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第五十七話 一騎打ちの約束
しおりを挟む説教を終えて、クタクタになった私はエリーゼをアルクーバ家にマリナをフレック家の屋敷まで送った。
その後、遅めの夕食を取ってから体を綺麗にしてクタクタなので、直ぐにベッドの中に入り、就寝したのだ。
私は色々あったせいか3時くらいに目が覚めてしまった。
今から寝なおそうとしたが寝れなかったため、木刀を持って、鍛錬をすることにしたのだ。
鍛錬をしてから30分ぐらい経つと後ろから微かな気配を感じた。
私は木刀を気配を感じたの方に向けたのだ。
「そこに誰かいるのか?」
「流石だな。四天王全てを倒し、鬼人まで倒した男だ」
そう言い、魔王が現れたのだ。
「魔王殿、私に何か用ですか?」
「ああ、そなたに用がある。我と一騎打ちをして欲しい」
「構いませんが、3日間待って頂きたい」
「それは、なぜだ?」
「3日間はそれなりに予定が入っていまして。後、宿敵をしっかりと眠らせたいと思ってまして」
「そうか、わかった。そういうことなら、仕方ない。では3日後の夜に一騎打ちを行おう」
「それで、大丈夫です」
「では、3日後の夜に。楽しみにしておくぞ」
そう言い終えた魔王は何処かに消えてしまった。
その後、私は素振りを再開したのだ。
その日は説教だけで1日が終わってしまった。
折角の休みが説教で潰れてしまったのだ。
次の日は貴族学院がある日なので、エリーゼとアメリアと一緒に登校した。
私達が貴族学院に到着すると私達は生徒達に囲まれてしまったのだ。
私達は先生の誘導で教室まで行くこととなった。
教室についても私とエリーゼは囲まれたのだ。
囲っている中には違うクラスの者もいた。
授業は先生達の努力もあって、普通に進んだが休み時間になると囲まれるので、昼休みはある場所に行くことにしたのだ。
昼休みになると同時に私はエリーゼの手を取って人目につかない場所に行き、転移石を使用し、ある場所に向かった。
到着した場所は宿敵の墓がある草原だ。
「レイグ、ここは?」
「ここは宿敵の墓がある草原だよ」
私はエリーゼをそのままエスコートして、宿敵の墓まで移動した。
私は宿敵の墓の前で膝を地面につき、首からアクセサリーを外し、墓の前に置いたのだ。
「私の宿敵よ、刀は私が貰っていくよ。あの刀は唯一の形見だからな。代わりにこの角を置いていく。どうか、安らかに眠ってくれ」
感傷に浸っているとエリーゼが突然手をとり、私のことを立ち上がらせたのだ。
「エ、エリーゼ?どうしたんだ?」
質問に答えずにエリーゼは私の右手を両手で包んだのだ。
「ねぇ、レイグ、聞いて。レイグの宿敵のことはよく知らない。でも、僕はその人からレイグのことを任されたの。だから、僕、レイグとこれから幸せになるよ。だから、そんな顔しないでその人のことを送ろ。僕達が幸せになれば、その人は満足だから」
そう言い、エリーゼは満面の笑みを浮かべた。
「そうだな。ありがと、エリーゼ」
「どういたしまして、レイグ」
私達は昼休みが終わるまで宿敵の墓の前で話をした。
いや、違うな。
宿敵の墓のまでイチャイチャしていた。
それから日が経ち、魔王と約束している日になったのだ。
昼間は普通に貴族学院があるので、普通に登校したが私達だけ特別扱いを受けた。
どうやら、先生達が昨日の状況を見て、対策を練ったらしい。
この日、私達は生徒に囲まれることは無かった。
昼休みも特別に部屋が用意され、そこで昼食をとったのだ。
私は昼食を食べながら、魔王と戦ったら、後で説教を受けるなぁと、考えるといると空に映像が浮かんだ。
私達は直ぐにその映像の方に目線を送った。
その映像には魔王と勇者パーティーが映し出されていた。
そして、魔王は勇者パーティーによって倒された。
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