約束の果てに

秋月

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*桜の想い

桜の想い#1

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-桜side-

私は蓮と琉から離れて1人で境内の中をウロウロしていた
あんなことがあった後だし、たまには2人きりの時間を作ってあげないとね
…今回ほど自分の存在が皆の足枷に感じたさ事なんて無かった
やっぱり私にできることなんて限られてて、この体じゃ役に立てなくて…
かといって生身の体があったって私は結局何も出来なかっただろうな
そう考えるとまだポルターガイストが使えるこっちの方が役に立ったのかもね
琉があんな風に言ってくれて少し心も軽くなった
でも、出来ることならもっと役に立ちたかったな
まぁ、今更そんな事言ってもしょうがないけど
今は皆無事で済んで良かったと思っておこ

それにしても…最近のあの2人を見てるとつくづく羨ましいなと感じる
幸せな事ばかりでは無いんだろうけど、恋愛っていいなって思わせられる
あーぁ、こんなことなら生きてるうちに恋の1つでもしておけば良かったかなぁ…
うーん…と想像を膨らませてみる

うん、やっぱり無いかも
告白されたことはあっても、別にその人の事が好きだった訳じゃないし、やっぱり今考えても今までも今も私の1番は蓮だ
蓮は産まれた時から兎に角、愛くるしくて可愛かった
こんな可愛い子のお姉ちゃんになれるんだって子どもながらに嬉しくて、絶対守ってあげるんだって使命感みたいなものが生まれた気がする
蓮とは兎に角、趣味も似ていて気も合うし、姉妹であり友達のような存在だったから、蓮と一緒に居るのは飽きないし楽しいことばかりだった
自分の恋愛なんて二の次だったなぁ
私が恋愛するとしたら蓮が結婚したあととかになったと思う
私の未練でここに来られたように、やっぱり蓮の幸せを確かめないと気が済まない
それだけ私にとって蓮は大事な存在だ

桜「うーん…これじゃぁ重度のシスコンみたい?」

そうゆう意味とは違うけどな
でも、蓮に好きな人が出来て、その相手が琉で本当に良かったと思う
琉なら蓮の事ちゃんと大事にしてくれる
私の変わりが務まらないような男はどんなに蓮が好きでもお断り
今まで悪戯っぽく辛かったり邪魔してやったけど、これからは私が少しずつ離れてあげないとね
ずっと私が死んでから俯いて泣き続け苦しんでいた蓮
だからこそ泣き止むまで、蓮が大丈夫になるまで側に居てあげなきゃ、守ってあげなくちゃって蓮の側に居た
今の蓮なら私が側に居なくてもきっと大丈夫
でも、その時が来たら結局は大泣きするんだろうけど…
それでも蓮には琉が居る
今から少しずつ、蓮には気づかれない程度に距離を置いて離れる準備をした方が良いかな…
私が居ない事に慣れていってほしい
じゃないと、いざその時が来た時に悲しみの大きさがきっと違うから
ゆっくりと蓮の幸せを見届けて、そして悔いの無いお別れを出来るように…
ま、それはまだ先の話だよね
今はまだこのまま一緒に過ごしてるこの心地いい私の居場所にすがっていたい

桜「はぁ~、いい天気♪」

私は1人空を仰ぎながら笑みを溢した
それから2日、蓮は親身になって琉のお見舞いに行き、そのお陰か琉も掠り傷程度の傷は残ってるけど、無事に回復した
琉って蓮に比べて回復に時間がかかるタイプみたいだから蓮もやっと安心できたみたい
と言うより蓮の回復が早すぎるのかもね
悪化が早くて酷いから、回復にもそれなりに時間がかかりそうなのに次の日にはケロッとしてるんだもんね
それからまた2日が経った今日、私は蓮と一緒に琉の家に来ていた

華「ありがとね~、手伝いに来てくれて
やっぱり広いから掃除するのも大変だから蓮ちゃん達が来てくれて助かる~」

蓮「掃除くらい御安い御用です」

私達は掃除のお手伝いに駆り出された
華さん達には色々とお世話になったし恩返しも兼ねて今日は私も蓮もやる気充分

華「私と蓮ちゃんは中、琉は蔵の整理をお願いね」

桜「蓮、私は参道の掃除するよ」

蓮「桜は参道の掃除するって言ってます」

華「あら本当?桜ちゃんも頼もしいね
じゃぁお願いしちゃおっかな」

幽霊の私が出来ることは本当限られてるけど、落ち葉とかの掃除くらいなら私の力でも充分出来るから
私も役に立ちたいしね

華「それじゃ早速始めましょっか♪」

蓮「頑張ります!」

グッと拳を作って意気込む蓮を隣で見ていた琉が不意にポンと蓮の頭に触れる

蓮「わっ?」

琉「張り切るのも良いけど、怪我しないようにな」

蓮「掃除で怪我なんてしないよ」

琉「どうだか、じゃ、また後で
桜もあんまり頑張りすぎるなよ」

桜「はいはい、心配ありがと
あとであっと驚くくらい綺麗にしてやるんだから」

蓮「桜もまた後でね」

桜「うん」

そして私は1人参道の方までやって来た

桜「こうしてみると意外と葉っぱとか落ちてるもんね~
さてと、早速始めますか」

落ち葉とかを片付けるくらいなら私の力で充分出来る
ポルターガイストなんて今まであんまり使ったこと無かったけど、あの平澤藍子とか言う女を相手した時に結構使ったから感覚も掴んでるのよ
私が少し意識を集中させると参道の落ち葉や草等が宙に浮くように移動し始める

桜「ふふっ、やっぱりコツ掴んだみたい♪
さっすが私♪」

流石に広範囲は無理だし、意識を集中させなきゃいけないけど、ろくに使ったことが無い時に比べればこれくらい朝飯前よ!

桜「ふぅ、落ち葉とかはこんなもんかなっ
意外と早く片付いちゃった
私って優秀なのね~なんて
まだ時間も有り余ってるし、花壇の雑草でも抜いてよっかな」

なんだか私も楽しくなって黙々と作業に没頭していた

桜「はぁ~、こんなもんかな?
どうよ、思った以上に綺麗に出来たんじゃない?」

まさか幽霊の私がここまで綺麗に出来るなんて皆驚いてくれるかな?
それよりどれくらい時間が経ったのかな?
随分時間が経った気がするけど…
蓮の所に戻ってみようかな?
そう思った矢先に微かに蓮の私を呼ぶ声が聞こえた
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