人狼の団長、見つけた番はすでに溺愛されている《団長はお預け中、たまに待てが出来ないで押し倒す》

うめまつ

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堪えたくて白く柔らかい手を強く握りしめて指に口付けをした。

「あ!」

私の欲に反応したのか、じゅっ、とエヴ嬢の掌が熱くなり精力を吸われた。
慌てて手を引くのを掴まえる。

「いい。好きなだけ吸え」

「だ、だめ」

「番が望むんだ。何でも与えたい」

「うう、やだ、あ、ああ」

頭を振り、目に涙を溜めて嫌がっている。
だが、快楽を感じるのか喘ぎに近い声。
掴んだ手からじわじわと吸って頬が赤らんでいく。

「あんなの、いやだ。嫌い。き、気持ち悪い」

「嫌がることはしない。あなたの望む形で精を満たすだけだ」

身を引いて逃げるのを被さって押さえる。
握った手から精力の流れを感じ、このくらいなら何も負担はない。
夢の時のように、一気に吸われたら堪えるが。

「望みを満たせ。私が全て叶える。手と、ここなら許されるか?」

口付けをしようと顔を寄せると目が怯み赤い唇がきゅっと引き結ばれた。

「んっ、んん!」

「くっ、」

先程より、どっと一気に吸い出された。
一瞬微かに目が眩んだが、それだけであとは落ち着いた。

「エヴ嬢、大丈夫か?」

ぐったりとソファーに沈んでる。
はあ、はあ、と息を情事の後のような気だるさを漂わせ焦点の合わない目で宙を見つめる姿に思わずごくっと唾を飲んだ。

「…ひ、ひっく、私、嫌って言ったのに」

潤んだ赤い目元からポロポロと滴がこぼれ、その姿がずくずく腹に沁みる。

「悪かった」

「…団長は、大丈夫ですか?」

目を擦って拭うので、私も目元を指で拭う。

「ああ、何もない。私は人狼だ。精力も魔力もかなり多い。エヴ嬢はどれ程の負担なのか分からないが、三人も傷を癒した。飢えていたんじゃないか?だから私達を遠ざけようとしたのだろう?」

もっと吸っていいぞと押し倒したまま手を顔に当てると、がっと両手で挟まれた。

「なら、吸ってやります。後悔しても知りませんから」

涙目に凄まれて笑ってしまった。
ヤンの真似だとすぐにわかった。

「脅しか?好きなだけ吸えばいい。こうしていたら精力がいくらでも溢れてくる」

怪訝な顔をするエヴ嬢にそう答えたら、はっと思い立ったように手を離して押し退けられた。

「どこへ行く?」

飛び出したエヴ嬢の腕をつかんで引き留めた。

「ヤンのところです」

もたもたと足元に散らばった靴を履こうとしている。

「団長、ありがとうございました。ヤンの回復が出来ます」

振り向いて嬉しそうに答えた。
理由がどうであれ。
たった今、愛を囁いた男を尻目に他の男のところへ行くのか。

「むごいな」

「え?何が?」

「いや、何でもない。それより身だしなみを整えていけ」

引っ張ってソファーに座らせて背後から髪をまとめた。

「くしゃくしゃだ」

「ありがとうございます」

「…これだけ許せ」

うなじに顔を埋めて匂いを嗅ぐ。
ぴくり、と身体が跳ねたが抵抗はない。
湯あみを済ませている匂いがする。
それでも色魔の匂いが混じることに嫉妬して抱き締めた。
腕を抱き込み細い肩と腰に腕を回して鼻で髪を掻き分けて肌に歯を当てるとくすぐったいのかぶるっと震える。

「ふ、…ぅ、…っ」

思ったより甘い反応に興が乗る。
ちゅくちゅくとしゃぶるとそれに合わせて悶えた。
白い肌に舌を絡めるとじゅわっと熱さを感じ、肌から精力を吸われるのもわかった。
触れ合いも効果があるのかとぼんやり考えた。
ならばと腕や顔の露出している肌に手を添えて微かに抜けていくのを確認する。

「触れ合うだけでも効果があるんだな。行くなら満足してから行け。他の者から得なくていいように」

次第に精力の流れが掴めるようになった。
舌に集中させて、エヴ嬢の口許をなぞるとぱくっと吸い付いた。

「ん、…ん」

うっとりと目を細め、乾いた喉を潤すように。
必死で舌をちゅぱちゅぱと吸う様が可愛くていつまでも続けた。
ずっとそうしていたいと思ったが、ゆっくり目を閉じて力が抜けていく。
吸う力も弱まってきた。
腹が膨れて眠くなったといったところか。
ソファーにうつ伏せに崩れる身体を抱き上げて扉のない隣部屋の寝台へと運んだ。
弱くともまだ吸ってるので、肌に手を添えたり唇に舌を割り込ませて精力を飲ませる。
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