157 / 333
過去を手繰る
76 日記(1)
しおりを挟む
今日は皆との顔合わせだった。
クリストファー王子の事は、以前から良く知っている。知らない人はいないだろう。
騎士のアレクサンドラは、王子の婚約者なのだそうだ。本当に大丈夫なのかしら。
冒険者の二人は、やっぱり不思議な組み合わせだ。
英雄のアシュリーは美人だけれど、あまり口数の多いタイプではないみたい。
逆にサポーターのシアンは、おしゃべりでなんだか騒がしい。
今回の勇者も少女だそうだ。ルイと名乗った。
気弱な雰囲気の子で、メルヴィンに見惚れていた。
メルヴィンにその話をしてみたけれど、どうやら気が進まないみたい。
まだ旅はこれからなのだし、先ずは皆と仲良くならないとね。
王子の提案で、互いに愛称で呼び合う事になった。
こんな事初めてで、ちょっと不思議な感じ。
* * *
ラントの町についた。
時間が早かったので、町中を皆で見てまわった。
あまり王都の外には出た事がなかったので、色々と物珍しかったし、楽しかった。
ルイに話し掛けてみたら仲良くなれた。
どうやら私の事を幼い少女だと思ったみたい。それでもいいけど。
彼女と趣味が合った様で、話をするのがとても楽しかった。
夕食は皆でシアが選んだ店に行った。料理もお酒もとても美味しかった。
ヤマモモのお酒なんて初めてで、欲しいとねだったら、アッシュが買ってきてくれた。意外に面倒見の良い人なのかもしれない。
* * *
洗濯なんて、店に出してやらせればいいのにと思ったけれど、そうもいかないらしい。
驚く事にルイもアレクも洗濯をした事がないという。
シアが大分手慣れていて、色々と教えてくれた。騒がしいだけの人だと思っていたけれど、そうでもないみたい。
ルイは勇者だからやらなくていいのに、やたらと張り切っていた。勇者の剣を持っているだけの役割に引け目があるみたい。
* * *
知らない町が珍しいのか、夜になるとメルは出掛けているようだ。
アッシュの事を話したら嫌そうな顔をされた。
もっと皆と仲良くならないとダメなのに、不愛想な彼には向かないんじゃないのかしら。
* * *
いつの間に、剣士たちは皆で朝の練習をしているらしい。
私たちは部屋で魔力精錬をしているので、今まで気が付かなかった。
クリスとアッシュは大分打ち解けてきたみたい。
ルイがハルピュイアを倒せなかった。
昨日のワイルドボアもやっとの様子だったし、彼女が戦うのは難しそう。
* * *
ルイもだいぶここの生活に慣れてきたみたい。
シアと仲良く話す様子を見て、クリスがホッとしていた。
真面目な彼に、あの役目は合わなかったのだろう。
メルは最近はアッシュとよく出掛けているらしい。
教えてくれればいいのに。メルに聞いても話してくれないし。
もうすぐ王都に帰る日が来る。
姉様に会えるのが楽しみ。いい報告もできそうだ。
* * *
アッシュとシアが貴族と会うそうなので、彼女たちの服を選んだ。
シアはともかく、アッシュのセンスは壊滅的だった。今着ている服は全部シアが選んでるらしい。
アレクに聞いたら、彼女もドレスの事はあまりわからないと言うし。女性騎士とか冒険者って、みんなこんな感じなのかしら。
せっかく綺麗にしてあげたのに、二人とも中座して帰って来たらしい。
失礼な事を言われたと、シアがすごく怒っていたんだけれど、何がいけないのだろう。
他の皆も怒っているようだし、多分人間にしかわからない何かがあったのだろう。
* * *
ルイはかわいい。
あの子にも家族がいないそうだ。
アッシュも家族がいないと言っていた。
家族ってなんだろう?
いないとダメなのかしら?
でもルイが喜んでくれるのなら、皆で家族みたいになれればいいと思う。
■■ ■■
■■ ■■
■■■■ ■■■■
今日はルイと部屋が同じになったから、ルイの国のお話を色々と聞かせてもらった。
この国にはないような話が沢山あって面白かった。
* * *
アッシュに手帳を見られた。
でも誰にも言わないと、言ってくれた。
クリスの事も知っているのかもしれない。驚く様子はなかった。
私とメルの事にも気が付いていたらしい。
シアはアッシュに何か借りがあるようだ。詳しい話は聞けなかった。
* * *
アッシュはいつも通りだった。クリスにも何も言ってないみたい。
ルイはシアの事が好きらしく、こっそり打ち明けてくれた。
そういう事はよくわからないけれど、応援すると言ったらとても喜んでいた。
* * *
ルイは、シアとアッシュの仲が気になるみたい。
よくわからないけれど、どうやらシアを独り占めにしたいようだ。恋とはそういうものらしい。
今日もルイに物語を聞かせてもらった。
ルイの国の話には、魔獣と戦う話もたくさんあるけれど、実際に魔獣と戦う事はないらしい。
遊びの中で戦うんだって聞いたけれど、よくわからなかった。
■■■■ ■■■■
■■■ ■■■
■■ ■■
■■ ■■
■■■ ■■■
少々予定は狂ったが、おおよそ予定通りにシナリオを進められている。
クリストファー王子の事は、以前から良く知っている。知らない人はいないだろう。
騎士のアレクサンドラは、王子の婚約者なのだそうだ。本当に大丈夫なのかしら。
冒険者の二人は、やっぱり不思議な組み合わせだ。
英雄のアシュリーは美人だけれど、あまり口数の多いタイプではないみたい。
逆にサポーターのシアンは、おしゃべりでなんだか騒がしい。
今回の勇者も少女だそうだ。ルイと名乗った。
気弱な雰囲気の子で、メルヴィンに見惚れていた。
メルヴィンにその話をしてみたけれど、どうやら気が進まないみたい。
まだ旅はこれからなのだし、先ずは皆と仲良くならないとね。
王子の提案で、互いに愛称で呼び合う事になった。
こんな事初めてで、ちょっと不思議な感じ。
* * *
ラントの町についた。
時間が早かったので、町中を皆で見てまわった。
あまり王都の外には出た事がなかったので、色々と物珍しかったし、楽しかった。
ルイに話し掛けてみたら仲良くなれた。
どうやら私の事を幼い少女だと思ったみたい。それでもいいけど。
彼女と趣味が合った様で、話をするのがとても楽しかった。
夕食は皆でシアが選んだ店に行った。料理もお酒もとても美味しかった。
ヤマモモのお酒なんて初めてで、欲しいとねだったら、アッシュが買ってきてくれた。意外に面倒見の良い人なのかもしれない。
* * *
洗濯なんて、店に出してやらせればいいのにと思ったけれど、そうもいかないらしい。
驚く事にルイもアレクも洗濯をした事がないという。
シアが大分手慣れていて、色々と教えてくれた。騒がしいだけの人だと思っていたけれど、そうでもないみたい。
ルイは勇者だからやらなくていいのに、やたらと張り切っていた。勇者の剣を持っているだけの役割に引け目があるみたい。
* * *
知らない町が珍しいのか、夜になるとメルは出掛けているようだ。
アッシュの事を話したら嫌そうな顔をされた。
もっと皆と仲良くならないとダメなのに、不愛想な彼には向かないんじゃないのかしら。
* * *
いつの間に、剣士たちは皆で朝の練習をしているらしい。
私たちは部屋で魔力精錬をしているので、今まで気が付かなかった。
クリスとアッシュは大分打ち解けてきたみたい。
ルイがハルピュイアを倒せなかった。
昨日のワイルドボアもやっとの様子だったし、彼女が戦うのは難しそう。
* * *
ルイもだいぶここの生活に慣れてきたみたい。
シアと仲良く話す様子を見て、クリスがホッとしていた。
真面目な彼に、あの役目は合わなかったのだろう。
メルは最近はアッシュとよく出掛けているらしい。
教えてくれればいいのに。メルに聞いても話してくれないし。
もうすぐ王都に帰る日が来る。
姉様に会えるのが楽しみ。いい報告もできそうだ。
* * *
アッシュとシアが貴族と会うそうなので、彼女たちの服を選んだ。
シアはともかく、アッシュのセンスは壊滅的だった。今着ている服は全部シアが選んでるらしい。
アレクに聞いたら、彼女もドレスの事はあまりわからないと言うし。女性騎士とか冒険者って、みんなこんな感じなのかしら。
せっかく綺麗にしてあげたのに、二人とも中座して帰って来たらしい。
失礼な事を言われたと、シアがすごく怒っていたんだけれど、何がいけないのだろう。
他の皆も怒っているようだし、多分人間にしかわからない何かがあったのだろう。
* * *
ルイはかわいい。
あの子にも家族がいないそうだ。
アッシュも家族がいないと言っていた。
家族ってなんだろう?
いないとダメなのかしら?
でもルイが喜んでくれるのなら、皆で家族みたいになれればいいと思う。
■■ ■■
■■ ■■
■■■■ ■■■■
今日はルイと部屋が同じになったから、ルイの国のお話を色々と聞かせてもらった。
この国にはないような話が沢山あって面白かった。
* * *
アッシュに手帳を見られた。
でも誰にも言わないと、言ってくれた。
クリスの事も知っているのかもしれない。驚く様子はなかった。
私とメルの事にも気が付いていたらしい。
シアはアッシュに何か借りがあるようだ。詳しい話は聞けなかった。
* * *
アッシュはいつも通りだった。クリスにも何も言ってないみたい。
ルイはシアの事が好きらしく、こっそり打ち明けてくれた。
そういう事はよくわからないけれど、応援すると言ったらとても喜んでいた。
* * *
ルイは、シアとアッシュの仲が気になるみたい。
よくわからないけれど、どうやらシアを独り占めにしたいようだ。恋とはそういうものらしい。
今日もルイに物語を聞かせてもらった。
ルイの国の話には、魔獣と戦う話もたくさんあるけれど、実際に魔獣と戦う事はないらしい。
遊びの中で戦うんだって聞いたけれど、よくわからなかった。
■■■■ ■■■■
■■■ ■■■
■■ ■■
■■ ■■
■■■ ■■■
少々予定は狂ったが、おおよそ予定通りにシナリオを進められている。
0
あなたにおすすめの小説
竜皇女と呼ばれた娘
Aoi
ファンタジー
この世に生を授かり間もなくして捨てられしまった赤子は洞窟を棲み処にしていた竜イグニスに拾われヴァイオレットと名づけられ育てられた
ヴァイオレットはイグニスともう一頭の竜バシリッサの元でスクスクと育ち十六の歳になる
その歳まで人間と交流する機会がなかったヴァイオレットは友達を作る為に学校に通うことを望んだ
国で一番のグレディス魔法学校の入学試験を受け無事入学を果たし念願の友達も作れて順風満帆な生活を送っていたが、ある日衝撃の事実を告げられ……
【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】
佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。
新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。
「せめて回復魔法とかが良かった……」
戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。
「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」
家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。
「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」
そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。
絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。
これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。
魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした
たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。
死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
出来損ないと追放された俺、神様から貰った『絶対農域』スキルで農業始めたら、奇跡の作物が育ちすぎて聖女様や女騎士、王族まで押しかけてきた
黒崎隼人
ファンタジー
★☆★完結保証★☆☆
毎日朝7時更新!
「お前のような魔力無しの出来損ないは、もはや我が家の者ではない!」
過労死した俺が転生したのは、魔力が全ての貴族社会で『出来損ない』と蔑まれる三男、カイ。実家から追放され、与えられたのは魔物も寄り付かない不毛の荒れ地だった。
絶望の淵で手にしたのは、神様からの贈り物『絶対農域(ゴッド・フィールド)』というチートスキル! どんな作物も一瞬で育ち、その実は奇跡の効果を発揮する!?
伝説のもふもふ聖獣を相棒に、気ままな農業スローライフを始めようとしただけなのに…「このトマト、聖水以上の治癒効果が!?」「彼の作る小麦を食べたらレベルが上がった!」なんて噂が広まって、聖女様や女騎士、果ては王族までが俺の畑に押しかけてきて――!?
追放した実家が手のひらを返してきても、もう遅い! 最強農業スキルで辺境から世界を救う!? 爽快成り上がりファンタジー、ここに開幕!
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる