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第56話 議会での倍返し
しおりを挟むラタリア共和国に来てから5日目が経っていた。
本来は、議会の見学をする予定だったが、僕は議会に召集されていた。
「では、議会を開始する」と、議長が言った。
「アレク・フレック殿、あなたにかけられた容疑は、S級冒険者と、この国の議員の長男に対しての暴行だ。何か反論は、あるか?」と、議長が聞いて来た。
「ええ、あります。無実だと言う証拠を出しますね」と言い、撮影魔法具を出した。そして、再生をした。
再生された映像には、S級冒険者と、男とチンピラと暗殺ギルドの構成員が映し出され、男とS級冒険者の汚い会話も写し出された。
「彼らが、最初に私に襲撃を仕掛けてきて、私は、ただ自己防衛を行っただけですよ」と、答えた。
議会の中は、騒然とした。
それはそうだろう、議員の息子とS級冒険者が、他国の貴族の子息に対して、汚い真似をして、襲撃したのだから。
あの映像を見て、テレスとアリアは恐怖を感じた。エーリゼは、僕が怒っていることを感じ取った。
「お前、このことを無かったことにしろ。第12条の規定において」と、男の父親らしき男が僕に言ってきた。
「第12条の規定ですか。でしたら、私には適応されません。私は、伯爵の子息ではなく、伯爵の当主なのですから」と、答えた。
またまた、議会が騒然とした。
それもそうだろう、まだ成人してもない者が当主なのだから。
「ああ、それと、これもついでにどうぞ」と言い、ある証拠を議員達に回した。
「こ、これは、本当のことなのか?」と、議長が聞いてきた。
「ええ、本当のことですよ。そこにいるS級冒険者は、金で昇格したこととその手伝いをした議員がいることも本当ですよ。このことは、昨日の内に総ギルド長には、報告しておきましたよ」と、答えた。
「あ、これも忘れていました。これもどうぞ」と言い、先程と同じように議員達に回した。
「こ、これも本当のことなのか?」と、議長が聞いてきた。
「ええ、これも本当のことですよ。その資料に書かれている人物は、暗殺ギルドと繋がりがあります。あ、そうだ。昨日の内に首都の暗殺ギルドを潰しておきましたから。報復とか考えないでくださいよ、議員の皆様」と、答えた。
「議長、私にかけられた容疑は晴れましたか?他の2つは、ついでですから気にしないで下さい」と、議長に言った。
「ああ、フレック殿の容疑は晴れました」と、議長が頭を抱えながら、答えた。
「ハハハハハ、流石アレクだなぁ、1度やられたら倍返し以上にする。全く、面白いな」と、傍聴席から聞こえてきた。
「なぜここにいるのですか?ナレタカ王国の王よ」と、言った。
「うん?それは、いつも通りの旅だよ。あの時が懐かしいな、儂とアレクとエリーゼで、SS級モンスター、ウォータードラゴンを倒したことが。あの時の、エーリゼの焦り具合は、面白かったな」と、国王が言った。
「あなたは、本当に変わりませんね。あ、後、いま、エーリゼがいるので、後でどうなっても知りませんよ」と、言った。
「え、エーリゼいるのか?ア、アレク、そのだな、助けてくれるか?」と、僕に聞いてきた。
「まぁ、危ないと感じたら助けますよ」と、答えた。
議会が終了した後は、テレスとアリアにナレタカ王国の王に紹介し、エーリゼが僕の婚約者になったことも伝えた。そして、また余計なことを言い、エーリゼに半殺しにされていた。
その後は、予定通りに留学が終わり、ハロルク王国に帰った。
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