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しおりを挟むアンが逝く瞬間を熱い眼差しで見つめていた。
アンが落ち着いたのを見計らい、自身の硬くなったものをアンの中に挿入した。
「痛いか?」
アンは首を振って否定した。
初めは、ゆっくりゆっくり腰を振った。
アンに無理をさせたくはない。だから、正常位で、ゆっくり小さく動いた。
でもその度にアンの膣奥が閉まり翔の射精を誘発していた。
そして、その度に、翔の腰の動きも激しさを増していった。
アンが甘い吐息を漏らしながら「また逝っちゃう…」と呟いた。
自分自身ももう果ててしまいそうだった。でも、せっかく再会できたのに、また一つになれたのに、もう逝ってしまうなんて勿体無い。
(…まだ逝きたくない。今はまだアンの温もりを感じていたい。)
アンと繋がる感覚があまりにも久しぶりすぎて、なんだかソワソワしてしまう。
たった一年あまりの期間だったけれども、1人で居る時間が長すぎた。
寂しい思いが溢れた時もあった。女みたいにアンに会いたくて、会いたくて、たまらなくて、泣いた事もあった。
2度と会えないと思っていた。
それでも探し続けたのだ。
「アン。愛してるよ。それから、俺の本当の名前。翔。今度からその名前で呼んでくれるか?」
翔は、動かしていた腰を停止して言った。
アンが不思議そうな顔をする。
「そうなの…?」
「ワケは後で話すから。"かける"って言ってくれないか?」
アンは、まだ少し戸惑っている様子だった。しかしすぐに、「かける。」と小さな声で呟いてくれた。
やっと本当の名前を呼んでもらえた安心感に心が溶かされる様だった。
再び腰を動かし始める。
夢中で動かした。アンの中で果てる。
この瞬間を長く待ち侘びていた。
この感覚を、この快楽を求めていた。
「アン、愛してるよ。死ぬまで一緒にいよう。」
アンは、コクリと頷いた。
それなら「ずっと一緒にいたい。」と言ってくれた。
これから、やっと明るい未来が待っている。
まずは、これまでの経緯をアンに説明しよう。俺が、本当はヤクザの組員ではないこと、本当は警察官である事を。
そして、未来の話もしよう。まずは、アンの為に引っ越しをしよう。もっと広い部屋を借りよう。せめて1LDKくらいの広い部屋に。
『これからは、アンと共に生きていく。』
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