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第1章 追放
初めてのレベルアップ
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1歳の誕生日が過ぎた頃、大福の風魔法を収納し続けた私の収納は、レベル2になった。
初めてのレベルアップ。
一年が長いのか短いのか、比較対象が無いので分からない。
収納を使い始めてから、毎日ステータスを確認するのが日課になっていた。
(レベルアップ後8日以内に1回だけカスタマイズor機能追加可能)とステータスに記載があったけれど、アラート機能のようなものはなさそうだったので、チャンスを逃さないよう、朝目が覚めると確認するようにしていたのだ。
収納された風魔法は、暑い夏の日々に魔法陣から排出させて、扇風機のように使わせてもらった。
収納した魔法が再利用できることに気付けたのは、本当に僥倖だった。
この世界の夏は、暑かった。
それなのにエアコンも扇風機もない。
温度調節はできないままの扇風機もどきだったけれど、大福の風魔法が無かったら、夏中私の体は汗疹だらけだったと思う。
目が見えるようになってからも、ほぼ風魔法だけを収納していた。
なぜ風魔法ばかり収納していたのかというと・・・
魔方陣を展開して収納をする私の収納は、任意の物を収納することが難しかった。
任意の大きさ、任意の形の魔法陣が展開できても、空中でもない限り、不要なものに触れてしまい、一緒に収納してしまうのだ。
収納してから不要なものを取り出すことはできるが、家の中で行うとなにかが壊れる。
壁が剥がれる。
床が抉れる。
最初にレベルアップしたら、絶対に任意の物を収納できるようにしたいと思っていたのだけれど、優先順位が変わった。
可視化されてしまう私の魔方陣を、見られてしまったのだ。
私が魔方陣を展開している時に、私担当の新しい使用人が、ノックをしないでいきなりドアを開けた。
実は先日、エマが解雇された。
以外に高かったエマの報酬に気付いた父からカトレアに、クレームが入ったのだ。金遣いが荒すぎると。
まだこの家の実権を握りたいと思っているカトレアは、素直に従い、エマとエルを解雇した。
そして次に雇ったのが、この使用人。
特出した能力のない、ただのスパイだ。
私が赤ん坊だと思って、この使用人はやりたい放題、サボりたい放題だった。
その使用人に魔方陣を見られた。
すぐに消したので、使用人はガラスに当たった太陽の光のせいだと思ったようで、すぐにカーテンを閉めた。
そして、掃除をしないで部屋から出て行った。
冷や汗が流れた。
以来、大福がいない時には、魔方陣は展開していない。
大福は強い魔力を持ち、精霊に好かれた人にしか見えないので、この家の人間で気付ける者はいなかった。
「さいちょのレヴェウアウであ、いうのうのまおうじんおふかいにいたいとおもいまひゅ。(最初のレベルアップは、収納の魔法陣を不可視にしたいと思います。)」
大福はベッドの上で丸まっている。
「では、今しばらくは怪奇現象が続くのだな。」
そうなのだ。
人の気配がない時に、大福に付き添ってもらって家の中をハイハイしながら探索しつつ、収納の練習をしていたのだけれど、私が失敗しすぎて、あちこちで壁や床や天井や家具等を破壊したため、ついにこの家も呪われたか、と言われて始めているのだ。
父が家を継いでから、徐々に衰退している家なので、この類の噂は立ちやすい。
「いまたらでちゅ。そえにはかいしてうのは、わたちだけにゃありましぇん。(今更です。それに破壊してるのは、私だけじゃありません。)」
兄姉達もたまに、寝ぼけて魔法を発動してしまうことがあるのだ。
「えあ!(では!)」
(魔法陣を私以外には不可視にしてください!)
『はいは~い。了解です~。』
間延びした返事が返ってきた。
「!?!?!?!?!?」
目の前にリストを表示するときのスクリーンが現れ、その中を羽の生えた小さな妖精のような女の子が飛び回っている。
『やっと会えました~。マスタ~、私はAIちゃんです~。以後よろしくお願いしますです~。』
(・・・あ、初めましてです。よろしくお願いします。)
今まで存在しなかったから、このお願いは聞いてもらえなかったと思っていた。
一瞬呆けてしまい、最初の挨拶が固くなってしまった。
(嬉しい!可愛い!)
『わたしはこのスクリーンと収納の中でしか存在できませんが~、呼んでいただければいつでもスクリーンごとですが、馳せ参じます~。』
初めてのレベルアップ。
一年が長いのか短いのか、比較対象が無いので分からない。
収納を使い始めてから、毎日ステータスを確認するのが日課になっていた。
(レベルアップ後8日以内に1回だけカスタマイズor機能追加可能)とステータスに記載があったけれど、アラート機能のようなものはなさそうだったので、チャンスを逃さないよう、朝目が覚めると確認するようにしていたのだ。
収納された風魔法は、暑い夏の日々に魔法陣から排出させて、扇風機のように使わせてもらった。
収納した魔法が再利用できることに気付けたのは、本当に僥倖だった。
この世界の夏は、暑かった。
それなのにエアコンも扇風機もない。
温度調節はできないままの扇風機もどきだったけれど、大福の風魔法が無かったら、夏中私の体は汗疹だらけだったと思う。
目が見えるようになってからも、ほぼ風魔法だけを収納していた。
なぜ風魔法ばかり収納していたのかというと・・・
魔方陣を展開して収納をする私の収納は、任意の物を収納することが難しかった。
任意の大きさ、任意の形の魔法陣が展開できても、空中でもない限り、不要なものに触れてしまい、一緒に収納してしまうのだ。
収納してから不要なものを取り出すことはできるが、家の中で行うとなにかが壊れる。
壁が剥がれる。
床が抉れる。
最初にレベルアップしたら、絶対に任意の物を収納できるようにしたいと思っていたのだけれど、優先順位が変わった。
可視化されてしまう私の魔方陣を、見られてしまったのだ。
私が魔方陣を展開している時に、私担当の新しい使用人が、ノックをしないでいきなりドアを開けた。
実は先日、エマが解雇された。
以外に高かったエマの報酬に気付いた父からカトレアに、クレームが入ったのだ。金遣いが荒すぎると。
まだこの家の実権を握りたいと思っているカトレアは、素直に従い、エマとエルを解雇した。
そして次に雇ったのが、この使用人。
特出した能力のない、ただのスパイだ。
私が赤ん坊だと思って、この使用人はやりたい放題、サボりたい放題だった。
その使用人に魔方陣を見られた。
すぐに消したので、使用人はガラスに当たった太陽の光のせいだと思ったようで、すぐにカーテンを閉めた。
そして、掃除をしないで部屋から出て行った。
冷や汗が流れた。
以来、大福がいない時には、魔方陣は展開していない。
大福は強い魔力を持ち、精霊に好かれた人にしか見えないので、この家の人間で気付ける者はいなかった。
「さいちょのレヴェウアウであ、いうのうのまおうじんおふかいにいたいとおもいまひゅ。(最初のレベルアップは、収納の魔法陣を不可視にしたいと思います。)」
大福はベッドの上で丸まっている。
「では、今しばらくは怪奇現象が続くのだな。」
そうなのだ。
人の気配がない時に、大福に付き添ってもらって家の中をハイハイしながら探索しつつ、収納の練習をしていたのだけれど、私が失敗しすぎて、あちこちで壁や床や天井や家具等を破壊したため、ついにこの家も呪われたか、と言われて始めているのだ。
父が家を継いでから、徐々に衰退している家なので、この類の噂は立ちやすい。
「いまたらでちゅ。そえにはかいしてうのは、わたちだけにゃありましぇん。(今更です。それに破壊してるのは、私だけじゃありません。)」
兄姉達もたまに、寝ぼけて魔法を発動してしまうことがあるのだ。
「えあ!(では!)」
(魔法陣を私以外には不可視にしてください!)
『はいは~い。了解です~。』
間延びした返事が返ってきた。
「!?!?!?!?!?」
目の前にリストを表示するときのスクリーンが現れ、その中を羽の生えた小さな妖精のような女の子が飛び回っている。
『やっと会えました~。マスタ~、私はAIちゃんです~。以後よろしくお願いしますです~。』
(・・・あ、初めましてです。よろしくお願いします。)
今まで存在しなかったから、このお願いは聞いてもらえなかったと思っていた。
一瞬呆けてしまい、最初の挨拶が固くなってしまった。
(嬉しい!可愛い!)
『わたしはこのスクリーンと収納の中でしか存在できませんが~、呼んでいただければいつでもスクリーンごとですが、馳せ参じます~。』
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