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第十一話 再戦
しおりを挟むハイオーガに負けてから1年が経った。
1年振りにこの国で2番目に深いダンジョンに潜ったのだ。
私は20階層に移動し、ハイオーガを待っていた。
剣を既に抜き、戦闘態勢を取りながら待っているとあることに気がついたのだ。
コボルト達の襲撃が全く無いことに。
そのことを不思議に思っているとあの時よりも大きな足音と気配を感じ取ったのだ。。
そうか。
この足音と気配でコボルト達は逃げ惑っているから襲撃して来ないかと納得した。
感じ取った方を見るとハイオーガよりも屈強で禍々しくなったハイオーガでは無い魔物がいた。
この魔物はグレートオーガ。
ゲームの中には登場しなかったが、公式ファンブックに設定だけが載っていた。
グレートオーガはハイオーガが進化した姿であり、ハイオーガとは比べ物にならない程強い。
強さとしては相性にもよるが四天王を倒す力を持っている。
なんて、素晴らしいんだ。
お前は。
私が鍛錬を積み、強くなったようにお前も戦いを重ね、進化してくれたのだ。
自然と笑みが出てしまった。
再戦のつもりで来たがお前も強くなり、私の強くなった。
もはや、この戦いは予想がつかない。
正直、前のハイオーガのままだったら楽勝だったが設定しかないグレートオーガの力は未知数であり、興味がある。
私は笑みを浮かべながら、剣を構えた。
グレートオーガも笑みを浮かべながら、斧を構えた。
2人の間に静寂が訪れたのだ。
何処からか音が聞こえた。
その音が合図となり、私の剣とグレートオーガの斧がぶつかり合ったのだ。
そのまま、鍔迫り合いを行なったが決着はつかず、一旦距離を取ることにした。
距離を取った私は再び距離を詰め、剣でグレートオーガを攻撃したのだ。
グレートオーガは斧で剣の攻撃を受け、直ぐに反撃してきた。
私は斧を剣で受け流し、そのまま反撃した。
その後、一進一退の攻防が続いた。
私とグレートオーガにも擦り傷すらつかない戦いだった。
戦いを始めてから1時間が経過しても両者とも疲れることも譲ることも無く、戦い続けた。
そして、両者ともずっと笑みを浮かべていた。
そろそろ埒があかないので型を使うことにした。
一旦、グレートオーガから距離を取った。
グレートオーガは直ぐに距離を詰めようとしてきた。
私は二の型空間斬を使った。
空間斬は空間を切り、真空波を飛ばす型だ。
グレートオーガは本能的に真空波のことを危険と思い、斧で掻き消そうとしてきた。
だが、グレートオーガの斧は真空波によって、砕け散り、グレートオーガの腹に傷を作ったのだ。
でも、斧お陰で威力が弱まり、腹から少し青い血が出たくらいだった。
私はあまり効いてないのを見て、嬉しさと悔しさが湧き出てきた。
この型を受けて、あれだけの傷で済んだことに嬉しさと悔しさを感じることが出来たのだ。
一旦グレートオーガも私から距離を取り、背中から新しい斧を取り出した。
両者の中には距離ができていたのだ。
この時、私は次の一撃が最後の一撃になると確信した。
多分だがグレートオーガも確信している。
両者、武器を構えた。
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