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プロローグ
プロローグ 井の沢南佐(なんざ)二十九才の昔話
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その神社は、俺にとっては不思議な場所だった。
他の神社と違う所がいくつかある。
神社なのに境内に遊具がある。
社務所がない。
社は町内会議や商店街組合の会議の会場として使われている。
おみくじや絵馬もない。
さい銭箱がない。
ポンプ式の井戸と山から絶えず流れる湧き水があり、飲み水に利用されている。
だがこれらはその神社の特徴であって、俺が不思議に感じるようになった原因じゃない。
じゃあどこにあるかというと、その神社の鳥居にある。
俺の家の近所にある商店街は湯川市の駅前通りで、その並びに神社の正面の鳥居がちょこんと立っている。
駅の近くのその交差点で国道と繋がってるんだが、神社を正面に見て右側、西向きにも鳥居があって、そこを潜るとその国道の歩道に繋がる路地に出る。
つまり、その神社の境内に鳥居が二か所、別の所にあるという点。
そして、その横にある鳥居の方である俺はある体験をした。
お袋の体質を受け継いだのか、未熟児で生まれた俺は虚弱体質だったらしい。
お袋は若くして死んでしまった。
それでも、数少ないながらもお袋との思い出はある。
別に特別な事じゃない。
近所をくまなく一緒に散歩した。ただそれだけ。
近所を散歩するだけでも、一人で歩き回るには俺の体力が心配だったかららしい。
それでも三才くらいになると、一人で往復できるくらいの距離は分かるようになった。
その神社もその距離の中に入ってた。
一人で行くこともあったし、お袋と、そして家族とその神社に遊びに行ったこともある。
ちなみに俺の家は寺だ。
寺の境内にも遊べる場所はあったが、それでも俺は神社に拘った。
おかしな話だと思うだろうが、なぜかっていうと、お目当てはブランコと砂場遊び。そして冷たくておいしい、井戸水と山から流れてくる水。
うちの境内にはないものがそこにあったからな。
だから一人で行けるようになった頃には、自分の庭の一部のような気がした。
他の子供達も遊びに来ることはあるが、そんなことは滅多になかったから。
ここにはない遊具がたくさんある公園が、当時の俺の体力では往復できない範囲の近所にあったから、みんなそっちに遊びに行くんだ。
あの日もあの神社へ一人で遊びに行った。
正面の鳥居じゃなく、横の鳥居、国道の方から境内に入っていったんだ。
その時までも何度か通ったことはあったんだが、見たことのない風景が視界に飛び込んできた。
境内の中にいるはずが、見たことのない、どこかの山の麓の開けた林の中って感じの場所にいた。
ポカンとしてた記憶はある。
振り返ると、今来た路地がない。鳥居もない。
社があるはずの位置には、山小屋みたいな建物が一つだけ。
見間違いかと思ってその小屋の中に入ろうとした。
神社の社には何度か入ったことがある。
その小屋も同じような造りだったから、もし誰かがいたら安心できるかと思ったんだろうな。
その時小屋の内側から、出入り口の引き戸は軋ませながら開いた。
中から出てきた女の人が開けたようだった。
初めて見る人だった。
社に入ったとき、制服を着た学生が中で勉強しているところに出くわしたことが何度かあった。
その女の人はどんな服装をしていたかは覚えていない。
だが少なくとも、そんな制服とはかけ離れた物としか覚えていなかった。、
あのときは既に幼稚園に入ってた頃だったと思う。そんな俺には分からない、難しい言葉を何か言ってた記憶はある。
その事しか記憶にないのは、その人のやや釣り目ガチな大きな瞳と長くでまっすぐな髪の毛の艶っぽい黒に見惚れてたせいもあった。
そしてそんな俺でも分かる言葉で話しかけてきた。
「迷子になっちゃったかぁ。お姉さんが外まで連れてったげるね」
聞き取れた言葉はこれだけだった。
そしてそう言って俺の手をとったその人の、にっこりと笑った顔にさらに見惚れてたせいでもある。
正面の鳥居はそのままあった。
鳥居の前で俺の手を離し、背中をとん、と押された。
その勢いで鳥居を潜ると、いつも見慣れた駅前通りの風景。
振り向くと、いつも通りの神社の境内。
恐る恐る境内に再び入っていく。
やはり見慣れたいつもの風景はそのまま。さっきまでの林のような風景にはならなかった。もちろん境内にも社の中にも、その女の人はいなかった。
狐につままれたような話。もちろんそんな慣用句も当時の俺は知らないが、そんな感覚だった。
「そんな女の人は知らねなぁ」
「お母さんも見たことねぇなぁ」
家に帰ってからそんな話をする。
見たことのない場所よりも、あまり見たことのない服を着てたということと、覚えている限りの、その女の人の特徴を伝えてもいい反応が返ってこない。
その場所のことについては全く話をしなかったから、神社の境内で遊び相手をしてくれた人と思い込んでいたようだった。
どうにも気になった俺は、当時の住職だった祖父、そして祖母にも聞きに行った。
「駅前通りの神社って、『生駒清水神社』のことだが?」
イコマシミズジンジャ?
と首をかしげて祖父のオウム返しをする。
町内会と商店街の組合の協同で神社の祭典をしているんだそうだ。
だが祖父母からの話で分かったことは神社の名前だけ。
その女の人のことは、よく分からんの一言で終わってしまった。
覚えている言葉では伝えきれず、定かでない記憶の方が多い。
そんな話を聞かされる方も辛いだろうし、話をする俺も何を言いたいか分からなくなる。
四才児だったから当然と言えば当然か。
けどその神社で遊んでいたのは小学生時代まで。
中学生になってからは、そこで遊ぶことも卒業してしまっていた。
他の神社と違う所がいくつかある。
神社なのに境内に遊具がある。
社務所がない。
社は町内会議や商店街組合の会議の会場として使われている。
おみくじや絵馬もない。
さい銭箱がない。
ポンプ式の井戸と山から絶えず流れる湧き水があり、飲み水に利用されている。
だがこれらはその神社の特徴であって、俺が不思議に感じるようになった原因じゃない。
じゃあどこにあるかというと、その神社の鳥居にある。
俺の家の近所にある商店街は湯川市の駅前通りで、その並びに神社の正面の鳥居がちょこんと立っている。
駅の近くのその交差点で国道と繋がってるんだが、神社を正面に見て右側、西向きにも鳥居があって、そこを潜るとその国道の歩道に繋がる路地に出る。
つまり、その神社の境内に鳥居が二か所、別の所にあるという点。
そして、その横にある鳥居の方である俺はある体験をした。
お袋の体質を受け継いだのか、未熟児で生まれた俺は虚弱体質だったらしい。
お袋は若くして死んでしまった。
それでも、数少ないながらもお袋との思い出はある。
別に特別な事じゃない。
近所をくまなく一緒に散歩した。ただそれだけ。
近所を散歩するだけでも、一人で歩き回るには俺の体力が心配だったかららしい。
それでも三才くらいになると、一人で往復できるくらいの距離は分かるようになった。
その神社もその距離の中に入ってた。
一人で行くこともあったし、お袋と、そして家族とその神社に遊びに行ったこともある。
ちなみに俺の家は寺だ。
寺の境内にも遊べる場所はあったが、それでも俺は神社に拘った。
おかしな話だと思うだろうが、なぜかっていうと、お目当てはブランコと砂場遊び。そして冷たくておいしい、井戸水と山から流れてくる水。
うちの境内にはないものがそこにあったからな。
だから一人で行けるようになった頃には、自分の庭の一部のような気がした。
他の子供達も遊びに来ることはあるが、そんなことは滅多になかったから。
ここにはない遊具がたくさんある公園が、当時の俺の体力では往復できない範囲の近所にあったから、みんなそっちに遊びに行くんだ。
あの日もあの神社へ一人で遊びに行った。
正面の鳥居じゃなく、横の鳥居、国道の方から境内に入っていったんだ。
その時までも何度か通ったことはあったんだが、見たことのない風景が視界に飛び込んできた。
境内の中にいるはずが、見たことのない、どこかの山の麓の開けた林の中って感じの場所にいた。
ポカンとしてた記憶はある。
振り返ると、今来た路地がない。鳥居もない。
社があるはずの位置には、山小屋みたいな建物が一つだけ。
見間違いかと思ってその小屋の中に入ろうとした。
神社の社には何度か入ったことがある。
その小屋も同じような造りだったから、もし誰かがいたら安心できるかと思ったんだろうな。
その時小屋の内側から、出入り口の引き戸は軋ませながら開いた。
中から出てきた女の人が開けたようだった。
初めて見る人だった。
社に入ったとき、制服を着た学生が中で勉強しているところに出くわしたことが何度かあった。
その女の人はどんな服装をしていたかは覚えていない。
だが少なくとも、そんな制服とはかけ離れた物としか覚えていなかった。、
あのときは既に幼稚園に入ってた頃だったと思う。そんな俺には分からない、難しい言葉を何か言ってた記憶はある。
その事しか記憶にないのは、その人のやや釣り目ガチな大きな瞳と長くでまっすぐな髪の毛の艶っぽい黒に見惚れてたせいもあった。
そしてそんな俺でも分かる言葉で話しかけてきた。
「迷子になっちゃったかぁ。お姉さんが外まで連れてったげるね」
聞き取れた言葉はこれだけだった。
そしてそう言って俺の手をとったその人の、にっこりと笑った顔にさらに見惚れてたせいでもある。
正面の鳥居はそのままあった。
鳥居の前で俺の手を離し、背中をとん、と押された。
その勢いで鳥居を潜ると、いつも見慣れた駅前通りの風景。
振り向くと、いつも通りの神社の境内。
恐る恐る境内に再び入っていく。
やはり見慣れたいつもの風景はそのまま。さっきまでの林のような風景にはならなかった。もちろん境内にも社の中にも、その女の人はいなかった。
狐につままれたような話。もちろんそんな慣用句も当時の俺は知らないが、そんな感覚だった。
「そんな女の人は知らねなぁ」
「お母さんも見たことねぇなぁ」
家に帰ってからそんな話をする。
見たことのない場所よりも、あまり見たことのない服を着てたということと、覚えている限りの、その女の人の特徴を伝えてもいい反応が返ってこない。
その場所のことについては全く話をしなかったから、神社の境内で遊び相手をしてくれた人と思い込んでいたようだった。
どうにも気になった俺は、当時の住職だった祖父、そして祖母にも聞きに行った。
「駅前通りの神社って、『生駒清水神社』のことだが?」
イコマシミズジンジャ?
と首をかしげて祖父のオウム返しをする。
町内会と商店街の組合の協同で神社の祭典をしているんだそうだ。
だが祖父母からの話で分かったことは神社の名前だけ。
その女の人のことは、よく分からんの一言で終わってしまった。
覚えている言葉では伝えきれず、定かでない記憶の方が多い。
そんな話を聞かされる方も辛いだろうし、話をする俺も何を言いたいか分からなくなる。
四才児だったから当然と言えば当然か。
けどその神社で遊んでいたのは小学生時代まで。
中学生になってからは、そこで遊ぶことも卒業してしまっていた。
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