ゲームの中に転生したのに、森に捨てられてしまいました

竹桜

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第五十四話 神獣

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 あれから時が経ち、王立学園卒業まで1ヶ月をきっていた。
 
 幸せな日常を過ごしている。

 可愛い婚約者のメスリーがいて、可愛い妹のセーリがいて、長くを共に過ごしたベーアがいる。

 そして、今日はメスリーとセーリがベーアのことを撫でている。

 撫でられているベーアは嬉しそうにしていた。

 こんな幸せな日常が続けば良いのに。

 そんなことを思いながら、休憩していると王城に呼ばれた。

 フラグを立ててしまった。

 私は内心溜息を吐きながら、私の大切な者達がいる庭に向かった。

 王城に呼ばれたことを大切な者達に伝え、王城に向かった。

 王城に到着すると、応接室に案内された。

 応接室には国王陛下と豪華な服に身を包んだライオンの獣人がいた。

 ライオンの獣人だと?

 まさか、獣王国の王族か?

 そんなことを思いながら、席に座ると国王陛下がライオンの獣人を紹介してくれた。

 獣王国の国王だと。

 私の予想はあっていた。

 獣王国の国王から話を聞くと、ベーアを獣王国に招待したいと。

 私ではなくベーアだと?

 不思議に思っていると、獣王国の国王が理由を話し始めた。
 
 ベーアを益獣として認定したいと。

 益獣の認定か。

 獣王国で、益獣に認定されるというのは、魔物でありながら、人類の味方とされている。

 稀にその益獣のことを神から使えさせられた神獣と認定することがある。

 神獣は兎も角、益獣に認定して貰った方がいいな。

 私はその旨を承諾した。

 私が承諾すると、転移の魔法具で移動するため、私の屋敷に来ると言い出した。

 確かにそっちの方が効率が良い。

 早く片付けられるしな。

 私は了承し、獣王国の国王と共に屋敷に帰還した。

 獣王国の国王には応接室で待ってもらい、先程あったことを話した。

 「ベーア。これからのことを考えて、獣王国に行こう」
 
 ベーアは鳴いて答えてくれた。

 承諾してくれた。

 メスリーとセーリにはセーリの自室に行ってもらい、応接室から獣王国の国王を呼んできた。

 ベーアを間近くで見た獣王国の国王は嬉しそうな表情を浮かべていた。

 私と協力して魔王殿を倒し、魔物の皇帝を倒した熊の皇帝。

 私はベーアと一緒に転移の魔法具で獣王国に移動した。

 獣王国に到着すると、神殿に案内された。

 その神殿の真ん中には透明な水晶が置かれていた。

 案内してくれた神官がベーアに手を置いてくれと話すと、ベーアは素直に手を置いた。

 その光景に獣王国の者達は驚きを露わにしていた。

 驚くだろうな。

 ベーアは喋れないが、人の言葉を理解している。

 私が小さい頃からベーアに喋りかけていたら、いつの間にか人の言葉を理解していたのだ。

 ベーアは私以外の者が驚いていることを気にせず、水晶に触れていると、白く光り始めたのだ。

 水晶が白く光り始めるとおかしなことが起きた。

 水晶の上にライオンの頭をした人間が見えたのだ。

 その人間の体は透けていた。

 人間でも獣人でも無いことは確定だ。

 ライオンの頭をした人間は霧のように掻き消え、直ぐに見えなくなった。

 私が周囲を見ると、驚いた。

 神官達が祈っていたのだ。

 私の近くの神官が、呟いたんだ。

 「獣神様。ああ、ベーア様は神獣であられたのか」

 獣神?

 それに、ベーアが神獣だと?

 疑問に思っていると、神官達がベーアに近付き、神獣様と言いながら祈っていた。

 な、なんか凄いことになったな。
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