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一章
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目の前に広がっていたのは尋常じゃなくでかい城。
の手前にあるこれまたでかい門。
まっしろくてやたらごちゃごちゃした飾りがついた門だ。
この門だけで俺の住んでた小屋が三つくらいすっぽり入りそうなほどでかい。
城に至っては俺がいたハデス山より確実にでかい。でかすぎる。
「行くぞ。」
「……あ、ああ。」
あまりのでかさに呆然としている俺にそっけなく声をかけ、ヴァンが歩き出す。
待ってくれ、置いて行かれたら確実に迷う自信がある。
ちょっと小走りでヴァンの後を追うと、門の手前で立ち止まり
何やら腕をかざしている。
一瞬ピカッと光ったかと思うと門が重たい音を立てながら開いた。
……近くで見ると余計にでかいな、この城。
白を基調とした外壁に金色の飾りがなんともゴージャス。
窓もなんだか小洒落た装飾がしてあってこれまたゴージャス。
ううん、ゴージャスすぎて居心地は最悪だ。
こちとらついさっきまで山小屋に居た身だぞ。
「おい、早くしろ。」
あまりのキラキラ感に打ちひしがれているとヴァンの急かす声。
返事を返す元気もなく黙ってついて行くと、白くてでっかい真四角の建物があった。
「ここが試験会場だ。試験内容は中で説明される。」
「ああ、分かった。ありがとな、ヴァン。」
笑顔でお礼を言うと、ものすごい勢いで顔を逸らされた。なんなんだ、一体。
「……試験が終わったらここで待っていろ。帰りも送ることになっている。」
顔を逸らしつつぶっきらぼうにそう言ったヴァン。
やなヤツなのかいいヤツなのかよく分かんねえな。
「おう。よろしくな。」
つい苦笑をもらしつつ、後ろ手に手を振る。
後ろではまたヴァンがなんともいえない顔をしていたのを俺は知らない。
ーーさて、一体どんな試験なのか。腹をくくるのだけは早い俺。
なんだってとりあえずやってみりゃあそこそこなんとかなる、が俺の信条だ。
高鳴る胸を静めるように、一つ深呼吸。
重そうなドアに手をかけた。
の手前にあるこれまたでかい門。
まっしろくてやたらごちゃごちゃした飾りがついた門だ。
この門だけで俺の住んでた小屋が三つくらいすっぽり入りそうなほどでかい。
城に至っては俺がいたハデス山より確実にでかい。でかすぎる。
「行くぞ。」
「……あ、ああ。」
あまりのでかさに呆然としている俺にそっけなく声をかけ、ヴァンが歩き出す。
待ってくれ、置いて行かれたら確実に迷う自信がある。
ちょっと小走りでヴァンの後を追うと、門の手前で立ち止まり
何やら腕をかざしている。
一瞬ピカッと光ったかと思うと門が重たい音を立てながら開いた。
……近くで見ると余計にでかいな、この城。
白を基調とした外壁に金色の飾りがなんともゴージャス。
窓もなんだか小洒落た装飾がしてあってこれまたゴージャス。
ううん、ゴージャスすぎて居心地は最悪だ。
こちとらついさっきまで山小屋に居た身だぞ。
「おい、早くしろ。」
あまりのキラキラ感に打ちひしがれているとヴァンの急かす声。
返事を返す元気もなく黙ってついて行くと、白くてでっかい真四角の建物があった。
「ここが試験会場だ。試験内容は中で説明される。」
「ああ、分かった。ありがとな、ヴァン。」
笑顔でお礼を言うと、ものすごい勢いで顔を逸らされた。なんなんだ、一体。
「……試験が終わったらここで待っていろ。帰りも送ることになっている。」
顔を逸らしつつぶっきらぼうにそう言ったヴァン。
やなヤツなのかいいヤツなのかよく分かんねえな。
「おう。よろしくな。」
つい苦笑をもらしつつ、後ろ手に手を振る。
後ろではまたヴァンがなんともいえない顔をしていたのを俺は知らない。
ーーさて、一体どんな試験なのか。腹をくくるのだけは早い俺。
なんだってとりあえずやってみりゃあそこそこなんとかなる、が俺の信条だ。
高鳴る胸を静めるように、一つ深呼吸。
重そうなドアに手をかけた。
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