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第1章 追放
仕事をしない使用人 2
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エマの独り言を聞いていて、思ったことがあった。
(大福、私の鑑定とエマの鑑定だと、見えてるステータスが違うみたいなんだけど。)
『やっと気付いたか。』
大福がにやにやし始めた。
『1,000年前に与えられた其方の鑑定は、現在ではLv.1でも特別な鑑定ということだ。』
(そ・・うなんだ?じゃあ現在の鑑定では、どこまで見えているの?)
『レベルが高くなっても、名前、種族、年齢、職業、レベル、スキル、称号くらいか。低いレベルであれば名前と種族だけ見られる、名前と年齢とレベルだけ見られる、という感じだ。』
(情報が少ないんだね。)
『其方のように、他人の加護や称号、ユニークスキルまで鑑定できる者は、そうおらんよ。あの女も其方の名前と年齢、レベルとスキルしか見えていないであろう。』
(良かった~。転生者だったら∞の記号知ってると思うもの。他のステータスも乳児のステータスじゃないもんね。)
『ちょっと待て。なんだその∞とは?ま、まさかと思うが、∞とは無限にあるという意味か!?』
(ん?大福私のステータス見たじゃない。あったでしょ、魔力∞。)
『ちょ、ちょ、ちょっと待て!ステータスを見せろ!!』
私のステータスとにらめっこを始めた大福。
けっこう長い時間ステータス画面を食い入るように見ていた大福は、その場に崩れ落ちた。
『創造神め・・・』
それからの大福は、暫く元気が無かった。
そして、私の前に、現れなくなった。
短い間だったけれど、大福がいてくれた時間は、前世を含めても、私にとってかけがえのない時間だったことに気付かされた。
私のステータスから守護者の文字は消えていない。
けれど、大福を失ったかもしれないという悲しみに暮れていた私は、エマの独り言の内容に集中できるようになった。
エマはお家柄、自分以外の転生者の情報を持っていた。
その人たちのステータスや現在の居住地、職業などを、ペラペラ喋ってくれる。
自分もあんなスキルが欲しかった、あんな家に生まれたかった、と言いながら。
話を聞いていると、確かに1,000年前より貰えるスキルのチート感が薄くなっている気がする。
私は必死に情報を記憶する。
ここを出た後、できる限り転生者に関わらずに生きていくために。
数週間後。
大福がひょっこり、何事も無かったように現れた。
(大福!!)
私の涙腺が決壊した。
『どうした?何かあったか?』
涼しい顔で大福が言いながら、風魔法で私の涙を散らしてくれる。
(・・なんでもない。)
悔しいから、寂しかったなんて言ってやらないんだからね。
『ちょっと遠出をして情報を仕入れてきた。この家を出たら、会いに行くべき守護者候補を見繕ってきたぞ。楽しみにしているがいい。』
なんですと?
(大福、私の鑑定とエマの鑑定だと、見えてるステータスが違うみたいなんだけど。)
『やっと気付いたか。』
大福がにやにやし始めた。
『1,000年前に与えられた其方の鑑定は、現在ではLv.1でも特別な鑑定ということだ。』
(そ・・うなんだ?じゃあ現在の鑑定では、どこまで見えているの?)
『レベルが高くなっても、名前、種族、年齢、職業、レベル、スキル、称号くらいか。低いレベルであれば名前と種族だけ見られる、名前と年齢とレベルだけ見られる、という感じだ。』
(情報が少ないんだね。)
『其方のように、他人の加護や称号、ユニークスキルまで鑑定できる者は、そうおらんよ。あの女も其方の名前と年齢、レベルとスキルしか見えていないであろう。』
(良かった~。転生者だったら∞の記号知ってると思うもの。他のステータスも乳児のステータスじゃないもんね。)
『ちょっと待て。なんだその∞とは?ま、まさかと思うが、∞とは無限にあるという意味か!?』
(ん?大福私のステータス見たじゃない。あったでしょ、魔力∞。)
『ちょ、ちょ、ちょっと待て!ステータスを見せろ!!』
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けっこう長い時間ステータス画面を食い入るように見ていた大福は、その場に崩れ落ちた。
『創造神め・・・』
それからの大福は、暫く元気が無かった。
そして、私の前に、現れなくなった。
短い間だったけれど、大福がいてくれた時間は、前世を含めても、私にとってかけがえのない時間だったことに気付かされた。
私のステータスから守護者の文字は消えていない。
けれど、大福を失ったかもしれないという悲しみに暮れていた私は、エマの独り言の内容に集中できるようになった。
エマはお家柄、自分以外の転生者の情報を持っていた。
その人たちのステータスや現在の居住地、職業などを、ペラペラ喋ってくれる。
自分もあんなスキルが欲しかった、あんな家に生まれたかった、と言いながら。
話を聞いていると、確かに1,000年前より貰えるスキルのチート感が薄くなっている気がする。
私は必死に情報を記憶する。
ここを出た後、できる限り転生者に関わらずに生きていくために。
数週間後。
大福がひょっこり、何事も無かったように現れた。
(大福!!)
私の涙腺が決壊した。
『どうした?何かあったか?』
涼しい顔で大福が言いながら、風魔法で私の涙を散らしてくれる。
(・・なんでもない。)
悔しいから、寂しかったなんて言ってやらないんだからね。
『ちょっと遠出をして情報を仕入れてきた。この家を出たら、会いに行くべき守護者候補を見繕ってきたぞ。楽しみにしているがいい。』
なんですと?
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