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別れ 1
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神龍様に乗せてもらって空を飛ぶこと、数時間。
お腹が絶賛大合唱中だ。
遠くに淡い光を発している、緑豊かな森が見えてきた。
今朝見た魔の森ほどではないけれど大きな森で、森の向こうには小さな山が見える。
山は富士山のように三角っぽくはなくて、塩釜焼の塩みたいというかシュトーレンみたいというか、丸みがあってぽてっとしていて、ところどころ白っぽいのだけれど、光は発していないように見える。
森に近づくに従って、気持ちが洗われるような気がしてくる。
私の胸は高鳴っていた。
その森に、強く魅かれてしまっていた。
『あれが我が守護する森だ。』
生命力あふれる神聖な森。
神龍様が守護するに相応しい森。
「綺麗…」
『其方には神気が見えているようだな。』
「神気って、あの淡い光のことですか?」
『そうだ。』
「向こうに見える白っぽい山は?神龍様の守護している山ですか?」
『いや。あれは我の森の側に位置しているダンジョンだ。』
「ダンジョン!」
ファンタジーな響きに、ちょっとだけ、浮かれてしまった。
太陽が真上にくる頃に、神龍様が守護する森に到着した。
森のほぼ真ん中にはきらきら光る泉があり、泉のまわりは木々がなく開けていて、色とりどりの花が咲き乱れていた。
そして、人工物らしきものが見えた。
家だ。
なんともファンタジーで可愛らしい家が建っていた。
( 童話の世界みたい。綺麗な泉とお花畑と、可愛いお家。)
神龍様は、ふわりと音を立てずに、その泉の畔の花が咲き乱れているところに降り立ち、また風魔法(?)で私をゆっくりと背中から降ろしてくれると、馬くらいの大きさまで小さく姿を変えた。
( お花は踏み潰されていない…器用だ。)
数時間ぶりに地面に足をつけて、思いっきり深呼吸してから、伸びをする。
体が一気に浄化されるような気がした。
( 気持ち良い…嫌なことなんて、全部忘れられそうなくらい、気持ち良い。)
この世界に来てから初めて安心できる場所に来られた気がして、私の気持ちは落ち着き、徐々に気分が上向いていた。
『ニナ様。』
「ナビちゃん、素敵なところだね。見てよあの泉、光ってるよ。お花もすっごく綺麗だし、なんていうか、とても神聖な感じがして、とにかく気持ちが良いの。」
『ニナ様。創造神様により、この世界でのニナ様の命の危機が去ったと神断されました。私の役目は、この地に到着した今をもって終了いたしました。ニナ様、ここでお別れでございます。』
お腹が絶賛大合唱中だ。
遠くに淡い光を発している、緑豊かな森が見えてきた。
今朝見た魔の森ほどではないけれど大きな森で、森の向こうには小さな山が見える。
山は富士山のように三角っぽくはなくて、塩釜焼の塩みたいというかシュトーレンみたいというか、丸みがあってぽてっとしていて、ところどころ白っぽいのだけれど、光は発していないように見える。
森に近づくに従って、気持ちが洗われるような気がしてくる。
私の胸は高鳴っていた。
その森に、強く魅かれてしまっていた。
『あれが我が守護する森だ。』
生命力あふれる神聖な森。
神龍様が守護するに相応しい森。
「綺麗…」
『其方には神気が見えているようだな。』
「神気って、あの淡い光のことですか?」
『そうだ。』
「向こうに見える白っぽい山は?神龍様の守護している山ですか?」
『いや。あれは我の森の側に位置しているダンジョンだ。』
「ダンジョン!」
ファンタジーな響きに、ちょっとだけ、浮かれてしまった。
太陽が真上にくる頃に、神龍様が守護する森に到着した。
森のほぼ真ん中にはきらきら光る泉があり、泉のまわりは木々がなく開けていて、色とりどりの花が咲き乱れていた。
そして、人工物らしきものが見えた。
家だ。
なんともファンタジーで可愛らしい家が建っていた。
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神龍様は、ふわりと音を立てずに、その泉の畔の花が咲き乱れているところに降り立ち、また風魔法(?)で私をゆっくりと背中から降ろしてくれると、馬くらいの大きさまで小さく姿を変えた。
( お花は踏み潰されていない…器用だ。)
数時間ぶりに地面に足をつけて、思いっきり深呼吸してから、伸びをする。
体が一気に浄化されるような気がした。
( 気持ち良い…嫌なことなんて、全部忘れられそうなくらい、気持ち良い。)
この世界に来てから初めて安心できる場所に来られた気がして、私の気持ちは落ち着き、徐々に気分が上向いていた。
『ニナ様。』
「ナビちゃん、素敵なところだね。見てよあの泉、光ってるよ。お花もすっごく綺麗だし、なんていうか、とても神聖な感じがして、とにかく気持ちが良いの。」
『ニナ様。創造神様により、この世界でのニナ様の命の危機が去ったと神断されました。私の役目は、この地に到着した今をもって終了いたしました。ニナ様、ここでお別れでございます。』
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