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美月センパイとアイス
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――それは去年の夏のこと。
父の転勤で急な引っ越しが決まり、私はずっと憧れていた私立の女子高をわずか三ヶ月で転校することになった。一体なんのためにあんなに必死で受験勉強をしたのか。私は一人でも残りたいと伝えたけれど、アルバイトひとつしたことのない女子高生の力はちっぽけだった。
「これはもう決定事項だ」
普段は寡黙な父が夕食の席ではっきりと言った。
こうなったらもう私に抵抗する術はない。いや、元から何も持ってはいなかったのだけど。私はただ「はい」と頷くことしかできなかった。
「学校はどこにする?」
私が必死に頑張っていたことを誰よりも知っている母が申し訳なさそうに聞いてきた。引っ越し先は母の実家だった。父の転勤先はそこから車で三十分ほどのところ。父が希望してそうなったのか偶然だったのかはわからない。ただ母方の祖母の具合があまりよくないということは聞いていたので、同居するいいキッカケではあったのだろう。
私だって祖母が嫌いなわけではない。
一年に二回ほどしか会うことはなかったけれど、祖母は私のことをとてもかわいがってくれている。母は一人娘で、私もひとりっこ。祖母にとって孫と呼べる存在は私だけだ。それもあってか遊びにいくたびに「これ食べなさい」「みのりちゃんに似合うと思って」と食べ物やら小物やらいっぱい私にくれる。普段から私のことを気にかけてくれているのがとてもよくわかる。だから具合がよくないと聞いて心配していた。一緒に住むことだってそのほうがいいと私も思っている。
だけど。
それとこれとは別なのだ。今の学校以上に通いたいところなんてない。
私は引っ越し先の家から一番近い公立高校の名前を口にした。そこは母の母校でもあった。
「一応転入試験があるけど、みのりなら大丈夫よね」
「うん」
ほんの数ヶ月前、私は自分の学力レベルを最大限に引き上げて受験に臨んだ。転校のためのテストなんてそれに比べれば易しいだろう。元から落とすためのものではないと聞いているし。
――転入試験を無事に終え、迎えた転校初日。
家を出て歩き続けること十五分。これでようやく半分。新しい高校までは徒歩三十分の距離だった。自転車で通うことも考えたが校門前の坂道の角度を見て諦めた。元から歩いて通うことも考えていたので想定内といえば想定内、だったのだけど。
「あっつ……」
手を頭の上にかざしてみるが大した効果はない。転校初日ということもあって、家を早めに出たはずなのに。じわじわと上昇する気温と強まる紫外線の存在感。日焼け止めは塗っているけれど、これではすぐに黒くなってしまいそうだ。
バスでもあればいいのに。
蝉の声が響き続ける道の真ん中で私はため息をついた。
ここではバス停どころか鉄道の駅も見当たらない。車がなければスーパーにさえ行けない。タクシーなんて番地よりも人の名前を言ったほうが早く着く。ここはそういうところだ。
先月までうちから最寄り駅までの距離は徒歩十分だった。私はそこから電車とバスを乗り継いで、山の上の学校まで通っていた。待ち時間なども入れればトータル一時間の道のりだ。
それに比べれば今度は半分の時間。家からだって断然近い。満員電車に乗らなくてすむ。乗り物の発車時刻もトラブルも気にしなくていい。それなのに私の心はちっとも晴れない。どんなに遠くても、時間がかかっても、私はあそこに通えること自体が嬉しかったのだ。
コンクリートの上をついてくる影は私の気持ちを表すかのように黒さを増していく。
足を進めれば進めるほど体には熱がたまり、汗が浮かび上がる。七月の気温が高いのはどこでも同じだけど。ここは日陰がなさ過ぎる。あるのは遠くに見える山と永遠に続く田んぼ。等間隔に並ぶ電柱。たまに家。ビルも街路樹もない。強まっていく日差しから逃げる場所が全くと言っていいほどない。いっそのこと、道路も舗装されていない方がまだよかったかもしれない。きっちりとコンクリートの敷かれた地面に熱が照り返される。
学校に着くまでこれが続くのか。積極的に行きたいなんて思っていなかったけど、行かないとこの暑さからは逃れられない。サボってしまいたい気がしないわけでもないが。転校初日からそれはやりすぎだし、そもそもこんな町のどこで時間を潰せばいいのかもわからない。地名こそ「町」とついているが数年前までここは「村」だった。地元の人は今でも自分たちの住んでいるところを話すとき「この村は――」と言っている。確かに「村」のほうがお似合いだと私も思う。
車も通らなければ、近所の人さえ見当たらない。少し早い時間だからか、徒歩通学が少ないからか、同じ学校の生徒らしき姿さえ見つけられない。
「はぁ……」
どうせ自分しかいないのだ。私は上半身全部を使って大きなため息をついた。
そのとき。
吐き出した空気に重なるように聞き慣れた音が耳に届いた。車道を挟んだ反対側。やたらと広い駐車場の奥に見慣れた色合いの建物があった。家と学校のちょうど中間地点。どちらにしても一番近いコンビニといえばここになる。
そこから人が出てきたところだった。
一台だけ停まっていた車の横を抜け、私と同じ制服がこちらへとゆっくり近づいてくる。彼女の手には水色のアイスがあった。
――え、登校前にコンビニでアイス?
私は思わず足を止め、彼女を目で追った。
彼女は私の存在に気づく様子もなく小さな舌で四角いアイスの先を舐めていた。肩下まである髪を耳にかけ、ゆるりと顔の向きを変えていく。それに従って体や足も見える角度が変わっていく。不思議なほど軽やかで美しい動き。
通りの向こう側だって、肌にまとわりつく蒸し暑さもうるさ過ぎる蝉の声もきっと変わらないだろう。それなのになぜだか彼女の周りだけは違う気がする。うまくは言えないけれど、そんな気がした。
片側一車線の道路を挟んで斜め前を歩くセーラー服。彼女の速度に合わせて揺れるプリーツスカート。襟の下から覗くスカーフの色は水色。ひとつ上の学年カラー。そんな彼女のうしろ姿を視界に入れて私も歩き出す。遠くからでも自分と同じところに向かう、同じ格好をした誰かがいるのは単純に心強く、私の心を少しだけ軽くしてくれた。
――同じクラスだったらよかったのに。
そんな勝手なことを思っていた時だった。アイスを片手に持った彼女が突然立ち止まった。
――何か見つけたのだろうか?
不思議に思って私も両足を揃える。
その瞬間。
肩で切り揃えられた私の髪は揺れ、並んでいたスカートのプリーツが持ち上がった。チリチリと焼かれた肌に冷気が触れたかと思うと、私の中に溜め込まれていた熱は一瞬にして消えていた。全身に浮かんでいた汗も綺麗さっぱり引いている。残ったのは不思議な清涼感。
「え、え」
風が吹いた、と思ったけれど。
その方向はよくわからなかった。まるで私の目の前で突然はじけた。そんな感じだったのだ。私の背後、青々と伸びる稲からはざわめきひとつ聞こえない。思わずキョロキョロと辺りを見回してみるがそれらしき痕跡は見つけられない。
違和感はそれだけではなかった。
この外気温と湿気の中で吹いたにしてはあまりにもカラリと乾いていて冷たかったのだ。数十メートル後ろになってしまったコンビニからここまでエアコンの風が流れてきたのかと思ったくらいだ。
なおも立ち止まって自分の着ているセーラー服や田んぼの景色へとせわしなく顔を動かしていた私に、それは届いた。
どこかで嗅いだことのある花の香りと、一瞬だけこちらへと投げられた視線。
遠くからでもわかる丸くて大きな瞳。
けれど、目が合った、と認識する前に逃げられてしまった。
紺色の襟の上で弾む髪の先と半分ほどの大きさになったアイスが、やけに鮮やかに私の頭には残った。
――それは去年の夏のこと。
父の転勤で急な引っ越しが決まり、私はずっと憧れていた私立の女子高をわずか三ヶ月で転校することになった。一体なんのためにあんなに必死で受験勉強をしたのか。私は一人でも残りたいと伝えたけれど、アルバイトひとつしたことのない女子高生の力はちっぽけだった。
「これはもう決定事項だ」
普段は寡黙な父が夕食の席ではっきりと言った。
こうなったらもう私に抵抗する術はない。いや、元から何も持ってはいなかったのだけど。私はただ「はい」と頷くことしかできなかった。
「学校はどこにする?」
私が必死に頑張っていたことを誰よりも知っている母が申し訳なさそうに聞いてきた。引っ越し先は母の実家だった。父の転勤先はそこから車で三十分ほどのところ。父が希望してそうなったのか偶然だったのかはわからない。ただ母方の祖母の具合があまりよくないということは聞いていたので、同居するいいキッカケではあったのだろう。
私だって祖母が嫌いなわけではない。
一年に二回ほどしか会うことはなかったけれど、祖母は私のことをとてもかわいがってくれている。母は一人娘で、私もひとりっこ。祖母にとって孫と呼べる存在は私だけだ。それもあってか遊びにいくたびに「これ食べなさい」「みのりちゃんに似合うと思って」と食べ物やら小物やらいっぱい私にくれる。普段から私のことを気にかけてくれているのがとてもよくわかる。だから具合がよくないと聞いて心配していた。一緒に住むことだってそのほうがいいと私も思っている。
だけど。
それとこれとは別なのだ。今の学校以上に通いたいところなんてない。
私は引っ越し先の家から一番近い公立高校の名前を口にした。そこは母の母校でもあった。
「一応転入試験があるけど、みのりなら大丈夫よね」
「うん」
ほんの数ヶ月前、私は自分の学力レベルを最大限に引き上げて受験に臨んだ。転校のためのテストなんてそれに比べれば易しいだろう。元から落とすためのものではないと聞いているし。
――転入試験を無事に終え、迎えた転校初日。
家を出て歩き続けること十五分。これでようやく半分。新しい高校までは徒歩三十分の距離だった。自転車で通うことも考えたが校門前の坂道の角度を見て諦めた。元から歩いて通うことも考えていたので想定内といえば想定内、だったのだけど。
「あっつ……」
手を頭の上にかざしてみるが大した効果はない。転校初日ということもあって、家を早めに出たはずなのに。じわじわと上昇する気温と強まる紫外線の存在感。日焼け止めは塗っているけれど、これではすぐに黒くなってしまいそうだ。
バスでもあればいいのに。
蝉の声が響き続ける道の真ん中で私はため息をついた。
ここではバス停どころか鉄道の駅も見当たらない。車がなければスーパーにさえ行けない。タクシーなんて番地よりも人の名前を言ったほうが早く着く。ここはそういうところだ。
先月までうちから最寄り駅までの距離は徒歩十分だった。私はそこから電車とバスを乗り継いで、山の上の学校まで通っていた。待ち時間なども入れればトータル一時間の道のりだ。
それに比べれば今度は半分の時間。家からだって断然近い。満員電車に乗らなくてすむ。乗り物の発車時刻もトラブルも気にしなくていい。それなのに私の心はちっとも晴れない。どんなに遠くても、時間がかかっても、私はあそこに通えること自体が嬉しかったのだ。
コンクリートの上をついてくる影は私の気持ちを表すかのように黒さを増していく。
足を進めれば進めるほど体には熱がたまり、汗が浮かび上がる。七月の気温が高いのはどこでも同じだけど。ここは日陰がなさ過ぎる。あるのは遠くに見える山と永遠に続く田んぼ。等間隔に並ぶ電柱。たまに家。ビルも街路樹もない。強まっていく日差しから逃げる場所が全くと言っていいほどない。いっそのこと、道路も舗装されていない方がまだよかったかもしれない。きっちりとコンクリートの敷かれた地面に熱が照り返される。
学校に着くまでこれが続くのか。積極的に行きたいなんて思っていなかったけど、行かないとこの暑さからは逃れられない。サボってしまいたい気がしないわけでもないが。転校初日からそれはやりすぎだし、そもそもこんな町のどこで時間を潰せばいいのかもわからない。地名こそ「町」とついているが数年前までここは「村」だった。地元の人は今でも自分たちの住んでいるところを話すとき「この村は――」と言っている。確かに「村」のほうがお似合いだと私も思う。
車も通らなければ、近所の人さえ見当たらない。少し早い時間だからか、徒歩通学が少ないからか、同じ学校の生徒らしき姿さえ見つけられない。
「はぁ……」
どうせ自分しかいないのだ。私は上半身全部を使って大きなため息をついた。
そのとき。
吐き出した空気に重なるように聞き慣れた音が耳に届いた。車道を挟んだ反対側。やたらと広い駐車場の奥に見慣れた色合いの建物があった。家と学校のちょうど中間地点。どちらにしても一番近いコンビニといえばここになる。
そこから人が出てきたところだった。
一台だけ停まっていた車の横を抜け、私と同じ制服がこちらへとゆっくり近づいてくる。彼女の手には水色のアイスがあった。
――え、登校前にコンビニでアイス?
私は思わず足を止め、彼女を目で追った。
彼女は私の存在に気づく様子もなく小さな舌で四角いアイスの先を舐めていた。肩下まである髪を耳にかけ、ゆるりと顔の向きを変えていく。それに従って体や足も見える角度が変わっていく。不思議なほど軽やかで美しい動き。
通りの向こう側だって、肌にまとわりつく蒸し暑さもうるさ過ぎる蝉の声もきっと変わらないだろう。それなのになぜだか彼女の周りだけは違う気がする。うまくは言えないけれど、そんな気がした。
片側一車線の道路を挟んで斜め前を歩くセーラー服。彼女の速度に合わせて揺れるプリーツスカート。襟の下から覗くスカーフの色は水色。ひとつ上の学年カラー。そんな彼女のうしろ姿を視界に入れて私も歩き出す。遠くからでも自分と同じところに向かう、同じ格好をした誰かがいるのは単純に心強く、私の心を少しだけ軽くしてくれた。
――同じクラスだったらよかったのに。
そんな勝手なことを思っていた時だった。アイスを片手に持った彼女が突然立ち止まった。
――何か見つけたのだろうか?
不思議に思って私も両足を揃える。
その瞬間。
肩で切り揃えられた私の髪は揺れ、並んでいたスカートのプリーツが持ち上がった。チリチリと焼かれた肌に冷気が触れたかと思うと、私の中に溜め込まれていた熱は一瞬にして消えていた。全身に浮かんでいた汗も綺麗さっぱり引いている。残ったのは不思議な清涼感。
「え、え」
風が吹いた、と思ったけれど。
その方向はよくわからなかった。まるで私の目の前で突然はじけた。そんな感じだったのだ。私の背後、青々と伸びる稲からはざわめきひとつ聞こえない。思わずキョロキョロと辺りを見回してみるがそれらしき痕跡は見つけられない。
違和感はそれだけではなかった。
この外気温と湿気の中で吹いたにしてはあまりにもカラリと乾いていて冷たかったのだ。数十メートル後ろになってしまったコンビニからここまでエアコンの風が流れてきたのかと思ったくらいだ。
なおも立ち止まって自分の着ているセーラー服や田んぼの景色へとせわしなく顔を動かしていた私に、それは届いた。
どこかで嗅いだことのある花の香りと、一瞬だけこちらへと投げられた視線。
遠くからでもわかる丸くて大きな瞳。
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