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管理人の真実
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変わった仕事だとは思っていた。
バイトもそれなりにやってきたけど、こんな仕事は聞いた事が無かったから。
でもテレビやネットで変わった仕事の事が紹介される度に「へぇ~こんな仕事もあるんだ」としか思わなかったし、これもそういうもんだと思っていた。
ただいきなり拉致されたことで裏世界に関係した仕事だろうと思って恐怖を感じていたけど、恐怖どころの騒ぎじゃなかった。
さっきからローマンとマクセルの説明に自分の眉間に皺が寄るのが分かる。
「つまり、管理人とは神のことで、箱庭は世界ってことだな?」
「うわっ、これ全然信じてないな。ローマン、どうする?」
「うーん」
俺の理解力が足りないのか、ローマンもマクセルも考え込んでしまう。
「いや、結局ここは地球じゃないってことでいいのか?」
精一杯理解したつもりで二人に言う。
「いや、お前、俺達を可哀想な子みたいに見てるだろ」
「い、いや?」
「ローマン、お前のせいだぞ!」
マクセル、外国人マフィアみたいな風貌の割りには俺の言葉におたおたしてるな。
「○○君、ここは異世界ってことは理解してるよね?」
そう、さっきから俺の名前をローマンは呼んでるんだけど、何故か聞き取れない。
「なぁ、ローマン、俺の名前を言ってるみたいだけど、俺はそれを聞き取れない。それは俺自身が記憶を失っているからか?」
そう言うと、ローマンはハッとした表情を浮かべた。
猫の顔だからその表情が可愛く見える。身体は細マッチョだけどな。
「そうか、そこからだよね。あのね、今の君は人間から管理人、神になっている過程にある。その際に地球で使っていた名前から神の名前に変わるんだ。もう変わってそうなもんだけど、自分の今の名前、思い浮かばない?」
ローマンに言われて考えてみる。意識してみると一つの名前らしきカタカナが脳裏に浮かんだ。
「え?これ?」
「多分それ」
「エトワール……って」
「え?何でそんな渋い顔するの?」
ローマンはそう言うが、日本人がいきなりそんな名前になっても違和感が強い。芸人のコンビ名か厨二病と思われてしまうんじゃないか?
エトワール、フランス語で『星』と言う意味だ。
何故知ってるかって?そう言う店名の店で店員さんに聞いたことがあるからだよ。
え?マジで俺はこれからこの名前で呼ばれるのか?
「エトワールか、響きが良いな」
マクセルもニコリとするが、強面の笑みはちょっと怖い。
「もっと日本人っぽい名前なら素直に受け入れられたのに……」
「エトワール」
「ローマン、そんなシミジミと呼ばないでくれ」
「それじゃ、エト?」
「あ、それならまだ干支か江戸みたいで受け入れられそう」
そうホッとしてると
「しかし正式な場ではエトワールだぞ?」
おい、やっと受け入れたのに言うなや。
思わずマクセルを睨むとフイっと視線を逸らされた。
「まぁ、正式な場なんて滅多に無いから……エト、だからそんなに睨むな」
「すまん。でもこれで俺は前の俺とは違うことは理解したよ。しかし此処が異世界ってのがイマイチ実感湧かない理由がある」
「「どんな理由?」」
そう、最大の理由があった。
「注文した日本の商品や出前が届くからだ。確かに配達員は見た事無いし、出前なんかの支払いはどうなってるのか分からなが、俺が見た事あるメーカーの商品だって送られてくるんだ。ここが地球である証拠じゃないのか?」
ローマンとマクセルは顔を見合わせる。
「それはこの家の力だよ。人間から神になる前例が無いから私にもどうやってるのか上手く説明は出来ないけど」
ローマンはコーヒーを飲んで言葉を続けた。
「前の神に放棄されるとこの浮島にある管理室は消える」
「管理室」
「うん、創造神それぞれの家って言ったら良いのかな?マクセルのとこは防衛施設みたいな感じだから家とは言えないか」
「防衛施設」
思わずマクセルを見てしまう。そのマクセルは例の中毒になるくらい美味しい粉が着いているお菓子に夢中だ。
「ここの前の家は私も知らないんだ。だけど、君が此処に送られてきた時点でこの家が出来た。この家は君の記憶から地球を理解し、君が快適に暮らせる様に対応してる。
この家は生きてるんだ」
ローマンのドヤ顔を微笑ましいと思いながら、理解しようと努力する。
アニメやラノベに出て来る主人公って凄いと思う。直ぐに異世界だ何だと理解して対応出来るよね?俺の頭が固いだけかな?
「その……地球を理解してるから日本の物や食べ物が送られてくる?」
「いや、この家が作ってる」
「は?ちょっと待て、じゃあ、このパソコンとテレビは?テレビは日本の番組を流してるし、日本のネットに通じてるぞ?」
「そこが私にもどうやってるのか分からないことだよ。この家が君の記憶の中の地球とリンクしてるのは分かるし、再現してるのは分かるんだけど……。うーん、多分君が使い易い様にテレビとパソコンというツールを選んだと思うんだよね」
俺はテレビを点け、日本のニュース番組を選ぶ。
「これは作られた映像ってことか?」
「いや、日本のニュースを転送してる感じだね。ふむ、良く出来てるシステムだ。ネットに関してもリンクさせてるんじゃないかな?ネットで色々注文してるんだよね?」
「ああ」
「私が思うに、ネットで注文した物を寸分違わず再現してるんだと思う」
何か言葉が出ないな。
仙人が霞を食って生きてるって聞くけど、その霞の形を変えてる感じだろうか?
支払いは?
「なんと言うか、凄いな、この家」
「うん、さっきも言ったけど、人間から神になるなんて前例が無いから、家も色々考えてるんだと思う。
神になる為に君に試練を与えつつ、君がここを嫌にならない様に考えてるね」
ん?今気になる言葉があったな。
「試練?」
「うん、神になるには少し足りないから、その試練をやり遂げることで完全に神になるんだ」
「その試練が箱庭の掃除か」
「その通り!や~っと理解したな!ところでこの菓子、美味いな!もう無いのか?」
ローマンの美声と比べるとマクセルの声って荒っぽいな。
パソコンを起動させ、テレビの画面を見て例のお菓子を注文する。
暫くしてピンポーンと音が鳴り、ピカピカと電球が点滅するとマクセルがいそいそと荷物の扉に向かった。
そんなに気に入ったのか。確かに病みつきになるよな、あれ。
あれって言ってもこの家が作った物だから厳密に言えばあのメーカーから送られて来てるわけじゃないんだよな。
ビニール包装されてるけど、家の魔力?家力?だからゴミにならない?
家力に還元されてるのか?
「そういやさっき、この龍やあの大きな犬は俺の眷属になるって言ってたけど、眷属とは話出来ないのか?」
「あ、忘れてた。言語理解止めてたんだった」
おい。
「ごめんね?」
そんなウルウルした目で見られたら許してしまうだろ。
ローマンが指パッチンするとフワリと何かが身体を覆った気がした。
「これで話せるよ」
俺は頭に巻き付いていた黒い龍を膝に移動させ顔を見る。
うん、小さくなっても龍だな。
「言葉、分かるか?」
「分かる!分かるよ!あぁ、やっと貴方に謝れる!」
ん?何を謝るんだ?
黒い龍のテンションが上がり過ぎて、何か良く分からないのでローマンに視線を送ってみる。
詳しく説明された。
おうふ。俺、生贄だったのか。
え?この資料読むの?俺の転生歴?
へぇ~何か人に良いように使われてる人生多いな。
成程、地球に転生する前に前世の記憶を消されたと……。
こうして見ると色んな世界で生きてたんだな。
「普通は一箇所で転生を繰り返すんだけどね。何故か君は個々の世界の括りから外れてたみたいなんだ。
各世界で多くの人を助けて来たこともあって神格化出来る程に魂を成長させてきたんだよ」
「ちょっと待ってくれ。前世の行いは兎も角、地球では平凡な一般人だったんだぞ?」
「私を助けたこともそうだけど、色んなとこで君は人助けしてるよ?」
記憶にないんだが。
「そうだねぇ、近所の火事を知らせたり、迷子を交番まで送ったり、お年寄りの荷物を持ってあげたり、階段から落ちる同級生を助けたり……」
「ちょっと待ってくれ」
「ん?」
「火事はたまたま発見しただけで、迷子は傍で泣いてたからで、御年寄は覚えてないけど、重い荷物持ってたら普通に手伝うだろうし、階段に至っては俺が下に居て巻き込まれた様なもんだぞ?」
そう、対して珍しいことでも何でもない。
「大創造神様が好む善意の積み重ねだよ。例えば迷子だけど、女の子だったよね?今の日本じゃ通報されるかもしれないと思って無視する男も多いんじゃない?」
「あ、確かに。いやそれもそこら辺に女性が入れば……いや、居ない場合もあるけど、でもそのくらいのことしてる人は多いだろう?」
「まだまだあるよ。コンビニに強盗が入った時、体当たりして気絶させたよね?犯人を縛った後は店員に任せて名前も言わずに立ち去ったし、帽子を飛ばされて橋から川に落ちそうになった女性を庇って自分が落ちたし」
「最後はただのドジじゃないか」
「エトは自身を大事に思った事無いよね?それは大創造神様好みの行動である。問題は魂がそれによって磨かれていくに従って、悪意を持った人間にはその魂の眩さが疎ましく感じることさ。前世の記憶が無くても両親や弟から傷付けられた理由でもあるよ」
そんな理由があったのか。
しかし俺が忘れていることさえローマンは知ってるんだな。
「言っておくけど、ストーカーじゃないからね!エトが住んでた地区の担当から詳細な調査書を貰っただけだから」
俺がジト目で見ているとローマンが否定してきた。
「あ、でもその調査書を申請したのお前だよな?」
「おまっ、バラすな!」
更にローマンをジト目で見ることになった。
「兎に角今のエトには前世の記憶が無くても魂に刻まれてるから、自然にそういった行動をしてしまうし、魂が洗練されれば更に試練が課せられる。
つまり、人助けしなければならない状況に追い込まれ、それにどう対処するのか観察されてるのさ」
バイトもそれなりにやってきたけど、こんな仕事は聞いた事が無かったから。
でもテレビやネットで変わった仕事の事が紹介される度に「へぇ~こんな仕事もあるんだ」としか思わなかったし、これもそういうもんだと思っていた。
ただいきなり拉致されたことで裏世界に関係した仕事だろうと思って恐怖を感じていたけど、恐怖どころの騒ぎじゃなかった。
さっきからローマンとマクセルの説明に自分の眉間に皺が寄るのが分かる。
「つまり、管理人とは神のことで、箱庭は世界ってことだな?」
「うわっ、これ全然信じてないな。ローマン、どうする?」
「うーん」
俺の理解力が足りないのか、ローマンもマクセルも考え込んでしまう。
「いや、結局ここは地球じゃないってことでいいのか?」
精一杯理解したつもりで二人に言う。
「いや、お前、俺達を可哀想な子みたいに見てるだろ」
「い、いや?」
「ローマン、お前のせいだぞ!」
マクセル、外国人マフィアみたいな風貌の割りには俺の言葉におたおたしてるな。
「○○君、ここは異世界ってことは理解してるよね?」
そう、さっきから俺の名前をローマンは呼んでるんだけど、何故か聞き取れない。
「なぁ、ローマン、俺の名前を言ってるみたいだけど、俺はそれを聞き取れない。それは俺自身が記憶を失っているからか?」
そう言うと、ローマンはハッとした表情を浮かべた。
猫の顔だからその表情が可愛く見える。身体は細マッチョだけどな。
「そうか、そこからだよね。あのね、今の君は人間から管理人、神になっている過程にある。その際に地球で使っていた名前から神の名前に変わるんだ。もう変わってそうなもんだけど、自分の今の名前、思い浮かばない?」
ローマンに言われて考えてみる。意識してみると一つの名前らしきカタカナが脳裏に浮かんだ。
「え?これ?」
「多分それ」
「エトワール……って」
「え?何でそんな渋い顔するの?」
ローマンはそう言うが、日本人がいきなりそんな名前になっても違和感が強い。芸人のコンビ名か厨二病と思われてしまうんじゃないか?
エトワール、フランス語で『星』と言う意味だ。
何故知ってるかって?そう言う店名の店で店員さんに聞いたことがあるからだよ。
え?マジで俺はこれからこの名前で呼ばれるのか?
「エトワールか、響きが良いな」
マクセルもニコリとするが、強面の笑みはちょっと怖い。
「もっと日本人っぽい名前なら素直に受け入れられたのに……」
「エトワール」
「ローマン、そんなシミジミと呼ばないでくれ」
「それじゃ、エト?」
「あ、それならまだ干支か江戸みたいで受け入れられそう」
そうホッとしてると
「しかし正式な場ではエトワールだぞ?」
おい、やっと受け入れたのに言うなや。
思わずマクセルを睨むとフイっと視線を逸らされた。
「まぁ、正式な場なんて滅多に無いから……エト、だからそんなに睨むな」
「すまん。でもこれで俺は前の俺とは違うことは理解したよ。しかし此処が異世界ってのがイマイチ実感湧かない理由がある」
「「どんな理由?」」
そう、最大の理由があった。
「注文した日本の商品や出前が届くからだ。確かに配達員は見た事無いし、出前なんかの支払いはどうなってるのか分からなが、俺が見た事あるメーカーの商品だって送られてくるんだ。ここが地球である証拠じゃないのか?」
ローマンとマクセルは顔を見合わせる。
「それはこの家の力だよ。人間から神になる前例が無いから私にもどうやってるのか上手く説明は出来ないけど」
ローマンはコーヒーを飲んで言葉を続けた。
「前の神に放棄されるとこの浮島にある管理室は消える」
「管理室」
「うん、創造神それぞれの家って言ったら良いのかな?マクセルのとこは防衛施設みたいな感じだから家とは言えないか」
「防衛施設」
思わずマクセルを見てしまう。そのマクセルは例の中毒になるくらい美味しい粉が着いているお菓子に夢中だ。
「ここの前の家は私も知らないんだ。だけど、君が此処に送られてきた時点でこの家が出来た。この家は君の記憶から地球を理解し、君が快適に暮らせる様に対応してる。
この家は生きてるんだ」
ローマンのドヤ顔を微笑ましいと思いながら、理解しようと努力する。
アニメやラノベに出て来る主人公って凄いと思う。直ぐに異世界だ何だと理解して対応出来るよね?俺の頭が固いだけかな?
「その……地球を理解してるから日本の物や食べ物が送られてくる?」
「いや、この家が作ってる」
「は?ちょっと待て、じゃあ、このパソコンとテレビは?テレビは日本の番組を流してるし、日本のネットに通じてるぞ?」
「そこが私にもどうやってるのか分からないことだよ。この家が君の記憶の中の地球とリンクしてるのは分かるし、再現してるのは分かるんだけど……。うーん、多分君が使い易い様にテレビとパソコンというツールを選んだと思うんだよね」
俺はテレビを点け、日本のニュース番組を選ぶ。
「これは作られた映像ってことか?」
「いや、日本のニュースを転送してる感じだね。ふむ、良く出来てるシステムだ。ネットに関してもリンクさせてるんじゃないかな?ネットで色々注文してるんだよね?」
「ああ」
「私が思うに、ネットで注文した物を寸分違わず再現してるんだと思う」
何か言葉が出ないな。
仙人が霞を食って生きてるって聞くけど、その霞の形を変えてる感じだろうか?
支払いは?
「なんと言うか、凄いな、この家」
「うん、さっきも言ったけど、人間から神になるなんて前例が無いから、家も色々考えてるんだと思う。
神になる為に君に試練を与えつつ、君がここを嫌にならない様に考えてるね」
ん?今気になる言葉があったな。
「試練?」
「うん、神になるには少し足りないから、その試練をやり遂げることで完全に神になるんだ」
「その試練が箱庭の掃除か」
「その通り!や~っと理解したな!ところでこの菓子、美味いな!もう無いのか?」
ローマンの美声と比べるとマクセルの声って荒っぽいな。
パソコンを起動させ、テレビの画面を見て例のお菓子を注文する。
暫くしてピンポーンと音が鳴り、ピカピカと電球が点滅するとマクセルがいそいそと荷物の扉に向かった。
そんなに気に入ったのか。確かに病みつきになるよな、あれ。
あれって言ってもこの家が作った物だから厳密に言えばあのメーカーから送られて来てるわけじゃないんだよな。
ビニール包装されてるけど、家の魔力?家力?だからゴミにならない?
家力に還元されてるのか?
「そういやさっき、この龍やあの大きな犬は俺の眷属になるって言ってたけど、眷属とは話出来ないのか?」
「あ、忘れてた。言語理解止めてたんだった」
おい。
「ごめんね?」
そんなウルウルした目で見られたら許してしまうだろ。
ローマンが指パッチンするとフワリと何かが身体を覆った気がした。
「これで話せるよ」
俺は頭に巻き付いていた黒い龍を膝に移動させ顔を見る。
うん、小さくなっても龍だな。
「言葉、分かるか?」
「分かる!分かるよ!あぁ、やっと貴方に謝れる!」
ん?何を謝るんだ?
黒い龍のテンションが上がり過ぎて、何か良く分からないのでローマンに視線を送ってみる。
詳しく説明された。
おうふ。俺、生贄だったのか。
え?この資料読むの?俺の転生歴?
へぇ~何か人に良いように使われてる人生多いな。
成程、地球に転生する前に前世の記憶を消されたと……。
こうして見ると色んな世界で生きてたんだな。
「普通は一箇所で転生を繰り返すんだけどね。何故か君は個々の世界の括りから外れてたみたいなんだ。
各世界で多くの人を助けて来たこともあって神格化出来る程に魂を成長させてきたんだよ」
「ちょっと待ってくれ。前世の行いは兎も角、地球では平凡な一般人だったんだぞ?」
「私を助けたこともそうだけど、色んなとこで君は人助けしてるよ?」
記憶にないんだが。
「そうだねぇ、近所の火事を知らせたり、迷子を交番まで送ったり、お年寄りの荷物を持ってあげたり、階段から落ちる同級生を助けたり……」
「ちょっと待ってくれ」
「ん?」
「火事はたまたま発見しただけで、迷子は傍で泣いてたからで、御年寄は覚えてないけど、重い荷物持ってたら普通に手伝うだろうし、階段に至っては俺が下に居て巻き込まれた様なもんだぞ?」
そう、対して珍しいことでも何でもない。
「大創造神様が好む善意の積み重ねだよ。例えば迷子だけど、女の子だったよね?今の日本じゃ通報されるかもしれないと思って無視する男も多いんじゃない?」
「あ、確かに。いやそれもそこら辺に女性が入れば……いや、居ない場合もあるけど、でもそのくらいのことしてる人は多いだろう?」
「まだまだあるよ。コンビニに強盗が入った時、体当たりして気絶させたよね?犯人を縛った後は店員に任せて名前も言わずに立ち去ったし、帽子を飛ばされて橋から川に落ちそうになった女性を庇って自分が落ちたし」
「最後はただのドジじゃないか」
「エトは自身を大事に思った事無いよね?それは大創造神様好みの行動である。問題は魂がそれによって磨かれていくに従って、悪意を持った人間にはその魂の眩さが疎ましく感じることさ。前世の記憶が無くても両親や弟から傷付けられた理由でもあるよ」
そんな理由があったのか。
しかし俺が忘れていることさえローマンは知ってるんだな。
「言っておくけど、ストーカーじゃないからね!エトが住んでた地区の担当から詳細な調査書を貰っただけだから」
俺がジト目で見ているとローマンが否定してきた。
「あ、でもその調査書を申請したのお前だよな?」
「おまっ、バラすな!」
更にローマンをジト目で見ることになった。
「兎に角今のエトには前世の記憶が無くても魂に刻まれてるから、自然にそういった行動をしてしまうし、魂が洗練されれば更に試練が課せられる。
つまり、人助けしなければならない状況に追い込まれ、それにどう対処するのか観察されてるのさ」
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