6 / 20
4
しおりを挟む
何事もなく日々は続き、俺と春は関係に変化があるわけでも無い
四月だというのに、まだ肌寒く、震えながら体育の授業を受けていた
ジャージを忘れた俺は半袖半ズボンでガタガタと震えながら体育館の隅っこで丸まっていた
「さ、む、い」
震える俺を見ながら、クラスの連中はケラケラ笑っていた
知り合いがいないせいなのか、視線が余計に冷たく感じてしまう
黒谷達がいたら、いつものようにからかいながらでもジャージを貸してくれたりしたのに…
もういっそ、前のクラスで一緒だった山田でもいい。
山田なら
『林堂くん。これ、よかったら使って』
って、眼鏡越しにやさしく笑ってくれてたのに!!
なんて現実逃避してたらいつの間にかバスケをすることになっていた
最悪だ…
あんまり得意じゃないのに…
なんて思った矢先……
足首が嫌な音を立てた
「いってぇっ!!」
最悪だ
見学、と言うことで隅っこで体育座りして、様子を見る
「大丈夫?」
「大丈夫、春はやらねーの?」
「たくみが心配できたんだよ」
ジャージと眼鏡に隠れて表情はあまり見えないけど、眉が優しく下がっていたので多分笑ってるんだろう
こいつも俺と同じで運動オンチなのか?
なんて馬鹿なことを考えているとクスクスと女子たちが笑っている
「あの人たちダサいよねぇ」
「陰キャならしかたないんじゃなーい?」
「林堂くん、かっこいいと思ってたのになーマジでないわー」
そんな言葉に俺は無言でうつむく
そりゃあ、かっこよくなんてないし、ダサいよ…
でも、隣の春まで笑われてるのは悔しい
「…ねぇ、たくみ。アレってトモダチ?」
「え?」
春の方を向くと冷めた目で女子を睨んでいた
「いや、友達ではねぇけど…」
「じゃあ、待ってて」
「え、あ、おい、春!」
春は立ち上がると女子たちの前に行く
喧嘩するつもりじゃ……
止めようと立ち上がろうとすると痛みでうずくまってしまった
「いっ……」
「ねぇ、笹原さん、本田さん、宮下さん」
「は?何?名前覚えてんの?キモ」
怯えた様子の女子共に、春はそのまま冷たく告げた
「全部訂正して。」
「は?」
「今からバスケで勝つから、それを見たらたくみがキモいとかかっこよくないって言ったの訂正して」
春の言葉に俺はキョトンとしてしまう
何言ってんだ、あいつ……
「アンタが勝てるわけ無いじゃん、馬鹿じゃないの?」
「訂正して。自分のせいでたくみまで変に見られるのは嫌だ」
一瞬にして俺の顔は真っ赤になった
あいつは天然でそんなことを言ってるんだろう
ほんと…何なんだよ……
胸がキュッと苦しくなるのを感じながら俺は4人を見てることしかできなかった
四月だというのに、まだ肌寒く、震えながら体育の授業を受けていた
ジャージを忘れた俺は半袖半ズボンでガタガタと震えながら体育館の隅っこで丸まっていた
「さ、む、い」
震える俺を見ながら、クラスの連中はケラケラ笑っていた
知り合いがいないせいなのか、視線が余計に冷たく感じてしまう
黒谷達がいたら、いつものようにからかいながらでもジャージを貸してくれたりしたのに…
もういっそ、前のクラスで一緒だった山田でもいい。
山田なら
『林堂くん。これ、よかったら使って』
って、眼鏡越しにやさしく笑ってくれてたのに!!
なんて現実逃避してたらいつの間にかバスケをすることになっていた
最悪だ…
あんまり得意じゃないのに…
なんて思った矢先……
足首が嫌な音を立てた
「いってぇっ!!」
最悪だ
見学、と言うことで隅っこで体育座りして、様子を見る
「大丈夫?」
「大丈夫、春はやらねーの?」
「たくみが心配できたんだよ」
ジャージと眼鏡に隠れて表情はあまり見えないけど、眉が優しく下がっていたので多分笑ってるんだろう
こいつも俺と同じで運動オンチなのか?
なんて馬鹿なことを考えているとクスクスと女子たちが笑っている
「あの人たちダサいよねぇ」
「陰キャならしかたないんじゃなーい?」
「林堂くん、かっこいいと思ってたのになーマジでないわー」
そんな言葉に俺は無言でうつむく
そりゃあ、かっこよくなんてないし、ダサいよ…
でも、隣の春まで笑われてるのは悔しい
「…ねぇ、たくみ。アレってトモダチ?」
「え?」
春の方を向くと冷めた目で女子を睨んでいた
「いや、友達ではねぇけど…」
「じゃあ、待ってて」
「え、あ、おい、春!」
春は立ち上がると女子たちの前に行く
喧嘩するつもりじゃ……
止めようと立ち上がろうとすると痛みでうずくまってしまった
「いっ……」
「ねぇ、笹原さん、本田さん、宮下さん」
「は?何?名前覚えてんの?キモ」
怯えた様子の女子共に、春はそのまま冷たく告げた
「全部訂正して。」
「は?」
「今からバスケで勝つから、それを見たらたくみがキモいとかかっこよくないって言ったの訂正して」
春の言葉に俺はキョトンとしてしまう
何言ってんだ、あいつ……
「アンタが勝てるわけ無いじゃん、馬鹿じゃないの?」
「訂正して。自分のせいでたくみまで変に見られるのは嫌だ」
一瞬にして俺の顔は真っ赤になった
あいつは天然でそんなことを言ってるんだろう
ほんと…何なんだよ……
胸がキュッと苦しくなるのを感じながら俺は4人を見てることしかできなかった
0
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
【完結】恋した君は別の誰かが好きだから
海月 ぴけ
BL
本編は完結しました。後日、おまけ&アフターストーリー随筆予定。
青春BLカップ31位。
BETありがとうございました。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
俺が好きになった人は、別の誰かが好きだからーー。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
二つの視点から見た、片思い恋愛模様。
じれきゅん
ギャップ攻め
雫
ゆい
BL
涙が落ちる。
涙は彼に届くことはない。
彼を想うことは、これでやめよう。
何をどうしても、彼の気持ちは僕に向くことはない。
僕は、その場から音を立てずに立ち去った。
僕はアシェル=オルスト。
侯爵家の嫡男として生まれ、10歳の時にエドガー=ハルミトンと婚約した。
彼には、他に愛する人がいた。
世界観は、【夜空と暁と】と同じです。
アルサス達がでます。
【夜空と暁と】を知らなくても、これだけで読めます。
2025.4.28 ムーンライトノベルに投稿しました。
優秀な婚約者が去った後の世界
月樹《つき》
BL
公爵令嬢パトリシアは婚約者である王太子ラファエル様に会った瞬間、前世の記憶を思い出した。そして、ここが前世の自分が読んでいた小説『光溢れる国であなたと…』の世界で、自分は光の聖女と王太子ラファエルの恋を邪魔する悪役令嬢パトリシアだと…。
パトリシアは前世の知識もフル活用し、幼い頃からいつでも逃げ出せるよう腕を磨き、そして準備が整ったところでこちらから婚約破棄を告げ、母国を捨てた…。
このお話は捨てられた後の王太子ラファエルのお話です。
結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした
紫
BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。
実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。
オメガバースでオメガの立場が低い世界
こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです
強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です
主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です
倫理観もちょっと薄いです
というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります
※この主人公は受けです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる