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第三十九話 旅路
しおりを挟む「お兄様。どうかご無事で」
「レーク。無事に帰ってきてね」
私はメスリーとセーリから無事を祈ったハグをされてから、ナスーリ子爵家を後にした。
その足で王城に向かった。
王城で始めて勇者パーティーの顔合わせが行われた。
顔合わせの場に居たのは主人公とサブキャラの貴族の子息だった。
しかも高位貴族の。
ま、まさかヒロイン達がいないとは。
私がそのことに驚いていると主人公も驚きの表情を浮べていた。
主人公も驚いているよなヒロイン達がいないことに。
その後簡単に自己紹介し、私を含めた6人で王城を旅立った。
勇者の主人公、剣士の現騎士団長の子息、魔法使いの侯爵家の子息、回復師の伯爵家の子息、指揮官的な役割の公爵家の子息。
そしてオールラウンダーの私。
公爵家の子息を中心に旅を始めたが、問題が起き始めている。
勇者パーティーの中で、主人公と私は孤立しているのだ。
主人公は公爵家の子息と対立し、私は主人公以外の全員から敵視されている。
主人公が公爵家との子息と対立しているのは指揮権でだ。
主人公はゲームのイベントを回収しようとしているが、公爵家の子息は効率良く旅を終わらそうとしている。
だが、主人公が勇者のため、勇者の意見が優先されることが多い。
街などに到着すると1番歓迎されるのは勇者でもある主人公だ。
そして次に歓迎されるのはドラゴン殺しの私だ。
他の勇者パーティーの面々は3番目なのだ。
だから、私を敵視しているのだろう。
下位の子爵が自分達よりも歓迎されているのが気に食わないのだろう。
プライドが高くて本当に面倒くさい。
だから、私はあまり接しようとせず、1人でいることが多い。
早く夜にならないかな。
今日の宿に到着し、そこで泊まった。
私以外の勇者パーティーの面々は高級宿で泊まるようだが、私は安宿だ。
魔王を倒しに行くにのに高級宿に泊まる意味があるのか?
私はそんなことを思いながら、安宿に泊まった。
夕食も簡単に取り、お湯で体を拭いてから、魔法袋から透明な水晶を取り出した。
水晶に魔力を込めると、女の子の部屋が水晶の中に映し出された。
「レーク」
「お兄様」
水晶の中に私の大切な者達が映し出された。
「メスリー、セーリ。今日も怪我とかはしてない」
「良かったよ。それで今日は何があったの?」
「私も聞きたいです」
私は今日あった出来事を話した。
メスリーとセーリと会話しているのは通信の魔法具だ。
相当高かったが、2人と会話が出来るなら安いくらいだ。
この旅の中で最も心が休まる瞬間を作ることが出来る。
それに2人に無事だということを伝えられる。
寝るまで2人と会話を交わす。
私から話すこともあれば、メスリーとセーリからあったことを話されることもある。
殆どは二人との会話が主だが、ナスーリ子爵とも話すことがある。
それは報告が多いがな。
私は大好きな婚約者のメスリーと大好きな義妹のセーリから元気を貰いながら、魔王城までの旅路を続けた。
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