約束の果てに

秋月

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*秋の彼岸祭り

秋の彼岸祭り#1

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徐々に紅葉に染まり始める9月の終わり頃の休日
華さんに用事があるから来て欲しいということで、琉の家へと向かった
家に着いて、インターホンを押すと、神職袴姿の琉が出迎えてくれた

蓮「琉、こんにちは♪」

琉「ん、何も無かったか?」

蓮「この通り大丈夫」

琉「そっか」

家に招き入れられて、琉に着いていくと、華さんと陸人さんがそこには居た
陸人さんは座って飲み物を飲みながらひと息ついていた

華「いらっしゃい蓮ちゃん
今日はわざわざ呼び出してごめんね~
座って座って、今、紅茶と美味しいケーキ出してあげるから~」

蓮「わぁ、ありがとうございます
今日は陸人さんもご一緒出来るんですね
中々一緒にお茶する時間が無いので嬉しいです」

陸人「ははっ、蓮ちゃんは可愛いこと言ってくれるね」

華「ちょっと、それ、私が可愛くないって言いたいの~?」

陸人「そんな事は言ってないよ~?」

お互いをからかい合うような2人を見てると仲がいいんだなって思う
そしてお茶を頂きながら本題に移った

蓮「私に用事があるみたいでしたけど、何のお話ですか?」

陸人「蓮ちゃん彼岸祭りって知ってる?」

蓮「彼岸祭り?いえ…ごめんなさい、知らないです」

陸人「毎年秋の、10月の第3週に3日間開催されるお祭りなんだ
この辺の地域の寺院や神宮で毎年代わる代わる行ってるけど、今年はうちの担当うちで開かれることになってるんだ」

蓮「お祭りですか?」

陸人「そう、死者の魂に祈りを込めるお祈りみたいな感じ
けど、普通のお祭りと同じで屋台も出るし、祈りを捧げる巫女の舞いなんてのもあるんだ
毎年わいわいと賑わう1つのイベントだね」

蓮「お祭り大好きですっ」

屋台でしか食べられない物もあるし、美味しいものも楽しい物も沢山あって、お祭りって聞くだけでもわくわくする

琉「…食いしん坊」

そんな私を見て琉がポツリと呟いた

蓮「私まだ何も言ってないのに」

琉「食べ物を楽しみにしてるのかと思ったけど違った?」

蓮「う…違くはないけど…」

食い意地を見透かされてるようで恥ずかしい…

陸人「それでその彼岸祭りだけど色々と準備することが多くて、正直人手が欲しいんだ
他の寺院や神宮からお手伝いさんは何人か来るんだけど、人手が多いに越したことは無いから、蓮ちゃんさえよければ手伝ってもらえないかなって」

華「装飾品を飾ったり、掃除や給仕の手伝いとかあとは片付けとか…ざっと2週間程度なんだけど…
もちろん予定がある日はそっちを優先して構わないから
行き来が大変なら住み込みで大丈夫だし
他の子達も住み込みで手伝いに来てくれるから
勿論相応の給金も出すよ」

お祭りって言うから楽しそうな雰囲気を想像していたけど、華さん達の様子を見てると結構大変そうみたい

陸人「勿論、琉も毎年参加して手伝ってくれてるよ」

蓮「そうなんだ」

琉「まぁ、お勤めの1つみたいな感じだし
でもお前が想像しているより大変だと思うから
無理はしなくていいよ」

蓮「陸人さん、華さん、私で良ければお手伝いします」

私が役に立てるなら喜んで手伝うに決まってる

華「ほんとに?ありがとう
あ、でも先ずはご両親にちゃんと話してから返事を頂戴?
ご両親に心配かけちゃ元も子もないからね」

蓮「あ、じゃあ今電話してみて良いですか?」

華さん「構わないよ」

お母さんに電話してみて確認してみると思った通りオッケーしてくれた
ご迷惑かけないようにねって釘刺されたけど

蓮「大丈夫です!やります!」

陸人「ははっ、蓮ちゃんのやる気が凄いね」

お祭り事態楽しそうだし、陸人さん達の役に立てるなら嬉しい

華「あ、陸人、そろそろ時間」

陸人「あー、そうだね
もう少しゆっくり話してたかったけど、やることが多くて
蓮ちゃん、先に失礼させてもらうね」

蓮「はい、頑張ってください」

華「私も用事があるから
詳しいことは琉に聞いてね」

蓮「あ、はい」

そう言って陸人さんと華さんはバタバタと先に出ていってしまった

蓮「なんだか2人共忙しそうだね」

琉「祭りの準備や手配があるからな
蓮、部屋行こ、そこでゆっくり話すから」

蓮「はーい」

琉の部屋に入って座ると琉はファイルみたいなものを幾つかテーブルの上に広げた

蓮「これ何?」

琉「過去の彼岸祭りのデータ写真」

それを開くと鮮やかな写真が幾つもあった

蓮「うわぁ、綺麗っ
お祭りの間はこんな風に装飾するだね!」

赤と金色に彩られた装飾が境内やお部屋の中まで…

琉「祭りは10月15日(土)~17日(月)の3日間
準備と片付けも合わせて蓮に手伝って欲しい期間は10日(月)~21日(金)まで
まぁ、片付けが早く終わればそこで終わりだから、早まる可能性もあるな
あくまでも予定としてそれくらいで考えておいて」

蓮「はーい」

そんなに期間を設けてるってことはよっぽど大変なんだろうな
まぁ、写真で装飾見る限りやることは多そう

琉「因みに屋台が出るのは最初の2日間だけ
3日目は参拝とかお祓い、お祈りみたいなのがメイン
巫女の舞いも最初の2日間の夕暮れ時に1回ずつ」

蓮「あ、ここでそれを披露するの?」

私は写真に写ってる舞台な様なものを指差した

琉「そ、神楽台」

蓮「ここにもそんなのあるの?」

見たことない気がするけど知らないだけかな?

琉「いや、これも組み立てるんだよ
まぁ、大体業者がやってくれるけど」

蓮「へぇ、大掛かりだね」

琉「巫女の舞いはメイン的な物だから
実際に舞ってる時の写真がこれ」

次のページをめくると、神楽台の上で舞っている写真が確かにあった

蓮「うわぁ、綺麗
この子達が今年も舞うの?」

琉「今年はこの森さんと写真には写ってない杉山さんって人」

蓮「私達と同い年くらい?」

琉「大体
準備や片付けを手伝ってくれるのもこの人達
各寺院や神宮の息子や娘」

蓮「へぇ~、何人くらい来るの?」

琉「5人、男2人の女3人」

蓮「そうなんだ、仲良くなれるといいな~」

琉「全員ほとんど同年代だからそこまで気にすることないと思う」

蓮「同年代だと話しやすいし嬉しい」

そんな呑気な事を思ってた
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