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第二十二話 学院長
しおりを挟む学院長室に到着すると貴族学院の学院長と担任の先生が既にいたのだ。
私は案内された席に座った。
「では、説明をレイグ」
私は型以外のことを全て話した。
屋上にいたことは最近外で本を読むことにはまっていると嘘を伝えたのだ。
まぁ、この世界がゲームの世界なんて言ったら、医者のお世話になってしまう。
「そうですか。ですが、見たことがないあれは何ですか?」
「あれは型と言います。私が鍛錬を積み重ねた結果、生まれた剣の技術の1つです。ですが、型の情報の開示をする気はありません。型は私が鍛錬を積んだ結果生まれた私だけの技術です」
その言葉を聞き、学院長は大きく笑ったのだ。
「流石あやつの息子だ。流石クロバーグ家だ。今回は鍛錬か。なんてタイミング良いのだ」
「父上と知り合いなのですか?」
「ああ、知り合いだ。あやつとは貴族学院時代の同級生で今でも交流は続いている」
「今回とは?」
「あやつは隣国のことに興味があり、そればかりをしていた。そして、隣国の研究をしていた。ちょうどその頃、隣国との関係が危うくなって時にタイミングよくあやつが解決したのだ」
「隣国との?何故、父上は公爵にならないですか?そ、そういうことですか。母上のためですか」
「ああ、そうだ。この国ではいくら功績を残そうが王族の血を引く者を娶らないと公爵になることは出来ない。あやつは好きな女のために公爵にならなかったのだ。いつもそうなのだ。クロバーグ家は大きな功績を残すが好きな女を娶る。だから、クロバーグ家は公爵になれないのだ」
「私の父上が私の御先祖がそうしたのも私には分かります。私はエリーゼのことを愛していますから、どんな功績を残しても、エリーゼ以外と結婚したいとは思いません」
私の言葉を聞き、学院長はまた大きく笑った。
「流石、あやつの息子だ。そうだ、型という技術を教えてもらう必要は無い。あれはレイグ君が作り上げた技術だ。その技術は当人だけのものだからな。もう説明は大丈夫だ。婚約者のところに戻って大丈夫だぞ」
「ありがとうございます。では失礼します」
そう言い、学院長室を退室したのだ。
退室した私は直ぐにエリーゼの所に向かった。
多分だが、エリーゼは教室で待っているだろう。
教室に到着するとクラスメイトの殆どがいた。
もちろん、その中にはエリーゼもいたのだ。
教室のドアが開いた後にクラスメイト達は気付き、ドアの方を一斉に向いた。
私が入って来たことに驚きの表情を浮かべていた。
エリーゼは私に気づき、急ぎ足で私の方までやって来たのだ。
その時のエリーゼはもじもじしていた。
「レ、レイグ、あのね、その、さっきは助けてくれてありがと。と、とてもカッコよかったよ」
「エリーゼを助けるのは当たり前のことだよ。だって、大切な婚約者だから」
「えっ、な、なんで、みんなの前でそんなこと言うの」
そう言い、リーゼは顔を真っ赤にして、下を向いてしまった。
クラスメイト達は黙って私達のことを見ていたのだ。
五分ぐらいすると先生が入って来た。
そして、直ぐに授業を受けるため、クラスメイト達は席に着いた。
私達も席を着いたのだ。
私の隣に座っているエリーゼはまだ顔が赤く、授業の内容を全然聞けていなかった。
後でこの授業の内容は教えよう。
結局この日はアルクーバ家の屋敷に送るまでの間、ずっとエリーゼの顔は真っ赤だった。
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