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柵の横に立たれたのは背の高い、甲冑を着た殿方。
黒髪と日焼けをした肌、立派な体格と雄々しい顔立ちをお持ちです。
「あなたは王女の護衛の、タイロン様」
「覚えてくださいましたか、レディ・リリィ」
「メランプスお義兄様が国一番の猛者だと誉めておりましたから」
それにしても恥ずかしいところを見られてしまいました。
「下ろして差し上げましょうか?」
手を差し伸べられましたが、青毛が激しく嘶いて嫌がって邪魔してきました。
「おおっと、これは、」
「申し訳ありません。この子は殿方が私の近くに寄るのが嫌いなので」
「はは、ユニコーンのようだ。どうどう、落ち着いてくれ」
「ユニコーン?」
「そう、乙女の守護神です」
「角がありません。それに色は白でございましょう?この子は青毛。」
「名は?」
「アンバル」
「神話の、ですか?」
「はい、疾風より早く、海も陸も走れる乗り手の無事を守るのでしょう?頼もしいと思いまして」
「戦記ものですよね。ご覧になったのですか?」
「はい、本が面白かったので。それに強い子に育ってほしくて」
「ほお、女性が好む内容ではないのに」
そうですね。
でも私は好きです。
只にこっと笑って答えました。
「タイロン様は王女様のもとにいなくてよろしいのですか?それとも私の見張りですか?」
「は?」
「違ったかしら」
「……見た目と違いはっきりした方ですね」
「こちらにロルフ様は来られませんよ。私が勝手に青毛の様子を見に来ただけですから。邪魔をするように言われました?」
黙ってるのは肯定でしょう。
「今日の乗馬会が終われば私は帰国します。たかが伯爵令嬢、何も出来ません。王女様はお気になさらずともよろしいのに」
「不安はないのですか?」
「不安?何のですか?」
「婚約者に対して」
「誠実な方です。ロルフ様を疑うことなどございません」
「ご自分の行いは?会を抜け出して男と二人っきり」
「青毛がおります。何か出来ます?」
近寄るタイロン様の間に顔を出して嫌そうにだん、だんと地団駄を踏んで怒ってます。
私は柵に座ったまま青毛の額を撫でて誉めました。
「私のこともお好きでもなんでもないのに。どうしてからかおうとされますの?」
黒髪と日焼けをした肌、立派な体格と雄々しい顔立ちをお持ちです。
「あなたは王女の護衛の、タイロン様」
「覚えてくださいましたか、レディ・リリィ」
「メランプスお義兄様が国一番の猛者だと誉めておりましたから」
それにしても恥ずかしいところを見られてしまいました。
「下ろして差し上げましょうか?」
手を差し伸べられましたが、青毛が激しく嘶いて嫌がって邪魔してきました。
「おおっと、これは、」
「申し訳ありません。この子は殿方が私の近くに寄るのが嫌いなので」
「はは、ユニコーンのようだ。どうどう、落ち着いてくれ」
「ユニコーン?」
「そう、乙女の守護神です」
「角がありません。それに色は白でございましょう?この子は青毛。」
「名は?」
「アンバル」
「神話の、ですか?」
「はい、疾風より早く、海も陸も走れる乗り手の無事を守るのでしょう?頼もしいと思いまして」
「戦記ものですよね。ご覧になったのですか?」
「はい、本が面白かったので。それに強い子に育ってほしくて」
「ほお、女性が好む内容ではないのに」
そうですね。
でも私は好きです。
只にこっと笑って答えました。
「タイロン様は王女様のもとにいなくてよろしいのですか?それとも私の見張りですか?」
「は?」
「違ったかしら」
「……見た目と違いはっきりした方ですね」
「こちらにロルフ様は来られませんよ。私が勝手に青毛の様子を見に来ただけですから。邪魔をするように言われました?」
黙ってるのは肯定でしょう。
「今日の乗馬会が終われば私は帰国します。たかが伯爵令嬢、何も出来ません。王女様はお気になさらずともよろしいのに」
「不安はないのですか?」
「不安?何のですか?」
「婚約者に対して」
「誠実な方です。ロルフ様を疑うことなどございません」
「ご自分の行いは?会を抜け出して男と二人っきり」
「青毛がおります。何か出来ます?」
近寄るタイロン様の間に顔を出して嫌そうにだん、だんと地団駄を踏んで怒ってます。
私は柵に座ったまま青毛の額を撫でて誉めました。
「私のこともお好きでもなんでもないのに。どうしてからかおうとされますの?」
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