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*桜の想い
桜の想い#4
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その日の夜、22時を過ぎた頃、桜が1人で俺の所に訪ねてきた
桜「あ、琉…良かった、まだ起きてた
勝手にお邪魔してごめんね」
琉「お前はいつも突然現れるな
お前1人か?」
昼間に比べたら表情は落ち着いてるように見えるが何処と無くまだ元気がなさそうに見える
桜「蓮なら今日よっぽど張り切って働いたのか、疲れてもう寝ちゃったよ
私は琉に話があって…蓮には気付かれたくなかったし早く寝てくれて良かった
琉も下手したら寝てるかなって思ったけど、起きててくれて良かった」
話…か
大方予想がつくな
桜「あ…もしかしてもう寝るところだった?
琉も疲れてるよね…それならまた後にでも…」
琉「いいって、今更変な気を使うなよ
別に眠く無いし、話聞くくらい平気だよ」
桜「そっか…ありがとう」
…こいつが汐らしいと変な感じだ
普段は強気で事あるごとに俺に突っかかって来るような奴だから余計に
琉「で?話って昼間の事だろ?
その様子だと何か決心でもついたのか?」
今の桜は昼間みたいな動揺は見られない
何かしら決心がついたんだろうが、何処か儚げにも見える
桜「うん…昼間は見苦しい姿、見せてごめん
あまりに突然だったから本当に動揺して…取り乱しちゃって迷惑かけた
あの後…1人でゆっくり考えたけど…私はもう大丈夫
今、思うとあの事があったから覚悟がちゃんと決まった
怖くない、寂しくないと言えば嘘になるけど、死んだはずの私がここまで蓮と一緒に生きてこられたんだもん
それだけでとても贅沢で幸せな事だよ
…昼間はいつまた自分が消えるか不安だったけど、冷静になってみるとやっぱり私のタイミングで成仏は出来る気がする
まぁ、時間は長くは残ってないだろうけど…
でも突然消えたりはしないって確信してる」
自分の手を見ながら落ち着いた様子で話す桜
今、漸く見て分かる
桜の魂が揺れている
桜の気持ち次第で霊体に影響が出ている
昼間気付かなかったのはきっと桜が懸命に戻れと祈ったからだろう
でも成仏し始めた魂を止めることは出来ない
桜「それでね、琉に私の最後の我が儘聞いて欲しくて」
琉「我が儘?」
桜「うん、琉とは今のうちに話しておこうと思って
最後の時にあんたと話してる時間がないかもしれないし」
そうはにかむ桜
本当に覚悟を決めて来たんだな…
琉「俺に出来る可能な事限り聞いてやるよ」
桜「ありがと
まずは蓮の事、私が消えたら…どんなに望んだ形で別れてもきっと蓮は泣くだろうから、その後の事はお願いね
私の代わりに蓮を支えてあげて」
琉「あいつが泣くのなんか目に見えてる
安心しろよ、端からそのつもりだから
けど、桜、お前誤解するなよ」
桜「誤解?」
琉「俺にお前の代わりが勤まると思うな
お前の代わりはお前しか居ないんだから
蓮にとって大事なのはお前の代わりになる誰かじゃない
お前自身だ
蓮の事は勿論支えるが、お前の代わりは俺には勤まらない
お前の心まで消すような事は言わなくていい」
桜「……そっか…そうだね…
ありがとう琉…」
琉「で、他には?
お前の事だから数え切れないくらいあるんじゃないのか?」
桜「…ははっ、きっと朝になっても終わらないよ」
琉「これが最後なら朝までだろうが、しょうがないから付き合ってやるよ」
桜「琉って私に対してそんなに優しかったけ?
ま、あんたは根は良い奴だもんね
ふふっ、なんかいっぱいあったけどどうでもよくなっちゃた
あんたが蓮の事をこれから先も大事にしてくれるのは分かってるし、分かりきってることくどくど言うほどお節介妬きたくないもんね
琉、蓮の事よろしくね
傷つけたり泣かせたら化けて出てやるんだから」
琉「…お前が化けて出てきたら厄介そうだ」
桜「あとね、これは私の我が儘なんだけど、最後に思い出作りたいんだ」
最後のって言葉が俺にとっても妙に嫌な言葉だった
こいつ等には最初から最後まで振り回されてるな…
琉「って言うと?」
桜「あのね…」
-桜side-
翌日…色々と決心がついたお陰か穏やかな気持ちで朝を迎えられた
あーぁ、本当昨日は琉の前であんな子どもみたいに泣いて…私が一応年上なのに情けない姿見せちゃったな…
体…何とか保ててるみたい
けど油断すると多分昨日のように透けてしまうのが分かる
意識を強く持ってれば多少は保つことが出来るけど、それでも時間が無いのは分かる
窓の外を眺めると真っ青な青空
この景色をあとどれくらい見れるんだろう
目にしっかり焼きつけておきたい
蓮「桜~?準備できたよ、行こ」
桜「あれ、蓮の割りに今日は早いんだね」
蓮「もう、たまには早い事くらいあるよっ」
桜「ふふっ、そうだね
琉を待たせるわけにはいかないもんね?
あぁ、それとも蓮が早く琉に会いたいのかな?」
蓮「そっ、それは…」
図星なのか少し顔を赤くして動揺する蓮
そんな蓮を見て私は思わず抱き付いてしまった
桜「蓮ってば照れちゃって可愛い~♪
私なんか気にせず存分にいちゃいちゃしてくれて良いのに~♪」
蓮「そっ、そんなの恥ずかしくて出来ないよっ」
桜「でもやっぱり琉といえど私の可愛い蓮を奪われるのは癪に触るなぁ
でも琉が居るなら蓮も寂しくないね」
と冗談混じりに呟いた
蓮「もうっ、からかわないでよ
それに琉は琉で桜は桜だよ
私にとってはどっちも大事!」
昨日の琉の言葉が頭を過った
本当…琉の言う通りだね
こんなに嬉しいことってない
蓮「ちょっと桜、いつまで抱き付いてるのー?
動けないんですけど~?」
おっと、思わず
桜「ごめんごめん、じゃ、行こっか」
蓮「うん」
私達はいつ通り2人で家を出た
蓮「琉おはよ」
琉「はよ」
並んで歩く2人を眺めながら付いていく
いつもと変わらない朝の日常
本当微笑ましい
この際シスコンだろうが姉馬鹿と言われたって、私から見ても蓮は思わず抱き締めたくなるくらい可愛い
きっと琉は私が居るから遠慮してる所もあるんだろうけど、ああ見えて意外とスキンシップが多いんだよね
ふふっ、琉も蓮にぞっこんだよね
琉だから私は安心して任せられるんだよ
蓮「桜~?ボーッとしてどうしたの?
置いていっちゃうよ」
思わず立ち止まってた私に蓮はわざわざ駆け寄ってきてくれた
たったこれだけで私は幸せだなって思う
今は残された僅かな時間を2人と一緒に精一杯過ごそうと思う
桜「あ、琉…良かった、まだ起きてた
勝手にお邪魔してごめんね」
琉「お前はいつも突然現れるな
お前1人か?」
昼間に比べたら表情は落ち着いてるように見えるが何処と無くまだ元気がなさそうに見える
桜「蓮なら今日よっぽど張り切って働いたのか、疲れてもう寝ちゃったよ
私は琉に話があって…蓮には気付かれたくなかったし早く寝てくれて良かった
琉も下手したら寝てるかなって思ったけど、起きててくれて良かった」
話…か
大方予想がつくな
桜「あ…もしかしてもう寝るところだった?
琉も疲れてるよね…それならまた後にでも…」
琉「いいって、今更変な気を使うなよ
別に眠く無いし、話聞くくらい平気だよ」
桜「そっか…ありがとう」
…こいつが汐らしいと変な感じだ
普段は強気で事あるごとに俺に突っかかって来るような奴だから余計に
琉「で?話って昼間の事だろ?
その様子だと何か決心でもついたのか?」
今の桜は昼間みたいな動揺は見られない
何かしら決心がついたんだろうが、何処か儚げにも見える
桜「うん…昼間は見苦しい姿、見せてごめん
あまりに突然だったから本当に動揺して…取り乱しちゃって迷惑かけた
あの後…1人でゆっくり考えたけど…私はもう大丈夫
今、思うとあの事があったから覚悟がちゃんと決まった
怖くない、寂しくないと言えば嘘になるけど、死んだはずの私がここまで蓮と一緒に生きてこられたんだもん
それだけでとても贅沢で幸せな事だよ
…昼間はいつまた自分が消えるか不安だったけど、冷静になってみるとやっぱり私のタイミングで成仏は出来る気がする
まぁ、時間は長くは残ってないだろうけど…
でも突然消えたりはしないって確信してる」
自分の手を見ながら落ち着いた様子で話す桜
今、漸く見て分かる
桜の魂が揺れている
桜の気持ち次第で霊体に影響が出ている
昼間気付かなかったのはきっと桜が懸命に戻れと祈ったからだろう
でも成仏し始めた魂を止めることは出来ない
桜「それでね、琉に私の最後の我が儘聞いて欲しくて」
琉「我が儘?」
桜「うん、琉とは今のうちに話しておこうと思って
最後の時にあんたと話してる時間がないかもしれないし」
そうはにかむ桜
本当に覚悟を決めて来たんだな…
琉「俺に出来る可能な事限り聞いてやるよ」
桜「ありがと
まずは蓮の事、私が消えたら…どんなに望んだ形で別れてもきっと蓮は泣くだろうから、その後の事はお願いね
私の代わりに蓮を支えてあげて」
琉「あいつが泣くのなんか目に見えてる
安心しろよ、端からそのつもりだから
けど、桜、お前誤解するなよ」
桜「誤解?」
琉「俺にお前の代わりが勤まると思うな
お前の代わりはお前しか居ないんだから
蓮にとって大事なのはお前の代わりになる誰かじゃない
お前自身だ
蓮の事は勿論支えるが、お前の代わりは俺には勤まらない
お前の心まで消すような事は言わなくていい」
桜「……そっか…そうだね…
ありがとう琉…」
琉「で、他には?
お前の事だから数え切れないくらいあるんじゃないのか?」
桜「…ははっ、きっと朝になっても終わらないよ」
琉「これが最後なら朝までだろうが、しょうがないから付き合ってやるよ」
桜「琉って私に対してそんなに優しかったけ?
ま、あんたは根は良い奴だもんね
ふふっ、なんかいっぱいあったけどどうでもよくなっちゃた
あんたが蓮の事をこれから先も大事にしてくれるのは分かってるし、分かりきってることくどくど言うほどお節介妬きたくないもんね
琉、蓮の事よろしくね
傷つけたり泣かせたら化けて出てやるんだから」
琉「…お前が化けて出てきたら厄介そうだ」
桜「あとね、これは私の我が儘なんだけど、最後に思い出作りたいんだ」
最後のって言葉が俺にとっても妙に嫌な言葉だった
こいつ等には最初から最後まで振り回されてるな…
琉「って言うと?」
桜「あのね…」
-桜side-
翌日…色々と決心がついたお陰か穏やかな気持ちで朝を迎えられた
あーぁ、本当昨日は琉の前であんな子どもみたいに泣いて…私が一応年上なのに情けない姿見せちゃったな…
体…何とか保ててるみたい
けど油断すると多分昨日のように透けてしまうのが分かる
意識を強く持ってれば多少は保つことが出来るけど、それでも時間が無いのは分かる
窓の外を眺めると真っ青な青空
この景色をあとどれくらい見れるんだろう
目にしっかり焼きつけておきたい
蓮「桜~?準備できたよ、行こ」
桜「あれ、蓮の割りに今日は早いんだね」
蓮「もう、たまには早い事くらいあるよっ」
桜「ふふっ、そうだね
琉を待たせるわけにはいかないもんね?
あぁ、それとも蓮が早く琉に会いたいのかな?」
蓮「そっ、それは…」
図星なのか少し顔を赤くして動揺する蓮
そんな蓮を見て私は思わず抱き付いてしまった
桜「蓮ってば照れちゃって可愛い~♪
私なんか気にせず存分にいちゃいちゃしてくれて良いのに~♪」
蓮「そっ、そんなの恥ずかしくて出来ないよっ」
桜「でもやっぱり琉といえど私の可愛い蓮を奪われるのは癪に触るなぁ
でも琉が居るなら蓮も寂しくないね」
と冗談混じりに呟いた
蓮「もうっ、からかわないでよ
それに琉は琉で桜は桜だよ
私にとってはどっちも大事!」
昨日の琉の言葉が頭を過った
本当…琉の言う通りだね
こんなに嬉しいことってない
蓮「ちょっと桜、いつまで抱き付いてるのー?
動けないんですけど~?」
おっと、思わず
桜「ごめんごめん、じゃ、行こっか」
蓮「うん」
私達はいつ通り2人で家を出た
蓮「琉おはよ」
琉「はよ」
並んで歩く2人を眺めながら付いていく
いつもと変わらない朝の日常
本当微笑ましい
この際シスコンだろうが姉馬鹿と言われたって、私から見ても蓮は思わず抱き締めたくなるくらい可愛い
きっと琉は私が居るから遠慮してる所もあるんだろうけど、ああ見えて意外とスキンシップが多いんだよね
ふふっ、琉も蓮にぞっこんだよね
琉だから私は安心して任せられるんだよ
蓮「桜~?ボーッとしてどうしたの?
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