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第五十一話 大切な者達
しおりを挟む魔物の皇帝を失った魔物達は山々に向かって逃げ始めた。
私達はそれを追うことは無かった。
今回は防衛戦だ。
だから必要がないのだ。
一応、黒い何かに包まれた魔物を確認したが、全滅していた。
その後、私は辺境伯と合流し、後処理を始めた。
魔物の解体や報告などだ。
後処理を終えた後は私は馬車に乗り、王都に帰還した。
王都に帰還するのには、約束を果たしたベーアも一緒だ。
ベーアの体長は15メートルを超えているので、一緒の馬車で移動出来ないので、ある魔法具に入ってもらった。
前々から準備していたのだ。
キングベアーの時でさえ、体長を10メートルを超えていからな。
今回準備したのは別空間を作り出す魔法具だ。
広さは100メートルぐらいある。
それなりに良いものだったので、値段は高かった。
まぁ、後悔はしてないが。
帰還途中でその魔法具の中からベーアを出して、外で休んで貰った。
なので1日ぐらい遅れて、王都に到着した。
王都に到着した私達はナスーリ子爵家の屋敷に向かった。
私がいない間、セーリはナスーリ子爵家の屋敷にいてもらっている。
心配だからな。
屋敷に到着した私を見た門番は屋敷の方に向かって走り始めていた。
メスリーとセーリを呼びにいったようだ。
待っていると、メスリーとセーリがやってきた。
「レーク、お帰り」
「お兄様、無事で良かったです」
「ただいま、メスリー、セーリ」
その後、私はナスーリ子爵にも会い、帰還の報告とメスリーを自分の屋敷に連れ出す許可を出た。
許可を貰えたので、私は乗ってきた馬車にメスリーとセーリと一緒に乗り込んで、自分の屋敷に向かった。
屋敷に到着したら、庭に向かった。
2人は最初に庭に向かったことを不思議そうに思っていた。
「ねぇ、レーク。なんで、庭に来たの?」
「それは会わせたい者がいるからだよ」
「えっ、会わせたい者ですか?でも、お兄様。そんな人見えないですよ」
「今から出すから。それに人ではないよ」
2人は可愛らしく首を傾げ、不思議そうにしていた。
私がベーアが入った魔法具を解除した。
解除すると、私の屋敷の庭にベーアが現れた。
2人は驚いた表情を浮かべていた。
いや、私達を屋敷から見ていた使用人達も驚いた表情を浮かべていた。
「えっ。も、もしかして、レークの兄弟のベーア?」
「そうだ、メスリー」
私はベーアの方を向いた。
「ベーア。紹介する」
私は2人の方を向いた。
「美しい金色の髪を伸ばしているのが、私の大事な婚約者のメスリー・ナスーリだ。そして、メスリーの隣にいるのが私の義妹のセーリ・ベアードだ。2人とも私の大切で愛しい者達だ」
ベーアは2人のことをじっと見て、体を伏せて、顔を地面につけた。
2人は恐る恐るその頭を撫でた。
ベーアは嬉しそうに鳴いた。
そしてベーアは仰向けに寝転がり、腹を見せた。
私の大切で愛しい者達に敵意がないことを知らせる為に。
2人はゆっくりとベーアの腹を撫でた。
またベーアは嬉しそうに鳴いた。
それからはメスリーとセーリはベーアに楽しそうに触れていた。
そしてベーアも楽しそうにしていた。
私の大切な者達が仲良くて良かった。
それから、ベーアは私の屋敷の庭に住むことになった。
世話とかは私とセーリがやっている。
偶にメスリーもやっている。
使用人達もやろうとしていたが、嫌がっていた。
まぁ、熊の皇帝だからな。
兄弟の私と兄弟の大切な者達のメスリーとセーリ以外には触れられたくないのだろう。
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