24 / 33
第二十四話 台風襲来
しおりを挟む
日曜日。
明日香は大輔の指示通りに、試験を受けた。
気を紛らわす意味もあって、土曜健斗の家から帰ってから猛勉強したのだが、一夜漬けでどうにかなるものでもなく。
目も当てられないほどの、燦々たる状況だった。
そしてまた、いつもと変わらぬ月曜日がやってきた。
九月も終わろうとしているのに、太陽の光はまだ容赦なく降り注ぐ。
天気予報は、今週も夏日が続くだろうと伝えていた。
その一方で、明日香の心はどんよりと曇っていた。
今日は誕生日だというのに、大輔と会う約束もない。
それどころか、「平日に会おう」と言った彼から、未だに連絡が無い。当然のことながら、大阪での友人との写真も送られてきていない。
試験の終わった日曜の夜には、ラインが来るかと思って遅くまで起きていたのに、結局メッセージは来なかった。
この間のことを、本当は怒っているのではないか。
平日に会うというのは嘘で、自分に試験をうけさせるために、その場しのぎに言ったのではないか。
もしそうだとしたら、誕生日どころではない。彼とこのまま永遠に、連絡がつかなかったら。
そんなことを思うと、気が気でない。
職場に来ても大輔のことが気になり、デスクに向かっても、何から手をつけて良いか分からなくなっていた。「仕事が手につかなくなる」と言って会う約束をしたのに、これでは意味がない。
案の定ケアレスミスをしまくり、同僚の鈴木に「今日はどうしたの?」と声を掛けられる始末だった。
昼休みに大輔にラインしようかと思ったが、文面を考えているうちに休憩が終わってしまった。
バタバタと時間が過ぎていき、気が付くともう終業時間だった。
「お先に失礼します」
疲れきった顔の明日香が、鞄を持って席を立つ。
すると、同じ島の男性社員が顔を上げた。
「宮守さん、あんまり気にしないほうが良いよ」
「はい?」
素っ頓狂な声を出す明日香。
「ナニナニ? 宮守さん、なんかあったの?」
隣の席の女性社員が口を挟んでくる。
「宮守さん、TOEIC爆死したんだって。鈴木さんが言ってた」
「ハイハイ、それね。傾向ガラッと変わったんだってね。三課の子も受けたみたいで、ピーピー言っていたよ」
なんだか知らないうちに、自分は「TOEICで爆死して落ち込んでいる」ということになっているらしい。
確かに鈴木さんにはダメだったって話したけど。
まぁ乗っかっておくか。
「すみません。明日からはちゃんと切り替えます」
明日香が苦笑いをすると、島の面々は笑顔で応えた。
「そうだよ。次もあるんだし。気にしない、気にしない」
「スコアなんてあくまで目安だからさ。宮守さんが出来ることは、俺たち知ってるから」
「今日は早く帰って、ゆっくり休んで」
「ありがとうございます。お先に失礼します」
明日香は最敬礼してオフィスを後にした。
みんな、本当に良い人だな。
リーズの件は残念だけど、人間関係だけを考えれば、この会社は決して悪くない。
転職しても良いけど、行った先の人間関係が悪かったらと思うと、二の足を踏んでしまう。
エレベーターホールの奥の扉を開き、階段で下に降りていく明日香。
二階の踊り場に来たところで、鞄の外ポケットに入れておいたスマホが震えた。大輔かと思い、慌てて手に取る。
『LINE 健斗:宮守明日香さんですよね?』
画面には、健斗からのラインメッセージが表示されている。
しかし、内容がおかしい。
「なにこれ……」
明日香が当惑していると、次のメッセージが入った。
『私、藤田つむぎって言います。河村健斗の婚約者です』
◆◆◆◆
明日香は大宮駅に到着すると、通勤に使っている埼京線には乗らず、京浜東北線に乗りこんだ。
隣駅のさいたま新都心駅で降り、駅からすぐのショッピングモールに足を向ける。
入り口の脇にあるカフェに入ると、手前の席に座っているツインテールの少女が手を挙げた。
「ここ、ここ」
明日香が近づき、怪訝そうに声をかける。
「……藤田さん、ですか?」
「そう。飲み物、買ってくれば?」
少女はタピオカの入った飲み物のカップを、持ち上げてみせる。
「結構です。直ぐ出ますから」
硬い表情の明日香。
明日香は彼女から、この場所に来るように呼び出しを食らっていた。
健斗とはもう完全に切れているのだから、付き合う必要はなかった。しかし彼女の押しの強さに屈したのだった。
『話したいことがあるので、出てきてくれませんか』
彼女の誘いに、明日香は律儀に返信をした。
『ごめんなさい。もう私は河村さんとは関係ないので』
メッセージを送信し、バッグにスマホを戻そうとすると、すぐにまたバイブレーションが機能した。
『あなたと健斗の関係は知ってます。一昨日別れたことも、彼から聞きました』
全部お見通しだから顔を貸せ、と言うのか。冗談じゃない。
どうせ「私は勝ち組、あなたは負け組」などと言って、優越感に浸りたいのだろう。下らない。あんな男、熨斗つけてくれてやる。
暫く無視していると、次々と彼女からメッセージが入った。
『このスマホは、健斗から没収したの。浮気した罰』
『別にケンカ吹っかけようとかじゃないから』
『健斗とは関係なく、同じ女として、あなたに一言言いたいのよ』
今ひとつ意図が分からなかったが、婚約の真偽を確かめたいという気持ちもあって、明日香はここにやってきた。
しかし、目の前に姿を見せたのは、まだ十代とみられる少女だった。
ツインテールを揺らしながら、つむぎはミルクティーのタピオカを吸い上げる。
「そんなとこ突っ立ってないで、座ったら?」
明日香が黙って対面に座ると、彼女は吊り上った大きな目でジロリと睨んできた。
「ケンちゃんに写真見せてもらったけど、実物は結構オバサンだね」
「オ、オバ……」
そりゃあなたに比べれば、オバサンかも知れないけど。
初対面の人間に、なんて失礼な。
それよりも、「ケンちゃん」って。健斗のこと?
「……で、何のご用ですか。私、そんなに暇じゃないんですけど」
苛々した様子で腕を組む明日香。つむぎは挑戦的な視線を流してくる。
「まぁそう焦らないでよ」
もっとまともな人かと思って来たのに、最悪。
健斗が家に連れ込んでたのって、この子なの?
こんな子供と付き合ってるなんて。健斗ってロリコン?
別れて大正解だわ。
つむぎは口にストローを咥えて、行儀悪くブラブラと振りまわした。
「アンタに一つ、忠告しようと思って」
「忠告?」
鞄を膝の上に抱え込むようにして、明日香は無意識に姿勢を正した。
「アタシ、小学六年の時から、ケンちゃんと付き合ってるの。親同士が仲が良くてね。結婚も親同士が決めてるの」
「……あなた、今お幾つ?」
「二十三だよ」
なんだ。もう成人してるんだ。
でも、何? たった二つ……三つしか違わないのに、人のことオバサン呼ばわりって。失礼にも程がある。
ん? ちょっと待って。
健斗の「中学時代の女性経験」って、まさかこの子のこと?
じゃあ彼女は小学生の頃に……? 嘘でしょ……。
「ケンちゃんってあぁいう感じだから、今までもチョコチョコ浮気していたんだけどさ。まぁ『どうせ遊びだろうし』って、見て見ぬふりしていたんだけど」
「……」
「化粧水、わざと逆さまにしたでしょ?」
「……」
「流石にあそこまでやられちゃうと、こっちも怒らざるを得なくてね。まぁそれでも、ケンちゃんを懲らしめる、いい機会になったよ。どうもありがとうって、感じ」
もう、何が何だか……。
とりあえずこの子は、健斗と半同棲している婚約者だと。
で、何を忠告したいわけ?
今の感謝の言葉だよね? 忠告じゃないよね?
つむぎはストローに詰まったタピオカを、思い切り吸って口の中に入れた。
「でもさ、セフレにしては長続きしたよね、アンタ」
セフレか……。
やっぱり私は彼にとって、セフレでしかなかったのか。
ちゃんとデートもしてたし、クリスマスにはプレゼントも交換したのに。
なんだったんだろう。私のこの一年は。
「アタシね、ケンちゃんに訊いたの。『なんでこの女にこだわってたの?』って」
それは、気になる。
彼は言っていた。「結構好きなんだけど」って。
だったら私は、彼にとってセフレ以上だったのでは。
「そしたらさ。ケンちゃん、なんて言ったと思う?」
口角を上げてニヤリと笑う彼女。
つむぎの次の一言は、明日香をどん底に突き落とした。
「『生でヤらせてくれたから』、だって」
明日香は大輔の指示通りに、試験を受けた。
気を紛らわす意味もあって、土曜健斗の家から帰ってから猛勉強したのだが、一夜漬けでどうにかなるものでもなく。
目も当てられないほどの、燦々たる状況だった。
そしてまた、いつもと変わらぬ月曜日がやってきた。
九月も終わろうとしているのに、太陽の光はまだ容赦なく降り注ぐ。
天気予報は、今週も夏日が続くだろうと伝えていた。
その一方で、明日香の心はどんよりと曇っていた。
今日は誕生日だというのに、大輔と会う約束もない。
それどころか、「平日に会おう」と言った彼から、未だに連絡が無い。当然のことながら、大阪での友人との写真も送られてきていない。
試験の終わった日曜の夜には、ラインが来るかと思って遅くまで起きていたのに、結局メッセージは来なかった。
この間のことを、本当は怒っているのではないか。
平日に会うというのは嘘で、自分に試験をうけさせるために、その場しのぎに言ったのではないか。
もしそうだとしたら、誕生日どころではない。彼とこのまま永遠に、連絡がつかなかったら。
そんなことを思うと、気が気でない。
職場に来ても大輔のことが気になり、デスクに向かっても、何から手をつけて良いか分からなくなっていた。「仕事が手につかなくなる」と言って会う約束をしたのに、これでは意味がない。
案の定ケアレスミスをしまくり、同僚の鈴木に「今日はどうしたの?」と声を掛けられる始末だった。
昼休みに大輔にラインしようかと思ったが、文面を考えているうちに休憩が終わってしまった。
バタバタと時間が過ぎていき、気が付くともう終業時間だった。
「お先に失礼します」
疲れきった顔の明日香が、鞄を持って席を立つ。
すると、同じ島の男性社員が顔を上げた。
「宮守さん、あんまり気にしないほうが良いよ」
「はい?」
素っ頓狂な声を出す明日香。
「ナニナニ? 宮守さん、なんかあったの?」
隣の席の女性社員が口を挟んでくる。
「宮守さん、TOEIC爆死したんだって。鈴木さんが言ってた」
「ハイハイ、それね。傾向ガラッと変わったんだってね。三課の子も受けたみたいで、ピーピー言っていたよ」
なんだか知らないうちに、自分は「TOEICで爆死して落ち込んでいる」ということになっているらしい。
確かに鈴木さんにはダメだったって話したけど。
まぁ乗っかっておくか。
「すみません。明日からはちゃんと切り替えます」
明日香が苦笑いをすると、島の面々は笑顔で応えた。
「そうだよ。次もあるんだし。気にしない、気にしない」
「スコアなんてあくまで目安だからさ。宮守さんが出来ることは、俺たち知ってるから」
「今日は早く帰って、ゆっくり休んで」
「ありがとうございます。お先に失礼します」
明日香は最敬礼してオフィスを後にした。
みんな、本当に良い人だな。
リーズの件は残念だけど、人間関係だけを考えれば、この会社は決して悪くない。
転職しても良いけど、行った先の人間関係が悪かったらと思うと、二の足を踏んでしまう。
エレベーターホールの奥の扉を開き、階段で下に降りていく明日香。
二階の踊り場に来たところで、鞄の外ポケットに入れておいたスマホが震えた。大輔かと思い、慌てて手に取る。
『LINE 健斗:宮守明日香さんですよね?』
画面には、健斗からのラインメッセージが表示されている。
しかし、内容がおかしい。
「なにこれ……」
明日香が当惑していると、次のメッセージが入った。
『私、藤田つむぎって言います。河村健斗の婚約者です』
◆◆◆◆
明日香は大宮駅に到着すると、通勤に使っている埼京線には乗らず、京浜東北線に乗りこんだ。
隣駅のさいたま新都心駅で降り、駅からすぐのショッピングモールに足を向ける。
入り口の脇にあるカフェに入ると、手前の席に座っているツインテールの少女が手を挙げた。
「ここ、ここ」
明日香が近づき、怪訝そうに声をかける。
「……藤田さん、ですか?」
「そう。飲み物、買ってくれば?」
少女はタピオカの入った飲み物のカップを、持ち上げてみせる。
「結構です。直ぐ出ますから」
硬い表情の明日香。
明日香は彼女から、この場所に来るように呼び出しを食らっていた。
健斗とはもう完全に切れているのだから、付き合う必要はなかった。しかし彼女の押しの強さに屈したのだった。
『話したいことがあるので、出てきてくれませんか』
彼女の誘いに、明日香は律儀に返信をした。
『ごめんなさい。もう私は河村さんとは関係ないので』
メッセージを送信し、バッグにスマホを戻そうとすると、すぐにまたバイブレーションが機能した。
『あなたと健斗の関係は知ってます。一昨日別れたことも、彼から聞きました』
全部お見通しだから顔を貸せ、と言うのか。冗談じゃない。
どうせ「私は勝ち組、あなたは負け組」などと言って、優越感に浸りたいのだろう。下らない。あんな男、熨斗つけてくれてやる。
暫く無視していると、次々と彼女からメッセージが入った。
『このスマホは、健斗から没収したの。浮気した罰』
『別にケンカ吹っかけようとかじゃないから』
『健斗とは関係なく、同じ女として、あなたに一言言いたいのよ』
今ひとつ意図が分からなかったが、婚約の真偽を確かめたいという気持ちもあって、明日香はここにやってきた。
しかし、目の前に姿を見せたのは、まだ十代とみられる少女だった。
ツインテールを揺らしながら、つむぎはミルクティーのタピオカを吸い上げる。
「そんなとこ突っ立ってないで、座ったら?」
明日香が黙って対面に座ると、彼女は吊り上った大きな目でジロリと睨んできた。
「ケンちゃんに写真見せてもらったけど、実物は結構オバサンだね」
「オ、オバ……」
そりゃあなたに比べれば、オバサンかも知れないけど。
初対面の人間に、なんて失礼な。
それよりも、「ケンちゃん」って。健斗のこと?
「……で、何のご用ですか。私、そんなに暇じゃないんですけど」
苛々した様子で腕を組む明日香。つむぎは挑戦的な視線を流してくる。
「まぁそう焦らないでよ」
もっとまともな人かと思って来たのに、最悪。
健斗が家に連れ込んでたのって、この子なの?
こんな子供と付き合ってるなんて。健斗ってロリコン?
別れて大正解だわ。
つむぎは口にストローを咥えて、行儀悪くブラブラと振りまわした。
「アンタに一つ、忠告しようと思って」
「忠告?」
鞄を膝の上に抱え込むようにして、明日香は無意識に姿勢を正した。
「アタシ、小学六年の時から、ケンちゃんと付き合ってるの。親同士が仲が良くてね。結婚も親同士が決めてるの」
「……あなた、今お幾つ?」
「二十三だよ」
なんだ。もう成人してるんだ。
でも、何? たった二つ……三つしか違わないのに、人のことオバサン呼ばわりって。失礼にも程がある。
ん? ちょっと待って。
健斗の「中学時代の女性経験」って、まさかこの子のこと?
じゃあ彼女は小学生の頃に……? 嘘でしょ……。
「ケンちゃんってあぁいう感じだから、今までもチョコチョコ浮気していたんだけどさ。まぁ『どうせ遊びだろうし』って、見て見ぬふりしていたんだけど」
「……」
「化粧水、わざと逆さまにしたでしょ?」
「……」
「流石にあそこまでやられちゃうと、こっちも怒らざるを得なくてね。まぁそれでも、ケンちゃんを懲らしめる、いい機会になったよ。どうもありがとうって、感じ」
もう、何が何だか……。
とりあえずこの子は、健斗と半同棲している婚約者だと。
で、何を忠告したいわけ?
今の感謝の言葉だよね? 忠告じゃないよね?
つむぎはストローに詰まったタピオカを、思い切り吸って口の中に入れた。
「でもさ、セフレにしては長続きしたよね、アンタ」
セフレか……。
やっぱり私は彼にとって、セフレでしかなかったのか。
ちゃんとデートもしてたし、クリスマスにはプレゼントも交換したのに。
なんだったんだろう。私のこの一年は。
「アタシね、ケンちゃんに訊いたの。『なんでこの女にこだわってたの?』って」
それは、気になる。
彼は言っていた。「結構好きなんだけど」って。
だったら私は、彼にとってセフレ以上だったのでは。
「そしたらさ。ケンちゃん、なんて言ったと思う?」
口角を上げてニヤリと笑う彼女。
つむぎの次の一言は、明日香をどん底に突き落とした。
「『生でヤらせてくれたから』、だって」
0
あなたにおすすめの小説
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる