暁闇の騎士

琉斗六

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7.一方その頃

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 海域には、レヴィアタン号の他にもう一艇、潜水艦が潜んでいた。

「艦長、フロートギアの魔力波が途絶しました。全機、撃ち落とされたものと思われます」

 レーダーの担当官が、状況を告げる。

「最初の攻撃で、沈黙したと報告があったが……。ただエンジンをめただけだったか……」
「微かな活動音がしていますので、魔石エンジンで活動しているのかと」
「魔石? つまり、魔導エンジンは動かせない状態か。……ん? とすると、フロートギアはすべて手動で撃ち落としたのか? さすがガルディアのネフェスト艦長、一筋縄ではいかんな」

 艦長は椅子から立ち上がり、部下の操作するパネルを覗き込んだ。

「艦から外に出た音がした……と報告があったな。そのあと、戻った気配は?」
「フロートギアの攻撃音に紛れて、確認は出来ていません」
「音で拾えないなら、映像は?」
「魔力吸収粉の影響で、こちらのレーダーも機能しません」

 艦長は、少し考え込むように黙った。

「あの攻撃で、簡単に回収できたとは到底思えん。様子を見ながら、外に出た乗員の行方を追え。生体サンプルを持って帰らないと、ジイサンがうるさいからな」
「キャプテン、上空に船籍不明の大型飛行物が接近中です」
「船籍不明? この辺りを飛んでるものなんて、ないはずだが……」
「偵察フロートギアを出しますか?」
「いや、ここにいることを気取けどられるのはだめだ。飛行物の形もわからないのか?」

 部下は、なにかのリストを確認するようにしばらく黙った。

「わかりました。ヴァルハラ所属の空挺母艦 "ブリュンヒルデ号" です」
「ヴァルハラだとっ? くそっ、野人やじんどもかっ! 一番面倒な連中が出てきたな」
野人やじんごとき、それほど恐れる必要もないのでは?」

 レーダー担当官が訊ねた。

「新米か? あいつらは魔導科学においては、人間のそれを超える。そもそもこの海域に現れたのも、魔力吸収粉でほとんど意味をなさない、微弱なSOSを拾ってきたんだろうさ。……仕方がない。こちらの存在に気づかれるほうが厄介だ。作戦は中止、ヘルブラウ号、潜航せよ!」
「了解。ヘルブラウ、潜航します」

 乗員たちは慣れた様子で、キャプテンの指示に答えた。
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