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しおりを挟む無言電話は、ずっと続いた。
流石に、頻度は最初のうちからするとかなり減っていたが。
最初のうちは、1日に20回とか来る日もあったが、次第に3日に一回くらいになっていた。
仕事を始めて気がつけば、一年が過ぎようとしていた。
その頃、俺は俺が働いている不動産屋の本社で、事務をしていた女の子と付き合い始めていた。
名前は、天野ゆい。
その子は、高卒で働いている子だったので俺よりも年下だった。仕事の関係で、度々うちの店舗にもきていた。それで、何回も顔を合わせるうちに仲良くなって行ったんだ。その子はまだ、高校生だった頃の初々しさが残る可愛らしい子だった。
この事が、“あいつ”の怒りを買ってしまった。
付き合いたての頃は、一緒に出かけることが多かった。
ちょうどこの頃、俺は車を手に入れていたので行動範囲が広かったから。
それに、彼女も車必須の街だったので、軽自動車を所有していたので、会社の定休日になるといつもイオンやらなんやらに遊びに行っていた。
一般的な恋愛をしようなんてこの頃の俺には許されなかったのだ。
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