蔑まれた令嬢の幸せ -少女は幸せを探して旅をする-

桜月 翠恋

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旅立ち

旅の準備とギルド

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翌日からは旅の準備にバタバタしていた

シアンに言われ装備を一式揃えることになり
短剣に簡易的な防具。魔法増幅のためのブレスレット、瞳の色を隠すためのマジックアイテム…という名のピアス
ピアスが一番高かったかもしれない…

髪はポニーテールのままでいいらしく、髪飾りをダイさんがプレゼントしてくれた

動きやすい服装に少し嬉しく思う

今の私を彼女が見たらどう思うのだろう?
生き生きしていると、笑ってくれるだろうか?


「おい、アリア」

「なに?シアン」


呼ばれればパタパタと駆け寄る


「一応ギルド登録しとくぞ」

「あの、私も登録できるんですか?」


自分の家柄を思い出し、うつむく


「大丈夫だよ。嫌ならアリアで登録すればいい。ステータス確認ができるようにしといたほうがこれから楽だしな」

「ステータス!」


彼女が教えてくれた言葉が出てきて嬉しくなる
自分の強さがわかるものだと言っていたはず
ギルドで色々したらこうやって確認できると彼女が見せてくれたっけ…

彼女のステータスはすごかった気がする
確か…魔力増強…?

首を傾げながら思い出そうとするが、その先が思い出せない


「ほらここだよ」


いつの間にかギルドの前にまでつれて来られていた
大きな木造の建物で看板にはギルド支部。と書かれていた

中にはいると外から見たより大きな部屋でこれが魔法で作られた空間だと聞き、余計に驚いた


「シアンさん、お久しぶりです。そろそろ出発ですか?」


受付に立っている女性が声をかける
女性の耳は少し尖っていて緑の長い髪が印象的だった

エルフ、という種族だろうか?

書物で読んだことがあるけれど、とても美しい…


「あぁ、仲間が見つかったからな。こいつの準備が終わり次第出ていくつもりだ」

「おや?そちらの方は?」

「あ、私はアリアといいます。冒険したくて…その」


うまく説明できずに、口ごもってしまう
こんなんじゃ、変われてないのに


「ギルドに登録ですね!アリアさん。こちらへどうぞ」

「は、はい」


手慣れたように私を椅子に誘導する
そして何やら石のついたペンを持ってきた


「では、アリアさん。このペンを持ってこちらの紙にペン先を置いてくださいな」

「こう、ですか?」


言われたとおりにペン先を紙に触れさせると紙に波紋ができたかと思えばステータスが表記された


「あら、やっぱり魔法適性がすごいですね!瞳のおかげかしら?」

「っ…」


ピアスをつけているのに瞳のことを言われ、少し身構えると受付のお姉さんはクスクスと笑う


「ふふっ、気にしないでくださいな。瞳のことを見抜くのは得意なだけなの。誰にも言わないわ」

「は、はい……」

「ステータスも全体的に高いですね。……あら?」


お姉さんの声にシアンと二人でステータスの紙を覗いてみる


「おかしいわね。1つだけスキル…多分魔法だと思うんだけど……はっきり写ってないわね」

「この黒っぽく消えそうなやつか?」

「そうです。こんなこといままでなかったのだけど……」


お姉さんは腕を組み悩み始めてしまった
確かに私のステータス欄の一番下にスキルが一つ、黒いモヤで隠れてしまっていた

…私がやり直せたことと関係あるのだろうか?

少しだけ思いた有るフシがあり、私は口を閉じる


「きっと、魔具の故障ですね。たぶん自分で見る方は平気だと思うので見たいときは指先に魔力を集めてこうやって下から上に指をスライドしてください」

「こう、かな…」


スッと見様見真似でやると紙に書かれていたのと同じステータスが表示された

【アリア

Lv、2

体力 600/700
魔力 52000
攻撃力 100
魔法攻撃力 2000(スキル習得後機能)
スピード 100/500

体術スキル ナシ
魔力スキル 魔石錬成
      ヒーリング
      ■■■■■■】

私の方から見てもスキルの一番下は隠れたままだった


「どうでした?」

「大丈夫そうです。ありがとうございます」

「良かったです。Lvが上がるたびにステータスはそこからプラスされていきますのでたまにギルドにも顔を出してくださいね」

「はい、そうします」

「換金などもこちらで受けてますし、詳しい事はシアンさんがわかるかと思います。困ったときはシアンさんか、ギルドへどうぞ」

「ありがとうございました」


ペコッとお互い頭を下げ、私とシアンはギルドを出た
いよいよ明日には出発になる…
まだ知らないことがたくさん出てくるんだろう

いつか…彼女に会えたときにはそれを全部お話できるといいな

いつの間にか、固まってた表情も心も
元に戻ってきていることを私はまだしらない…
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