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本編
偏見と不運と…こんな世界なんて
しおりを挟むΩだと進学は厳しいかもしれないと言われたが、
俺は陽平と同じ高校に入った。
彼にだけは、αだろうが、
負けたくない気持ちの方が強かったのかもしれない。
高校に上がる頃にはホルモンのせいなのか、
同級生にはどんどん背を抜かれた。
筋トレは頑張ったから、筋肉はそれなりに維持出来てたけど。
それでもΩなせいか、
だんだん自分が弱くて、守られる存在のようになっていくのが嫌だった。
だから、同級生、先輩関係なく喧嘩を売って、買って、と少し荒れてたんだ。
そのツケが回ってきたのか、
夏休みの補習が終わった後、
旧校舎に呼び出されてあんなことになったんだ
「おい、橘!このあと旧図書室に来いって先輩からお呼び出しだ」
そう言ってきたのは同中だったクラスメイトだった。
中学の時はいつも隅っこでたむろしてるようなやつだったのに、
高校上がってから悪い先輩と付き合いだして化たらしい。
今ではまだ染め慣れていない金髪にして、アクセサリーを無駄につけまくっている、むしろダサい。
「わかった」
所詮は先輩の使いっ走りだ。
でも逃げたって思われるのも嫌だから、少しめんどくさいけど行くことにした。
◇◇◇◇(旧校舎・2F・旧図書室)
「おー、君が新入りで調子に乗ってる子か」
旧図書室に入ると、少し埃を被った本棚とまだ移動途中の本が残されていた。
そこにはさっき呼び出した同中のやつ以外にも後4人先客がいた。
1人は体育祭の実行委員をしてた先輩か。
髪は少し茶髪だけど、好青年って印象を与えてる人なのに、実は裏で一番怖いとも囁かれてる人だ。
「ふーん、よく見ると顔は可愛いのにね」
もう1人の先輩は黒髪で大人しくて清楚な雰囲気。でもいつも茶髪の先輩とつるんでるせいか、ろくな噂を聞かない。
「コイツ中学の時Ωだって噂になってました」
そんなことを言い出した同中のやつに1発かましたいのを我慢した。
それじゃあ噂を肯定してることになってしまう。
「「……」」
そしてその同中のやつと一緒に連んでた2人は成り行きを静かに見守っていた。
「へー、それは珍しいおもちゃだな」
そうニヤリと子供のように目を輝かせて茶髪の先輩が言う。
「僕初めて見たかも!」
好奇心でおいたをしてしまう、残酷な子供のような目で黒髪の先輩も続く。
だめだ、5対1も、この話の流れも、全部まずい。
全身が警鐘を鳴らすのに、
逃げるには遅すぎて、
無口な2人はドアに鍵をかけ、
この空間を閉ざした。
そして茶髪の合図で3人がかりで抑えられ、
鉄柵のような本棚に手足を縛られた。
座ったまま、足だけM字開脚みたいにされて、少し恥ずかしい。
本棚は床と天井に固定されているようで、暴れてもビクともしない。
「何すんだ!離せ‼︎」
どんなに叫んでも外には声は届かないようで、何も状況は変わらない。
「これは、教育かな??
生意気な後輩をいい子に躾直すためにするんだよ」
そう茶髪は宣言した。
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