人狼の団長、見つけた番はすでに溺愛されている《団長はお預け中、たまに待てが出来ないで押し倒す》

うめまつ

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勉強

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隙間から涙目の顔を覗かせた。
「気晴らしにその辺の中型の討伐をするか?それかまだ木陰で休んでてもいい」
「いえ、お仕事します。遅れて戻ってすいませんでした」
「なら、勉強してみるか?」
「え?なんで、」
勉強嫌いだ。
嫌そうに顔が歪む。
「手近なことで街道の整備についてだ。ヤンも学びの途中だ。あなたもクレイン領を治める一族の者として知るといい。今後、知識と経験を生かして現場の統括を出来る。力仕事もいいが、知識も領地への貢献となる。討伐も得意、力仕事も出来る、これで知識もあったらもっと人の役に立つとは思わないか?」
目に前向きさが浮かんだ。
「私は教えるのが上手いつもりだが不安か?」
「いえ、いつも、分かりやすいです」
「興味があるならついておいで。こっちだ」
「はい」
木陰のひとつに地図を広げて見せる。
地図の見方、討伐の範囲、隣国との兼ね合いを話す。
どれも淑女の学ぶことではないので何も知らず興味深そうに頷いていた。
「単純に追い払うと隣国へ魔獣が流れる。国際問題になるので基本は領内での殲滅だ」
国境の近くの殲滅を行う時は隣国と共同だ。
まだそこまで話は進んでないが、隣国と王宮では使い魔と本物を混ぜた鳥の飛ばし合いをしてるだろう。
街道が繋がれば使者のやり取りが始まる。
ヤンの補足も助かった。
クレイン領独自の文化も多い。
討伐した魔獣を資源にすることも独自のやり方があった。
話が小難しく多少混乱は見えたが熱心に傾聴し、二人とも一生懸命だった。
「団長、そろそろ日が高くなります」
「もうそんな時刻か」
よい生徒との交流は時間が立つのが早い。
エヴ嬢らも意外そうに目をしばたたかせた。
三人で驚いていると声をかけた団員が苦笑いをする。
「これでも時間をずらしたんですよ?」
「待たせて悪い。昼飯に急いで戻らないと腹を空かせてるだろう」
「合間で果物を摘まみましたので慌てなくて大丈夫です」
「食べそびれた奴もいるだろう」
「ここの団員は緩やかで、作業中に木の実を見つけては合間で食べるんです。気のいい彼らは差し入れと言って持ってくるので私達もご相伴に預かりました。しかも彼らの腰に木の実や野草がたっぷり。戻ったら午後の中休みで何か皆で作るそうです」
「はは、そうか」
「誘われているんで楽しみです。団長達もぜひと言っていました」
道中、皆様でどうぞと清潔そうな手拭いに包まれた赤い小さな粒の山を持たされた。
それを三人で摘まみながら帰った。
他の者も果物を齧って喋りながらだった。
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