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第一章 ー始まりー
魔法
しおりを挟む『今、君が感じていたのが魔力なんだけど…。』
(なるほど、あれが魔力。)
ディーアさんは、少し考えてから話した。
『どうやら君の中には、膨大な魔力が眠っているようだね。』
「眠っている…?」
ディーアさんは、握ってた手を離した。
『少し、調べてもいいかな?』
「はい…。」
そう言うと、ディーアさんは俺の額に指を当てて、目を閉じた。
(魔力が入ってくるのが分かる…。けどムズムズする。)
ディーアさんは目を開けて、指を離すと真剣な顔で話した。
『確か、君の元いた世界の話をした時に、君の世界には魔法が無いけど、君には受け継がれた魔力があると言っていたよね?』
「はい、空白様から、そう説明を受けました。」
ディーアさんは難しそうな顔で言った。
『おそらく、眠っている魔力はそれで間違いないんだが、どうやら魔法で抑えられている。』
(なるほど…。)
「じゃあ、その魔法を解けば、俺にも魔法が使えるんですね!」
『いや、今のままでも魔法は使えるよ。ただ問題はそこじゃない。』
俺は首を傾げた。
『もし、魔力操作が出来ないままこの魔法を解くと、魔力が暴走し、私達も含めて君も死ぬ。』
「えぇーっ!?」
俺は思わず大声を上げてしまった。
まさか、そんな事になっているとは思いもしなかった。
俺の受け継いだ魔力は余りモノで、俺はもう雀の涙程しか残ってないと思っていたし、それに、そんな封印みたいな事、空白様は何も言っていなかったはずだ。
(まさか…俺が歩くテロリストだったとは…。)
俺があれこれ考えていると、ディーアさんが言った。
『まぁまぁ、落ち着いてミツキ君。その制御や使い方を教えるのが私の、いや先生としての仕事なのだから、任せておきなさい。』
ディーアさんは胸に手を当て、自慢そうに言った。
「そうですよね、取り乱してすみませんでした。」
(そうだよ、レイナからも皆んなを信じてって言われたじゃないか。)
『よし、じゃあそうならない為に、授業を再開するよ。』
「お願いします!先生!」
俺達は、椅子を戻して授業を再開した。
それから魔法に関しての授業が始まった。
まず最初に教えてもらったのは、魔法はイメージを具現化したものだと言う事。
そして、魔法には基礎があり、それが属性と性質。
属性と言うのはもともと火、水、土、風、雷、光、闇の7つの自然からヒントを得て、大昔の先代達が考え出した魔法だった。
それらは後世に伝えられ、属性と言う名でくくられ、いつかしか世界中に広がって行った。
そして、性質とはその名の通り、各属性の性質の事だった。
イメージを具現化するには理解が必要で、その理解の為に、属性と性質で縛る必要があったんだとディーアさんは言った。
なので、魔力を持っていても、イメージができなければ魔法は使えないし、使えても、イメージができない魔法は機能しないと言う事だった。
俺が話しを聞いて、段々眠くなってきた頃、救いの女神が現れた。
コン コン コン。
「旦那様、ミツキ様、お茶のお時間です。」
『これからがいい所だったけど仕方ないね。ミツキ君、ここらで休憩を入れようか。』
「はい!」
(よっしゃー!!レイナ、ありがとう。)
ディーアさんは喜ぶ俺を見て、やれやれと言った感じだった。
俺達は1階へ降り、お茶と菓子をいただいた。
ディーアさんは、早速、俺の事をティアとレイナに話し、3人も一緒に褒めてくれた。
(この歳の頃には両親は居なかったけど、家族って、こんな感じなのかな…。)
俺は、そんな事を考えながら4人で雑談し、ディーアさんと部屋に戻った。
『さーて、授業を再開するよ!』
「はい、よろしくお願いします。」
『次は…。三大魔法と、魔法陣についてだ。』
まず、三代魔法と言うのは、時間、空間、再生の3つの魔法の事で、これらには必ず魔法陣が必要だ。
これらは、古代魔法と言う分類になり、扱いが非常に難しい。
そもそも、時間や空間は理解もイメージも難しい、再生は何となくイメージ出来ると思うけども、傷を治すにも、様々な種族の体の構造や仕組みを理解しなくちゃいけない。
そして、魔法陣、これには、神の言葉と言われる古代言語を理解し、古代文字を理解して初めて意味を成す。
古代言語には1つ1つにその言葉の意味があり、その言葉を文字にすると言う事は、1文字1文字に意味がある、それらを完璧に理解して初めて神の力を魔力と引き換えに使わせてもらえると言う事だ。
『ちなみに、私は、3つとも使えるよ。』
(と言う事は、ティアの治癒魔法も再生魔法の1つか…。)
俺は手を上げ、自慢そうにしているディーア先生に聞いてみた。
「あの?ティアさんも3つ使えるんですか?」
ディーア先生は、少し残念そうに答えた。
『いいや、彼女が使えるのは再生魔法1つだ。』
俺は不思議に思った。
「でも、再生魔法を使えると言う事は、古代言語も古代文字も理解してるんじゃ…。」
ディーアさんは横に首を振った。
『いいかい?私は、空白様と知り合いなのは分かるね。』
(あ、そういえば…。)
「もしかして…。」
俺は、空白様から貰った贈り物を思い出した。
『どうやら、察したみたいだね、そう、私も空白様から贈り物を貰っている。』
「なるほど、やっぱりあの贈り物は…。」
『そう、あれは時間と空間の言わば証だよ。』
ディーアさんは続けて言った。
『私は、弟のアスティーの事もあって、空白様が証をくれたんたよ。じゃないと連絡も取れないからね。』
(なるほど、ティアは貰ってないと言う事か。)
「そう言う事だったんですね。」
(あの時の空白様が言っていた、いずれ君にも使える。はこの意味か…。)
俺は、本当にたくさんのものを空白様から貰ったんだなと、心から思った。
『さて、ある程度の知識も教えたし、少し実践してみるかい?』
「いいんですか!したいです実践!」
と言う事で、俺たちは外に出る事にした。
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