星の人々  星に導かれる種族

桜月 翠恋

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私の時は止まっていない
まだ12歳だからだろうか?

他の子は10歳で時が止まった子もいた

時が止まると星に【みそめられた】と言うことらしい
その星とみそめられた人は命を共有するらしい


そう考えると、私の父と母は年相応なのだろう

見た目からして30代くらいだし

そんなことを考えていると母親に頭を小突かれた


美星みほ、早くご飯食べちゃいなさい!」

「はい、母さん」


少しずつ冷めていくご飯に慌てて手をつける
もぐもぐと口を動かし、こくん、と飲み込む

普通の人たちと私達は何が違うのだろう

疑問は消えなくて、私は母を見る


「ねぇ、母さん」

「なーに?どうしたの」

「私達って、なんなの」


母さんは少し困った顔をする
少し悲しそうな目で私を見つめてきた


「学校で習ったでしょ!」


そう言って母さんは誤魔化すように台所へ戻って行った

ご飯を食べながらぼんやりと天井を見つめる

天井の部分はガラスでできており、他のクラスメイト達とは家の作りが違う

これは私達には必要なことらしい

こうして星の導きとやらを受けるんだとか

星の光を受けて、どれかの星にみそめられ、時が止まる…
星の光が私達を生かしている、とか

最後の一口を口に放り込み、食器を台所へ返して部屋へと向かう

部屋につくなり私はベットへ倒れ込んだ


「……星人ほしびと


そう、星人と呼ばれる私達は人と変わらなくて……人と違うもの


私は目を閉じ、まどろみに身を委ねた














✗✗✗






懐かしい香りがする

目の前では着物を着た二人の子供が野原を駆け回っている

暫く駆け回った二人は疲れたのか息を荒げ、その場に仰向けに倒れ込む



「ねぇ、星晶せいら、僕達はいつまでそばに要られるのかな」


星晶と呼ばれた少女は悲しげな顔をして少年にしがみついた

震える声で少年に話しかける


天星てんせいと離れるなんて嫌だ!いつまでもそばにいたいよ!」

「大丈夫。何年、何十年たっても一緒に居よう。必ず僕がそばにいるから」

「うん、うん、絶対だよ…?」

「ごめんね、不安がらせてしまって」


その言葉に星晶は安心したように微笑んだ












✗✗✗




「ん……朝…?」


まどろみに身を委ねたままでいたかったけれど、日がさしこんでいるのに気がつき、重い体を動かし窓へと向かった



幼い頃から幾度となく見た夢

知らない二人が知らない誓いをしている夢


まるで、私が体験したかのような、現実のようにリアルな夢


ぼんやりとする頭を動かそう

そう思い、私は部屋を出ていった
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