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第八話 常識
しおりを挟む緋月は、一般的な知識は、最初から持っていたが、常識を知らなかった。
まぁ、元は、魔物だったし。
緋月に常識を教えるのは、僕と緋月の女子友達だ。
緋月は、王立学園の中で、結構人気だ。
なので、Aクラスの女子生徒達とは、殆ど友達だ。
女子友達が出来たおかげで、緋月は、女子寮の中でも楽しそうにしていた。
そのかわり、緋月には、男子生徒の友達が、1人も居ない。
緋月は、話しかければ、対応してくれるが、明確に線を引いている。
なので、男子生徒達には、真顔で対応している。
男子の中で、緋月が、唯一、表情を変えるのは、僕だけだ。
なので、僕は、王立学園の生徒達から、嫉妬の視線を向けられている。
Aクラスの中にも嫉妬の視線を向けてくる男子生徒もいるが、僕にも友達が出来た。
Fクラスにいた時と比べて、僕の学園生活は、充実したものになった。
僕は、大体、緋月と一緒に登下校している。
王立学園にいる間は、2人で過ごしている時もあるが、お互いの友達と過ごしていることもある。
昼食の時は、大体、緋月と一緒に食べている。
たまに、お互いの友達と一緒に食べることもある。
そんな感じで、学園生活を楽しんでいた。
今日もいつも通りの学園生活を過ごしていると、緋月の女子友達が、僕の方にやってきた。
その後ろには、不思議そうな表情を浮かべている緋月がいた。
「エレン君、少し良いかしら?」と、緋月の女子友達の1人が、聞いてきた。
僕は、頷いて答えた。
僕は、緋月の女子友達達に、連れられて、人気が無い場所に連れられた。
「エレン君、緋月ちゃんに、何を教えているの?」と、緋月の女子友達の1人が、目が笑って無い笑顔を浮かべ、聞いてきた。
よく見ると、他の緋月の女子友達も目が笑ってない笑顔を浮かべていた。
緋月は、訳が分からず、珍しく、オロオロしていた。
ど、どうゆうことだ?
僕は、呼び出された理由が、訳分からなかった。
僕は、理由を聞いた。
理由を聞いた僕は、納得した。
確かに、それは、そんな笑顔を浮かべる理由になるだろうな。
緋月は、下着では無く、サラシを巻いているらしい。
確かに、教えなかったが、男の僕が、教えるのは、いけないだろう。
僕は、そのことを緋月の女子友達達に伝えた。
そのことを伝えると、緋月の女子友達達は、納得したような表情を浮かべていた。
僕は、緋月の女子友達達に、次の休日の時に、緋月を連れ出して、緋月に、下着を選んでくれと頼んだ。
緋月の女子友達達は、了承してくれた。
問題も解決したので、Aクラスの教室に戻ろうとすると、緋月が、僕の袖を掴んできた。
「あ、主様、私、何かしましたか?」と、緋月が、少し不安そうな表情を浮かべて、聞いてきた。
「いや、緋月は、何もしてないよ。だから、次の休日、楽しんできて」と、答えた。
緋月は、嬉しそうな表情を浮かべ、僕の袖から手を離し、緋月の女子友達達の方に向かって、走り始めた。
「主様、早く行きましょう」と言い、僕の方に振り返り、緋月は、微笑んだ。
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