭いて空を見上げると雲が笑ってる気がした

直人「そうだな…」

千尋…こんな俺に会いに来てくれて、好きになってくれてありがとな…

蓮「うっ…うっ…千尋ちゃん…」

千尋が成仏して、蓮は泣きっぱなしだった

琉「たく…いつまで泣いてるんだよ
学校に戻るぞ」

学校に戻る頃にはすっかり空が夕焼けに染まっていた

桜「無事に成仏できて良かったね…なお」

桜先輩も微かに泣いていて目が赤かった

直人「はい…」

俺はただそれだけ返した
校内はほとんどの生徒が下校していて思ったより静かだった

琉「俺はこのままこいつ等を送ってく
お前はどうする?」

直人「俺はとりあえず琴美の所に行くかな
たぶん教室で待ってるだろうし、協力してくれた手前、礼くらい言わなきゃいけないし」

琉「そうか…ならここでな
直人ゆっくり休めよ、また明日」

直人「おう、今回は色々と迷惑かけて悪かったな
ありがとな皆…」

蓮「迷惑なんて思ってないよ、なお」

桜「もっとなおは頼ってくれていいんだから」

直人「ははっ…ありがとうございます…」

そして琉達と別れて、俺は1人で教室に向かった
…千尋が成仏したせいか気だるさが無くなって体が軽くなった
それでもやっぱり疲れたな…
この様子だと教室には誰も残って無いかもな
もしかしたら琴美も帰ってるかも…
でも先帰るって連絡は入ってないし、待ってるといけないから確認しておかないとな
教室のドアを開けると誰も居ない教室の中に1つだけ人影があった
やっぱり待ってた

琴美「直人!遅いから心配してたんだよ!?」

直人「ずっと待ってたのかよ
帰っても良かったのに」

琴美「でも…だって心配でさ…
…千尋さんどうなったの?」

俺が黙り混んでると琴美は少し慌てた様子で

琴美「あっ…言いたくないなら大丈夫…っ
むしろ私なんて無関係なのに図々しく首突っ込んで…むしろ迷惑だったよね…」

直人「そんな風に思ってないって
笑って成仏していったよ
あいつらしいわ…」

琴美「直人…大丈夫?辛いよね…
しんどいのに何もしてあげられなくてごめんね」

やばい、また心配かけてる…
てか、琴美がそんなに責任感じることないのに…

直人「大丈夫だって
だからんな心配すんなよ」

琴美「そんな顔してるのに大丈夫なわけないでしょ?
直人はなんでも溜め込みすぎなんだって
もっと弱音吐いたっていいんだよ?
それに…私が居るよ?」

直人「またボーリングでも付き合ってくれんの?」

前回の琴美の姿を思い出して思わず笑いながら返したら琴美は真剣な顔で言った

琴美「…私ね直人の事好きだよ」

琴美の突然の告白
耳を疑ったし、思わず笑い飛ばすところだった
まさか琴美が俺を…?
こいつに関してはそんな素振り無かったのに本気で…?

直人「…それは友達としての好き?」

琴美「1人の男として私は直人の事が好きなんだよ」

顔を赤くする琴美を見て本気なんだと思った
まじか…
琴美がそんな風に見てくれてたなんて全然知らなかった
琴美は良い奴だ
そういや…なんだかんだ琴美には支えられることも多かったな…

琴美「…直人?」

直人「あっ…悪い、ビックリして…」

返事…出さなきゃだよな…

直人「…今はフラれたばっかりだし、千尋の事もあったし正直…すぐには考えられない」

琴美「そ…そうだよね…ごめん私…つい…」

直人「でも…すぐには無理だけど、ちゃんと考えるよお前の事」

琴美「直人…」

直人「…帰るか、送ってく」

琴美「うん!」

心境は複雑でまだ整理がつかないけど、まさか琴美に告白されるなんて思っても見なかった
その告白が少し嬉しく感じたのは、まだ内緒だな…
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

結婚したくない腐女子が結婚しました

折原さゆみ
恋愛
倉敷紗々(30歳)、独身。両親に結婚をせがまれて、嫌気がさしていた。 仕方なく、結婚相談所で登録を行うことにした。 本当は、結婚なんてしたくない、子供なんてもってのほか、どうしたものかと考えた彼女が出した結論とは? ※BL(ボーイズラブ)という表現が出てきますが、BL好きには物足りないかもしれません。  主人公の独断と偏見がかなり多いです。そこのところを考慮に入れてお読みください。 ※番外編に入り、百合についても語り始めました。  こちらも独断と偏見が多々あるかもしれないのでご注意ください。 ※この作品はフィクションです。実際の人物、団体などとは関係ありません。 ※番外編を随時更新中。

英雄の番が名乗るまで

長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。 大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。 ※小説家になろうにも投稿

橘若頭と怖がり姫

真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。 その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。 高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。

靴屋の娘と三人のお兄様

こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!? ※小説家になろうにも投稿しています。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

~春の国~片足の不自由な王妃様

クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。 春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。 街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。 それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。 しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。 花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??

お久しぶりです旦那様。そろそろ離婚ですか?

奏千歌
恋愛
[イヌネコ] 「奥様、旦那様がお見えです」 「はい?」 ベッドの上でゴロゴロしながら猫と戯れていると、侍女が部屋を訪れて告げたことだった。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

処理中です...