武装学園―乱舞―

グリプス

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第七章

まさかの展開

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 冬霧は、朝の四時三十分頃には日課の朝のトレーニングに励んでいた。
 朝の四時に起きて町内を五周し、近くの公園で素振りをしている。
 トレーニングが終わる頃には、六時三十分になっているのでダッシュで家に帰り、支度をしてから朝食を作り始める。
 これで、皆が起きる時間帯の七時になる。
 こうして冬霧の学校生活が始まるのだが、今日の冬霧はため息ばかりついていた。
「あーもう!なんで俺、昨日あんな事したんだろう………」
 昨日には冬霧が通う学校にて、学園祭があったのだが、思わぬハプニングが起きた。
 学園祭の前夜祭の時に、冬霧は四條から精神を操る薬が盗まれたとの話を聞き、細心の注意を払っていたのだが、いっぱい食わされた。
 演劇の始まる前に、生徒会の人間が篠文に差し入れと言いつつ、精神を操る薬の仕込まれたと思われる水を篠文は渡され、飲んでしまった。
 この事実を知った冬霧は、篠文に事情を話した。
 篠文は冬霧の事を恨むどころか信頼してくれていた。
 冬霧は、クラスの出し物の演劇の第二部からずっと気に欠けていたが何も起こらなかったので思い違いだと安心し、お礼に篠文と一緒に学園祭のイベントに出場する事になった。
 そして、このイベントが終了し表彰式が始まろうとした直後に事件が起きた。
 篠文は何者かに操られる素振りを見せ、持っていた二丁拳銃を観客席に乱射したのだ。
 冬霧は篠文を止めるべく、精神を奪う為にキスを交わした。
「絶対に教室に行ったら、尋問と模擬戦が待ってるだろうし、あまり行きたくないんだが行かないわけにもいかないしな」
 冬霧は決心した顔で、家を出た。
 冬霧が教室に入るともちろん、凄い目つきで睨んでる男子と目が笑ってない顔をした春宮が立っていた。
「………すいません、教室を間違えました」
 冬霧は面倒が起こると察して、逃げようと考えたのだが春宮達はそれを許さなかった。
 いや、許すわけがなかったというべきか。あんなものを見せられたら誰も許さないだろう。
「ちょっと待てーーー!」
「何なんだよ?俺は何もしてないぞ!」
「どの口が言うか、どの口が!」
 冬霧は二人の男子に捕まり、春宮の前まで連れて行かれて正座をさせられていた。
 春宮は冬霧に尋問を始めた。
「それで、昨日の事はどう説明してくれるのかなぁ?」
 冬霧は汗をタラタラと流し、目を春宮から逸らしていた。
「えっと、なんの事かな?俺にはさっぱりだ」
「ふーん、あくまで昨日の事は認めないって事ね。でもこれを見たら認めざるを得ないと思うけど?」
 春宮は一人の男子にビデオカメラを持ってこさせて、ある一つの映像を見せられた。
「ここに映ってるの、シュンちゃんと篠文さんよね?一体何をしてるのかなぁ?」
「さ、さあ?人違いじゃないのか?」
「これを見ても、そんな事が言える?」
 今度見せられた映像は、完全に冬霧と篠文の顔が映っている映像だった。
「い、いやー、世界には似た顔の人が三人いるって言うからその三人のうちの一人じゃないのかな?」
 「じゃあ、今度はこれを聞いてもらいましょうか」
 春宮が手にしていた物は、録音機だった。
『由佳、今すぐ元に戻してやる』
「この声、どう聞いてもシュンちゃんよね?」
「え、えーと………」
 こんなの誰が録音したんだよ、ていうか今の絢香凄い怖い………。
 ここまで来ると、もう言い訳が思いつかない。
「すいません、俺です」
「じゃあ、理由を聞かせてもらいましょうか?」
「えっとですね、精神を奪うにはこの手しかなかったんです」
 やばい、さっきよりも怖い。
「俺が暗殺科にいた時に、教えてもらったのでこれしか無いと思ったんです、はい」
「理由は分かった」
「じゃあ!」
「でも、それとこれとじゃあ話は違う!」
 ですよねー、いや正直こんな事で許してもらえるとは思ってなかったし、これまでの言い訳は時間稼ぎ。
 男子達が俺の周りを囲っているが、たまに隙間が出来る。そこを狙って逃げよう。
「シュンちゃんの刑罰は、今から一週間牢獄ね」
「俺が簡単に言う事聞くと思うか?」
 冬霧は不敵な笑みをかざして、男子達の壁をスルリと抜け出し、逃亡した。
「じゃあな!」
「シュンちゃん甘いね」
 春宮が手に持っているボタンを押すと、冬霧の下から網が現れ捕まってしまった。
「私達がなんの策も練ってないと思った?今回は四條さんに手伝ってもらったけど………」
「シュン君がいけないんだよ?」
「悪いが、俺も策を練ってるんだよ」
 網にかかったはずの冬霧が、突然にして消えてしまった。
「冬霧流幻術〝陽炎〟甘いなお前らも」
「しまった、その手があった………」
 これでまた、鬼ごっこが始まるってわけだ。
『二年六組、冬霧瞬輔君。今すぐ生徒会室まで来てください。繰り返します………』
 生徒会室?一体なんの用があるんだ?
 まぁいいや、逃げる口実が出来たし。
「じゃあ俺呼ばれてるから!」
「あ!ちょっと待ちなさい!」
 とにかく今は、生徒会室に行ってみよう。
 冬霧は走って生徒会室に向かい、たった十分で辿り着いた。
 冬霧は生徒会室のドアにノックをし「どうぞ」と言われたので、生徒会室に入るとそこには指を組んでいる銘堂会長が座っていた。
「なんの御用でしょうか、銘堂会長」
「単刀直入に言おう、君には副会長を務めてもらう」
「………はい?」


   
                                                                              続く
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