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旅立ち
同じ目をした少年
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ダイさんに連れられ、私は可愛らしいピンク色の壁のお家の前に来た
息子さんの住んでいる所と言うにはとても可愛らしすぎる気がするのだけれど…
少し首をかしげるとダイさんは少し恥ずかしそうに笑い
「カミさんの趣味なんだよ。少しこっ恥ずかしいけどなぁ」
「そうなんですね…でも、とてもいいと思います。自分の好きなものを言えるのは」
「そうか?そう言ってもらえるなら嬉しい限りだ」
そう、好きなものを好きって言えるのはとても素晴らしいこと…
私は前も言えなかったから……
そう思いギュッと服の裾を掴んでしまう
「おーい、シアン。出てこい」
「うるせぇな…こっちは旅に出る準備で忙しいんだよクソ親父!」
目を奪われた…と言うべきなのか
扉を開けて出てきたシアンと呼ばれた青年は、私と同じような黒髪をサラリと靡かせ現れた…
そして目を開け私を見る彼の瞳は私と同じように青いベースに赤みがかったとてもきれいな瞳だった…
「え……」
「オヤジ、コイツ誰?」
「お前の旅の相棒だ。ほれ、嬢ちゃん、コイツが俺の愚息シアンだ」
シアンはそっと値踏みするような目を私に向けてくる
この目は今まで感じてきたことのある目…
両親や元婚約者たちから感じてきたあの目…
きゅっと口を結び、耐えていた
早く、早く終わって……と
「コイツ、いいじゃん?オヤジどこで見つけてきたんだよ?」
思いもよらない言葉にいつの間にか下げていた顔を上げる
きっと女だからと拒否されると思っていたのに…
「あぁ、酒場で旅の仲間を探しててなぁ」
「他のやつに連れて行かれないでよかった。オヤジもたまにはいいことするじゃねぇか」
たまには は余計だ。とシアンの頭をわしわしと撫でるダイさんに少し息をつく
こんな、何も価値のない女が仲間でいいのだろうか?
女だから……とそういった理由で逆に求められたのだろうか?
過去の凄惨な記憶を思い出し、少し身震いをする
あんなことにならないようにしなくては…
「なぁ、アンタの名前は?」
「あ…私は…アリアーナと申します…」
「じゃあ、アリアって呼ぶ。いいな?」
「あ、えっと…」
「俺のことはシアンと呼べ。仲間なんだからいいだろ?」
有無を言わせぬシアンの提案に、小さくコクリ、と頷いた
すると先程までとは打って変わって子供のような笑顔を見せた
あ……ダイさんの笑い方に似てる
やっぱり親子なんだな…
そう思い私も自然と笑みをこぼしていた
「アリア、笑ってたほうがかわいいじゃん」
「えっ」
唐突と言葉に顔に熱が集まるのを感じた
言われたことのない言葉になんともいたたまれない気持ちになる
「こら、シアン。あんまりからかうなよ?」
「からかってないだろ?ホントのことじゃねぇか」
「まぁ、否定はしないさ」
二人の会話に入れずうつむいてしまう
そんな私の頭をダイさんはまた撫でてくれた
「とりあえず入りな。今日は遅い。部屋ならあるから準備が終わってから出発すればいいさ」
「は、はい」
ダイさんに連れられ部屋に入ると中も可愛らしかった
全体的にピンクなお部屋は少し二人にはあってないような気はしてしまった
「アリア、お前その目について何か知ってんの?」
その言葉の意味がわからず首を傾げてしまう
「あの、私の目が、どうしたんですか?」
「やっぱ知らずにいたのか」
ダイさんとシアンは頷き、私を椅子に座るように誘導する
おとなしく席につくと、二人は真剣な瞳で私を見た
そして私は自分の瞳の色が家族と違った理由を初めて知ることになった……
息子さんの住んでいる所と言うにはとても可愛らしすぎる気がするのだけれど…
少し首をかしげるとダイさんは少し恥ずかしそうに笑い
「カミさんの趣味なんだよ。少しこっ恥ずかしいけどなぁ」
「そうなんですね…でも、とてもいいと思います。自分の好きなものを言えるのは」
「そうか?そう言ってもらえるなら嬉しい限りだ」
そう、好きなものを好きって言えるのはとても素晴らしいこと…
私は前も言えなかったから……
そう思いギュッと服の裾を掴んでしまう
「おーい、シアン。出てこい」
「うるせぇな…こっちは旅に出る準備で忙しいんだよクソ親父!」
目を奪われた…と言うべきなのか
扉を開けて出てきたシアンと呼ばれた青年は、私と同じような黒髪をサラリと靡かせ現れた…
そして目を開け私を見る彼の瞳は私と同じように青いベースに赤みがかったとてもきれいな瞳だった…
「え……」
「オヤジ、コイツ誰?」
「お前の旅の相棒だ。ほれ、嬢ちゃん、コイツが俺の愚息シアンだ」
シアンはそっと値踏みするような目を私に向けてくる
この目は今まで感じてきたことのある目…
両親や元婚約者たちから感じてきたあの目…
きゅっと口を結び、耐えていた
早く、早く終わって……と
「コイツ、いいじゃん?オヤジどこで見つけてきたんだよ?」
思いもよらない言葉にいつの間にか下げていた顔を上げる
きっと女だからと拒否されると思っていたのに…
「あぁ、酒場で旅の仲間を探しててなぁ」
「他のやつに連れて行かれないでよかった。オヤジもたまにはいいことするじゃねぇか」
たまには は余計だ。とシアンの頭をわしわしと撫でるダイさんに少し息をつく
こんな、何も価値のない女が仲間でいいのだろうか?
女だから……とそういった理由で逆に求められたのだろうか?
過去の凄惨な記憶を思い出し、少し身震いをする
あんなことにならないようにしなくては…
「なぁ、アンタの名前は?」
「あ…私は…アリアーナと申します…」
「じゃあ、アリアって呼ぶ。いいな?」
「あ、えっと…」
「俺のことはシアンと呼べ。仲間なんだからいいだろ?」
有無を言わせぬシアンの提案に、小さくコクリ、と頷いた
すると先程までとは打って変わって子供のような笑顔を見せた
あ……ダイさんの笑い方に似てる
やっぱり親子なんだな…
そう思い私も自然と笑みをこぼしていた
「アリア、笑ってたほうがかわいいじゃん」
「えっ」
唐突と言葉に顔に熱が集まるのを感じた
言われたことのない言葉になんともいたたまれない気持ちになる
「こら、シアン。あんまりからかうなよ?」
「からかってないだろ?ホントのことじゃねぇか」
「まぁ、否定はしないさ」
二人の会話に入れずうつむいてしまう
そんな私の頭をダイさんはまた撫でてくれた
「とりあえず入りな。今日は遅い。部屋ならあるから準備が終わってから出発すればいいさ」
「は、はい」
ダイさんに連れられ部屋に入ると中も可愛らしかった
全体的にピンクなお部屋は少し二人にはあってないような気はしてしまった
「アリア、お前その目について何か知ってんの?」
その言葉の意味がわからず首を傾げてしまう
「あの、私の目が、どうしたんですか?」
「やっぱ知らずにいたのか」
ダイさんとシアンは頷き、私を椅子に座るように誘導する
おとなしく席につくと、二人は真剣な瞳で私を見た
そして私は自分の瞳の色が家族と違った理由を初めて知ることになった……
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