78 / 83
君が嫌いで…好きでした。
しおりを挟む
千菜「雨…」
お風呂上がりに窓を開けて外を見ると、いつも見えていた綺麗な星空は厚い雲に覆われていて雨独特の匂いと湿った空気が漂っていた
雨を見てると伊藤先生のお葬式を思い出す
あの時の絶望も奏叶が救ってくれた
奏叶の事を考えると奏叶に会いたくなる
なんて思ってたらケータイが鳴った
奏叶からの着信だった
まるで私の思いが届いたような感覚
奏叶はエスパーなのかな…
千菜「はい」
奏叶「あ、千菜…起きてた?」
時計を見るともう午前0時…
私にしてはこの時間に起きているのは珍しかった
千菜「うん…どうしたの?」
だけど奏叶は無言だった
千菜「奏叶?」
奏叶「…あ、ごめん…ボーッとしてた」
ボーッとしてた?
今までそんな事なかった
奏叶にしては珍しい
千菜「何かあったの?」
また無言…どうしたんだろう…
ちょっと心配になる
奏叶「…ごめん千菜…ちょっと変な夢見てさ…」
千菜「夢…?」
奏叶「千菜が居ない夢…死んだとかじゃ無いんだけどちょっと心配になってさ
でも千菜の声聞いたら安心した」
私が居ない夢…
こんな事言う奏叶は初めて…
千菜「…奏叶」
奏叶「ん?」
千菜「会いたい…」
真夜中…しかも雨が降っているのに素直にその言葉が出た
奏叶「…俺も」
以心伝心って本当にあるのかもしれない
おんなじ気持ちだったんだと、それだけで嬉しかった
アパートの前で傘をさして待ってると奏叶が来てくれた
奏叶「千菜!中で待っててくれれば良かったのに」
千菜「外で待ってたい気分だったから」
奏叶「ごめん。実はすぐ家戻らなきゃでさ…10分くらいしか一緒に入れないけど…」
千菜「…それでもいい」
それなのに会いに来てくれたんだ…
一緒の時間を過ごせる
話すことが出来る
会える距離にいる
それが凄い奇跡のように感じる
何を話す訳でもない
2つならんだ傘の下でただ手を繋いでいるだけ
それだけでもかけがえのない時間だと思った
でも10分なんてあっという間
奏叶「ごめん、そろそろ戻らないと…」
知ってるよ
10分って長いようであっという間
千菜「奏叶目、つぶって」
意外にあっさり目をつぶった奏叶
あの時の寝顔みたい
そしてそっと私からキスをした
奏叶「千菜…っ…今…!?」
千菜「…この間のお返し。お休み奏叶」
自分からキスをした恥ずかしさもあって私は先にアパートに入った
今さらになって恥ずかしい
よく自分からキスなんて出来たな私…
明日どんな顔で奏叶に会えばいいんだろう…
そんな事を思いながら眠りについた
ー…金曜日の昼休み
昨日の夜の雨が嘘のように晴れていた
中庭で3人で一緒にご飯を食べていたと思ったのに…
千菜「もう…無理…っ」
湊「なんだよもうバテたのか?」
奏叶「千菜大丈夫?」
何故か体育館でバスケをしていたりする
実は私がふと"昨日の2人のバスケ凄かったね"って言ったら湊が練習すれば私も出来るようになるって言ってこうしてバスケの練習をすることになったんだけど…
普段体育はほとんど出てないし運動だって大してしたことがない私はすぐに息が上がってしまった
前に湊がシュートを教えてくれた時は優しかったのに今日は軽いゲーム感覚でもう容赦なし
ボールを奪うことすら出来ない始末
なんてゆうか…湊ずるい
私が初心者って知ってるのにまるで意地悪
猫が猫じゃらしで遊ばれてるような感じ
運動神経抜群な湊からボールを奪えるわけないじゃない…
千菜「もう私見てるから…2人で楽しんで」
湊「じゃ、久しぶりに勝負すっか?」
奏叶「先に3点入れた方の勝ちな♪」
奏叶も湊も…夢中だな…
私の事なんて見えてない
2人共楽しそう
ん…なんだか眠くなってきた…
――…ポスッ
湊「やった俺の勝ち!って事でサイダー1本な!」
奏叶「はいはい、分かったよ
千菜ー?行くよ…って寝てる?」
湊「まじか…よくこんな所で寝られるな
おい、起きろ。授業遅れる」
千菜「…あ、湊…勝負終わったの…?」
湊「おう、俺の勝ち」
奏叶「次は負けないし」
…やっぱりこの2人が居ると落ち着く
明日からのお休みが憎いな
もっと2人と一緒に居たい
まだ昼休みなのにそんな事を思っていた
だけど明日がまさか忘れられない1日になるなんて予想もしてなかった
―…土曜日、朝起きると少し体が痛かった
きっと昨日慣れないバスケをしたから筋肉痛
大した事はないけど…
カーテンを開けて窓の外に出るとまだ起きたばかりの私には太陽の光がとても眩しく感じた
何かが起こりそうないい天気…
着替えたらお散歩でも行ってこようかな
軽く軽食を済ませて着替えて玄関を出て歩き始めた
そういえば前に奏叶に会いたいと思いながら外出たら本当に会えた事があったな…
また会えるかな…無意識に辺りを見回して奏叶を探している自分が居る
あぁ、いつから私はこんなに奏叶でいっぱいになってたんだろう…
その時ポケットに入ってたケータイが鳴り出した
ついこの間もこんな事があった
奏叶の事を考えてたら奏叶から電話がかかってきて…
また奏叶からなのかな
そう思いながらケータイを手に取るとディスプレイには奏叶ではなく湊の名前が表示されていた
湊から?珍しい…
電話に出ると湊はとても慌てていた様子だった
そして信じられない事を告げられた
千菜「湊?どうしたの?」
湊「千菜!?お前今どこに居る!?」
千菜「え?えっと…りす山公園の近くだけど…」
湊「りす山公園だな!そこに居ろ!
今から迎えにいく!」
千菜「え…湊一体どうしたの」
湊「かなが事故にあって病院に運ばれたんだよ!」
――…え?
湊の言葉に背筋が凍っていくのが分かった
お風呂上がりに窓を開けて外を見ると、いつも見えていた綺麗な星空は厚い雲に覆われていて雨独特の匂いと湿った空気が漂っていた
雨を見てると伊藤先生のお葬式を思い出す
あの時の絶望も奏叶が救ってくれた
奏叶の事を考えると奏叶に会いたくなる
なんて思ってたらケータイが鳴った
奏叶からの着信だった
まるで私の思いが届いたような感覚
奏叶はエスパーなのかな…
千菜「はい」
奏叶「あ、千菜…起きてた?」
時計を見るともう午前0時…
私にしてはこの時間に起きているのは珍しかった
千菜「うん…どうしたの?」
だけど奏叶は無言だった
千菜「奏叶?」
奏叶「…あ、ごめん…ボーッとしてた」
ボーッとしてた?
今までそんな事なかった
奏叶にしては珍しい
千菜「何かあったの?」
また無言…どうしたんだろう…
ちょっと心配になる
奏叶「…ごめん千菜…ちょっと変な夢見てさ…」
千菜「夢…?」
奏叶「千菜が居ない夢…死んだとかじゃ無いんだけどちょっと心配になってさ
でも千菜の声聞いたら安心した」
私が居ない夢…
こんな事言う奏叶は初めて…
千菜「…奏叶」
奏叶「ん?」
千菜「会いたい…」
真夜中…しかも雨が降っているのに素直にその言葉が出た
奏叶「…俺も」
以心伝心って本当にあるのかもしれない
おんなじ気持ちだったんだと、それだけで嬉しかった
アパートの前で傘をさして待ってると奏叶が来てくれた
奏叶「千菜!中で待っててくれれば良かったのに」
千菜「外で待ってたい気分だったから」
奏叶「ごめん。実はすぐ家戻らなきゃでさ…10分くらいしか一緒に入れないけど…」
千菜「…それでもいい」
それなのに会いに来てくれたんだ…
一緒の時間を過ごせる
話すことが出来る
会える距離にいる
それが凄い奇跡のように感じる
何を話す訳でもない
2つならんだ傘の下でただ手を繋いでいるだけ
それだけでもかけがえのない時間だと思った
でも10分なんてあっという間
奏叶「ごめん、そろそろ戻らないと…」
知ってるよ
10分って長いようであっという間
千菜「奏叶目、つぶって」
意外にあっさり目をつぶった奏叶
あの時の寝顔みたい
そしてそっと私からキスをした
奏叶「千菜…っ…今…!?」
千菜「…この間のお返し。お休み奏叶」
自分からキスをした恥ずかしさもあって私は先にアパートに入った
今さらになって恥ずかしい
よく自分からキスなんて出来たな私…
明日どんな顔で奏叶に会えばいいんだろう…
そんな事を思いながら眠りについた
ー…金曜日の昼休み
昨日の夜の雨が嘘のように晴れていた
中庭で3人で一緒にご飯を食べていたと思ったのに…
千菜「もう…無理…っ」
湊「なんだよもうバテたのか?」
奏叶「千菜大丈夫?」
何故か体育館でバスケをしていたりする
実は私がふと"昨日の2人のバスケ凄かったね"って言ったら湊が練習すれば私も出来るようになるって言ってこうしてバスケの練習をすることになったんだけど…
普段体育はほとんど出てないし運動だって大してしたことがない私はすぐに息が上がってしまった
前に湊がシュートを教えてくれた時は優しかったのに今日は軽いゲーム感覚でもう容赦なし
ボールを奪うことすら出来ない始末
なんてゆうか…湊ずるい
私が初心者って知ってるのにまるで意地悪
猫が猫じゃらしで遊ばれてるような感じ
運動神経抜群な湊からボールを奪えるわけないじゃない…
千菜「もう私見てるから…2人で楽しんで」
湊「じゃ、久しぶりに勝負すっか?」
奏叶「先に3点入れた方の勝ちな♪」
奏叶も湊も…夢中だな…
私の事なんて見えてない
2人共楽しそう
ん…なんだか眠くなってきた…
――…ポスッ
湊「やった俺の勝ち!って事でサイダー1本な!」
奏叶「はいはい、分かったよ
千菜ー?行くよ…って寝てる?」
湊「まじか…よくこんな所で寝られるな
おい、起きろ。授業遅れる」
千菜「…あ、湊…勝負終わったの…?」
湊「おう、俺の勝ち」
奏叶「次は負けないし」
…やっぱりこの2人が居ると落ち着く
明日からのお休みが憎いな
もっと2人と一緒に居たい
まだ昼休みなのにそんな事を思っていた
だけど明日がまさか忘れられない1日になるなんて予想もしてなかった
―…土曜日、朝起きると少し体が痛かった
きっと昨日慣れないバスケをしたから筋肉痛
大した事はないけど…
カーテンを開けて窓の外に出るとまだ起きたばかりの私には太陽の光がとても眩しく感じた
何かが起こりそうないい天気…
着替えたらお散歩でも行ってこようかな
軽く軽食を済ませて着替えて玄関を出て歩き始めた
そういえば前に奏叶に会いたいと思いながら外出たら本当に会えた事があったな…
また会えるかな…無意識に辺りを見回して奏叶を探している自分が居る
あぁ、いつから私はこんなに奏叶でいっぱいになってたんだろう…
その時ポケットに入ってたケータイが鳴り出した
ついこの間もこんな事があった
奏叶の事を考えてたら奏叶から電話がかかってきて…
また奏叶からなのかな
そう思いながらケータイを手に取るとディスプレイには奏叶ではなく湊の名前が表示されていた
湊から?珍しい…
電話に出ると湊はとても慌てていた様子だった
そして信じられない事を告げられた
千菜「湊?どうしたの?」
湊「千菜!?お前今どこに居る!?」
千菜「え?えっと…りす山公園の近くだけど…」
湊「りす山公園だな!そこに居ろ!
今から迎えにいく!」
千菜「え…湊一体どうしたの」
湊「かなが事故にあって病院に運ばれたんだよ!」
――…え?
湊の言葉に背筋が凍っていくのが分かった
0
あなたにおすすめの小説
優しい雨が降る夜は
葉月 まい
恋愛
浮世離れした地味子 × 外資系ITコンサルのエリートイケメン
無自覚にモテる地味子に
余裕もなく翻弄されるイケメン
二人の恋は一筋縄ではいかなくて……
雨降る夜に心に届いた
優しい恋の物語
⟡☾·̩͙⋆☔┈┈┈ 登場人物 ┈┈┈ ☔⋆·̩͙☽⟡
風間 美月(24歳)……コミュニティセンター勤務・地味でお堅い性格
雨宮 優吾(28歳)……外資系ITコンサルティング会社勤務のエリートイケメン
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
すべてはあなたの為だった~狂愛~
矢野りと
恋愛
膨大な魔力を有する魔術師アレクサンダーは政略結婚で娶った妻をいつしか愛するようになっていた。だが三年経っても子に恵まれない夫妻に周りは離縁するようにと圧力を掛けてくる。
愛しているのは君だけ…。
大切なのも君だけ…。
『何があってもどんなことをしても君だけは離さない』
※設定はゆるいです。
※お話が合わないときは、そっと閉じてくださいませ。
15年目のホンネ ~今も愛していると言えますか?~
深冬 芽以
恋愛
交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。
2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。
愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。
「その時計、気に入ってるのね」
「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」
『お揃いで』ね?
夫は知らない。
私が知っていることを。
結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?
私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?
今も私を好きですか?
後悔していませんか?
私は今もあなたが好きです。
だから、ずっと、後悔しているの……。
妻になり、強くなった。
母になり、逞しくなった。
だけど、傷つかないわけじゃない。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる