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第11話
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もしかしたら全く受け入れて貰えずに、二度と会うことも許されないほど罵倒されるかもしれないと思っていた反面、ほんの微かではあるが、柊一に受け入れられ特別な相手になれるかもしれないと期待していた自分がいた。
だが誰よりも強い精神を持つこの剣士は、広尾を踏み台に一つ上に昇っていってしまうだけだろう。
それは、最初から解っていたけれど。
「…我慢をしないで、声を上げていいですよ。俺は、アナタを感じさせるつもりで触れるんですからね」
耳元で囁き、そのままうなじへと口唇を落とす。
柊一の身体がギクリと震えた。
広尾は柊一の身体から総ての着衣を捨てさせると、右手で緩やかにそそり立っている柊一自身をそっと握り込んだ。
「…んっ!」
「我慢しないでって、言っているのに…」
広尾の言葉に、柊一の頭が左右に揺れる。
そんな意固地な柊一の様子を愛しげに眺めて、広尾は手の中の柊一に口唇を寄せた。
舌先と口唇で強い刺激を与えると、そこはたちまち屹立する。
微かな灯りの中、足を開かせてさらけ出させた秘密にも舌を這わせると、柊一は甘く溶けた喘ぎを零れさせた。
トロリと蜜を溢れさせた場所に指をあてがい、ゆっくりと中に進入する。
「ふ…みあき…っ!」
名を呼ばれ顔を上げると、柊一は縋るような目をして手を伸ばしていた。
指先をそのままにして身体を起こすと、伸ばされた手が求めるように肩を掴んでくる。
「怖ろしいですか?」
広尾の問いに、柊一は首を左右に振った。
「痛いんですか?」
その問いにも、否定の答えが返される。
しかし顕かに柊一は怯えていた。
眉根を寄せて瞼を閉じた柊一の目元から、一筋の涙がこぼれ落ちる。
広尾は柊一の肩口から腕を回し、頭を抱き寄せながら下肢への進入を続けた。
「あ…ああっ!」
両腕を広尾の背に回し、柊一は頭を胸に押しつけてくる。
立てられた膝の先では、爪先が快楽を現すかのようにまるめられていた。
「怖くないですよ。…自分からもっと腰を振って…」
否定するように首を横に振り、柊一はますます力を込めて広尾にしがみついてくる。
だがその柊一の気持ちを裏切るように、柊一のそこは広尾の指を欲しがるように締め付けていた。
そして、広尾が三本目の指を体内に穿った時、それまでひたすら堪えていただけに見えた柊一の様子に変化が現れた。
上下させるように腰を浮かせ、ただしがみつくように回されていた腕が抱擁するように広尾を求めて縋り付いてくる。
広尾は柊一の膝を割り、その間に自分の身体を置いた。
そして指を抜き、代わりに己をあてがう。
「…や…だ…っ!」
その質量の大きさと恐怖を知っている身体は、反射的に逃れようと腰を退いた。
「柊一さん、逃げないで」
広尾はそんな柊一を抱き寄せて、あてがったそれをゆっくりと押し進めた。
「あ…っ! あああっ!」
未発達のその器官は、広尾を全て飲み込まされるにはあまりに狭い。
咄嗟に、広尾は動きを止めようとした。
「文明っ! …頼む…からっ!」
しがみつき、広尾を見上げた柊一の瞳には、真剣な色があった。
「全部…くれよ…」
「でも、柊一さん…。アナタを傷つけてしまうかもしれない…」
「ヤ…ツは、そんな遠慮をしないだろう?!」
柊一の言葉に、広尾はハッとなった。
この時点で既に、柊一は前を見つめている。
もう自分の役割は、ほとんど成されているという事実に気が付かされた。
「柊一さん…アナタは…」
広尾は微かな笑みを浮かべ、柊一の望むとおりに強引な行為を続けた。
翌朝、広尾が目覚めた時。
そこに柊一の姿はなかった。
それは昨夜のあの時から、なんとなく予想は付いていたことだったが。
そうして柊一が突き進むのなら、自分はその後を追うだけ。
最初に道場から旅立った時に、そう決めていたから。
広尾は諦めたように溜息を付くと、自分も床を抜け出て身支度を整えた。
だが誰よりも強い精神を持つこの剣士は、広尾を踏み台に一つ上に昇っていってしまうだけだろう。
それは、最初から解っていたけれど。
「…我慢をしないで、声を上げていいですよ。俺は、アナタを感じさせるつもりで触れるんですからね」
耳元で囁き、そのままうなじへと口唇を落とす。
柊一の身体がギクリと震えた。
広尾は柊一の身体から総ての着衣を捨てさせると、右手で緩やかにそそり立っている柊一自身をそっと握り込んだ。
「…んっ!」
「我慢しないでって、言っているのに…」
広尾の言葉に、柊一の頭が左右に揺れる。
そんな意固地な柊一の様子を愛しげに眺めて、広尾は手の中の柊一に口唇を寄せた。
舌先と口唇で強い刺激を与えると、そこはたちまち屹立する。
微かな灯りの中、足を開かせてさらけ出させた秘密にも舌を這わせると、柊一は甘く溶けた喘ぎを零れさせた。
トロリと蜜を溢れさせた場所に指をあてがい、ゆっくりと中に進入する。
「ふ…みあき…っ!」
名を呼ばれ顔を上げると、柊一は縋るような目をして手を伸ばしていた。
指先をそのままにして身体を起こすと、伸ばされた手が求めるように肩を掴んでくる。
「怖ろしいですか?」
広尾の問いに、柊一は首を左右に振った。
「痛いんですか?」
その問いにも、否定の答えが返される。
しかし顕かに柊一は怯えていた。
眉根を寄せて瞼を閉じた柊一の目元から、一筋の涙がこぼれ落ちる。
広尾は柊一の肩口から腕を回し、頭を抱き寄せながら下肢への進入を続けた。
「あ…ああっ!」
両腕を広尾の背に回し、柊一は頭を胸に押しつけてくる。
立てられた膝の先では、爪先が快楽を現すかのようにまるめられていた。
「怖くないですよ。…自分からもっと腰を振って…」
否定するように首を横に振り、柊一はますます力を込めて広尾にしがみついてくる。
だがその柊一の気持ちを裏切るように、柊一のそこは広尾の指を欲しがるように締め付けていた。
そして、広尾が三本目の指を体内に穿った時、それまでひたすら堪えていただけに見えた柊一の様子に変化が現れた。
上下させるように腰を浮かせ、ただしがみつくように回されていた腕が抱擁するように広尾を求めて縋り付いてくる。
広尾は柊一の膝を割り、その間に自分の身体を置いた。
そして指を抜き、代わりに己をあてがう。
「…や…だ…っ!」
その質量の大きさと恐怖を知っている身体は、反射的に逃れようと腰を退いた。
「柊一さん、逃げないで」
広尾はそんな柊一を抱き寄せて、あてがったそれをゆっくりと押し進めた。
「あ…っ! あああっ!」
未発達のその器官は、広尾を全て飲み込まされるにはあまりに狭い。
咄嗟に、広尾は動きを止めようとした。
「文明っ! …頼む…からっ!」
しがみつき、広尾を見上げた柊一の瞳には、真剣な色があった。
「全部…くれよ…」
「でも、柊一さん…。アナタを傷つけてしまうかもしれない…」
「ヤ…ツは、そんな遠慮をしないだろう?!」
柊一の言葉に、広尾はハッとなった。
この時点で既に、柊一は前を見つめている。
もう自分の役割は、ほとんど成されているという事実に気が付かされた。
「柊一さん…アナタは…」
広尾は微かな笑みを浮かべ、柊一の望むとおりに強引な行為を続けた。
翌朝、広尾が目覚めた時。
そこに柊一の姿はなかった。
それは昨夜のあの時から、なんとなく予想は付いていたことだったが。
そうして柊一が突き進むのなら、自分はその後を追うだけ。
最初に道場から旅立った時に、そう決めていたから。
広尾は諦めたように溜息を付くと、自分も床を抜け出て身支度を整えた。
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