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第四十話 追われた聖女
しおりを挟むあれから私は日常に戻る。
いや、違うな。
明らかに周りの見る目が変わる。
そのお陰なのか、あの筆頭公爵家の次男からの妨害は無くなったのだ。
まぁ、どの妨害もあまり意味をなして無かったが。
これは予想だが、数々の妨害は当主の許可を得ずにやっているので、自身の力でしか実行出来ないのだろう。
どうでもいいことだがな。
あ、そうそう。
悪魔王から報奨も届いたのだ。
はっきり言って、報奨はヤバい。
まず、魔法具だ。
報奨と渡された魔法具は状態異常を無効するものだ。
しかも何故か数は4つあったのだ。
まぁ、取り敢えず3つはリリ達に渡す。
余った残り1つは予備用として持っておこう。
そして、次は金銀の財宝だった。
なんだ?
私を王様だと思っているのか?
そんなことを思っていると私は紙を見つける。
見つけた紙にはこう書かれていたのだ。
人間の財宝に興味ないから、全てやると。
在庫処理かな?
まぁ、貰っておくか。
シルクで結構稼いでいるけど。
この財宝は新しいリゾート施設でも増やすか。
なら、何がいいかな?
そうだ。
あれなんかいいな。
後で、計画書を書こう。
そして、最後は別の魔法具だ。
その魔法具は悪魔の宴の褒美として貰った物と合わさったのだ。
まるで、最初からそれが1つだったからのように。
だが、まだあと1つ部品がない。
そして、この魔法具は何に使用するか分からない。
形からも想像できないし、ノラに聞いても分からないと首を振るだけだ。
その時、ノラは解体したいと言い出したが、悪魔王から貰った物なので流石に断る。
ノラが危険な目に可能性があるからだと答えたら、納得してくれる。
ちなみに報奨が届いたのは庭だった為、結構な騒ぎになってしまったな。
何とか収束させたがな。
そして、王立学園の前期が後2週間まで迫っている。
私は夜の鍛錬を終え、屋敷に帰るろうとしていると後ろの草むらが揺れたのだ。
私は瞬時に魔法袋から斧を抜き、構える。
揺れた草むらの方を警戒していると誰かが出てきたのだ。
それは金色の髪を腰まで伸ばし、水色の瞳をした美少女が。
その美少女には見覚えがあったため、驚きを隠せない。
私の目の前にいるのは121神の神託を聞くことが出来る唯一無二の存在。
聖女なのだから。
「や、やっと、見つけました」
聖女は地面に倒れてしまう。
私は直ぐに駆け寄って、脈を確認したが、正常に動いている。
生きてはいる。
だが、何故こんなのにもボロボロなんだ?
あり得ないことだ。
様々なことを予想しているとこちらに向かってくる足音が聞こえてくる。
その音はどんどんと近づき、姿を表す。
それは騎士だった。
しかも普通の騎士では無く、神殿に仕える騎士だ。
その騎士達が聖女のことを見つけると剣を抜いたのだ。
そして、殺気を向けてくる。
おかしいぞ。
聖女は守る存在だ。
そんな存在に殺気を向けるなんて。
それはふっと聞こえたのだ。
騎士達が呟き続けている言葉が。
偽聖女と。
次の瞬間、騎士達は剣を振り下ろしたのだ。
私の体は意図せず動いたのだ。
騎士達を無力化するように。
5分ぐらいで騎士達を制圧したが、ヤバい状況だな。
どうするか?
仕方ない。
あの場所を使うか。
まさか、リリ達以外の時に使うなんてな。
そんなことを思いながら、私はある魔法具を取り出し、使用したのだ。
すると、私の周りは光に包まれる。
強い光が私の周りを包むと何処かの屋敷の中にいたのだ。
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