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第二章 ー旅立ちー
旅立ち
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朝がやってきた…
俺は大きな欠伸をして、ベットから降り着替えたのだが…。
「装備がピチピチだ…。」
まぁ、それもそのはずだ、この世界に来て早3年。
少しばかり背も伸びたし、筋肉もついた。
「仕方ない、せっかく空白様から貰ったものだけど、錬金術で改造しよう…。」
俺は、ピチピチのインナーとこれまで使っていた着替えの素材を使って、通気性もよく、伸縮性も兼ね備えた万能インナーを作った。
ズボンも少しサイズ変更して、防具類もサイズを合わせた。
「これでよし!」
ブーツを履いて、短剣はすぐに取りやすいように、腰の位置から胸の位置に逆さにして取り付けた。
次に、道中何があるか分からないので、ベットのシーツを使い、フード付きのマントを作って、ルームへ入れておいた。
「後は、出発するだけだな。」
俺は部屋を出て、一階へと降りた。
『おはようミツキ君。』
「おはようミツキ。」
「おはようございますミツキさん!」
すると、みんなはもう起きていて、ディーアとティアは直ぐに出るみたいだった。
「おはようございます、ディーアさん達はもう出発ですか?」
『あぁ、そろそろここに調査団が街から向かってる頃だろうしね。』
「寂しくなるけれど、また会いましょう。」
俺は、ディーアとティアにこれまでのお礼を言って、2人と握手をした。
「必ずまたあいましょう。本当にお世話になりました。」
ディーア達は手を振って旅立って行った。
「ミツキさん!外も明るくなりましたし、私達も出発しましょう!」
レイナは、そう言って、俺の手を掴んだ。
「そうですね、街までしっかり護衛します!」
俺達は、家を出て、荷馬車に馬を繋いだ。
「レイナさん、こっちは準備出来ました。」
俺がそう言うと、レイナが荷台から顔を出した。
「はい!いつでも行けますよ!」
俺は前に乗り、手綱を取った。
「じゃあ出勤します、道案内はお願いしますね。」
ゆっくりと馬が歩き出す、いよいよ旅が始まったのだ。
家を出て、森を抜けると、最初に来た湖が見えて来た。
(懐かしなぁ~ここで初めてディーアと出会ったんだっけ…)
湖から、また森に入り、小道を進む。
しばらく進むと、荷台からレイナが顔を出し、前に移って来た。
「たいくつじゃないですか?」
レイナは楽しそうにしている。
「いいえ、初めての景色で感動してたところです。」
俺は、3年間あの土地から離れた事は一度もなかった。
だからこそ、今は見る景色がどれもこれも新鮮で、とても楽しい。
すると、レイナが地図を見せてくれた。
「今、私達はこの森にいます。そして向かっている街が、ここから2日ほど進んだこの街、クオークの街です!」
(なるほど、2日はかかるのか…って事は初めての野宿だな。)
「ありがとうレイナ、この街はどんな街なんですか?」
レイナは地図をしまって教えてくれた。
「えーっと、確かクランドって名前の伯爵が治めている土地の1つの街で、色んな種族が暮らして居ます。」
(伯爵…。この世界は貴族制なのか、まぁ関わる気は無いけど…)
「そう言えば、冒険者も居るんでしたっけ?」
俺は、前にレイナが冒険者の話をしていたのを思いだした。
「はい!街には冒険者ギルドがあって、色んな依頼を受けて、お金を稼いでいるみたいですよ。」
(街についたらお金を稼がないとな。そうだ…)
「ちなみに、俺も冒険者になれますかね?」
俺が少し照れくさそうに言うと、ティアは笑いながら答えてくれた。
「えぇ、もちろん!ギルドで登録すれば問題無いと思います。ちなみに、冒険者ギルドはほとんどの街にあるみたいなので、なっておけば仕事とお金には困らないと思います!」
「なるほど、それは便利そうですね。ちなみに街の治安とかはどうなんでしょう?」
話を聞いている限りは、優しそうな街だけど…。
「うーんと、そうですね。喧嘩や強盗、盗みや殺人もたまにありますが、悪くはないと思います!」
(いや、十分悪いと思います。)
でも、考えてみればここは異世界、レイナが悪くないと言うのであれば、きっとそれが普通と言う事なんだろう。
「ちなみに、治安を守る組織とかは無いのですか?」
もし、警察的な方々がいるのなら、多少は安心だ。
「一応、兵士がいるのですが、基本的には自分の身は自分で守るのがルールですかね。それにあそこの兵士は、別の街に伯爵がいる事をいいことに、悪さをしていると言う噂もあります…。」
(それは面倒だな…。)
「なるほど、あまり関わらない方がいいですね。」
そうこうしている内に、俺達は森を抜け、草原に囲まれていた。
「おぉ!これは凄い、こんなに広いなんて。」
レイナは興奮している俺を見て、クスクスと笑っていた。
周りを見渡すと、色んな動物が走っている。
(なんかいいな、こう言うのって)
しばらく進むと、道が2つに分岐していた。
俺が気づくと、レイナがすぐに教えてくれる。
「ミツキさん、ここを左です。」
「分かりました。」
俺は言われた通りに曲がり、それから3時間ほど進んだ。
するとレイナが前方を指差して言った。
「ミツキさん、あの木陰でお昼にしませんか?」
(そう言えば今日は朝食食べてなかったっけ…)
俺は、内心しまった!と思っていた。
恐らくレイナも朝は食べてないはず…。
もう少し気を使うべきだった…。
「はい!あのーすいません、俺気が回らなくて。」
「いえ!気にしないで下さい、今日は急いで出たんですから!」
(いやぁ本当に申し訳ない。次から気をつけよ。)
「ありがとうございます。」
俺は、木陰に荷馬車を止めた。
レイナは手際よく調理の準備をしている。
俺も木箱を椅子がわりに運び、あらかじめ持ってきた焚き木に火を付けた。
それからレイナと相談し、鍋を使いたいと言う事だったので、魔法を使って竈を作ってあげた。
レイナが昼食を作ってくれている内に、バケツに魔法で水を溜め、馬にあげた。
それからエサも与え、ブラシで手入れをした。
あれこれしている内に、レイナが昼食を完成させた。
「出来ました!今日の昼食はシチューでーす!」
皿の中には野菜たっぷりのシチューが入っていた。
「美味そ~う!」
「では、食べましょう!」
俺は美味しくシチューをいただいた。
俺は大きな欠伸をして、ベットから降り着替えたのだが…。
「装備がピチピチだ…。」
まぁ、それもそのはずだ、この世界に来て早3年。
少しばかり背も伸びたし、筋肉もついた。
「仕方ない、せっかく空白様から貰ったものだけど、錬金術で改造しよう…。」
俺は、ピチピチのインナーとこれまで使っていた着替えの素材を使って、通気性もよく、伸縮性も兼ね備えた万能インナーを作った。
ズボンも少しサイズ変更して、防具類もサイズを合わせた。
「これでよし!」
ブーツを履いて、短剣はすぐに取りやすいように、腰の位置から胸の位置に逆さにして取り付けた。
次に、道中何があるか分からないので、ベットのシーツを使い、フード付きのマントを作って、ルームへ入れておいた。
「後は、出発するだけだな。」
俺は部屋を出て、一階へと降りた。
『おはようミツキ君。』
「おはようミツキ。」
「おはようございますミツキさん!」
すると、みんなはもう起きていて、ディーアとティアは直ぐに出るみたいだった。
「おはようございます、ディーアさん達はもう出発ですか?」
『あぁ、そろそろここに調査団が街から向かってる頃だろうしね。』
「寂しくなるけれど、また会いましょう。」
俺は、ディーアとティアにこれまでのお礼を言って、2人と握手をした。
「必ずまたあいましょう。本当にお世話になりました。」
ディーア達は手を振って旅立って行った。
「ミツキさん!外も明るくなりましたし、私達も出発しましょう!」
レイナは、そう言って、俺の手を掴んだ。
「そうですね、街までしっかり護衛します!」
俺達は、家を出て、荷馬車に馬を繋いだ。
「レイナさん、こっちは準備出来ました。」
俺がそう言うと、レイナが荷台から顔を出した。
「はい!いつでも行けますよ!」
俺は前に乗り、手綱を取った。
「じゃあ出勤します、道案内はお願いしますね。」
ゆっくりと馬が歩き出す、いよいよ旅が始まったのだ。
家を出て、森を抜けると、最初に来た湖が見えて来た。
(懐かしなぁ~ここで初めてディーアと出会ったんだっけ…)
湖から、また森に入り、小道を進む。
しばらく進むと、荷台からレイナが顔を出し、前に移って来た。
「たいくつじゃないですか?」
レイナは楽しそうにしている。
「いいえ、初めての景色で感動してたところです。」
俺は、3年間あの土地から離れた事は一度もなかった。
だからこそ、今は見る景色がどれもこれも新鮮で、とても楽しい。
すると、レイナが地図を見せてくれた。
「今、私達はこの森にいます。そして向かっている街が、ここから2日ほど進んだこの街、クオークの街です!」
(なるほど、2日はかかるのか…って事は初めての野宿だな。)
「ありがとうレイナ、この街はどんな街なんですか?」
レイナは地図をしまって教えてくれた。
「えーっと、確かクランドって名前の伯爵が治めている土地の1つの街で、色んな種族が暮らして居ます。」
(伯爵…。この世界は貴族制なのか、まぁ関わる気は無いけど…)
「そう言えば、冒険者も居るんでしたっけ?」
俺は、前にレイナが冒険者の話をしていたのを思いだした。
「はい!街には冒険者ギルドがあって、色んな依頼を受けて、お金を稼いでいるみたいですよ。」
(街についたらお金を稼がないとな。そうだ…)
「ちなみに、俺も冒険者になれますかね?」
俺が少し照れくさそうに言うと、ティアは笑いながら答えてくれた。
「えぇ、もちろん!ギルドで登録すれば問題無いと思います。ちなみに、冒険者ギルドはほとんどの街にあるみたいなので、なっておけば仕事とお金には困らないと思います!」
「なるほど、それは便利そうですね。ちなみに街の治安とかはどうなんでしょう?」
話を聞いている限りは、優しそうな街だけど…。
「うーんと、そうですね。喧嘩や強盗、盗みや殺人もたまにありますが、悪くはないと思います!」
(いや、十分悪いと思います。)
でも、考えてみればここは異世界、レイナが悪くないと言うのであれば、きっとそれが普通と言う事なんだろう。
「ちなみに、治安を守る組織とかは無いのですか?」
もし、警察的な方々がいるのなら、多少は安心だ。
「一応、兵士がいるのですが、基本的には自分の身は自分で守るのがルールですかね。それにあそこの兵士は、別の街に伯爵がいる事をいいことに、悪さをしていると言う噂もあります…。」
(それは面倒だな…。)
「なるほど、あまり関わらない方がいいですね。」
そうこうしている内に、俺達は森を抜け、草原に囲まれていた。
「おぉ!これは凄い、こんなに広いなんて。」
レイナは興奮している俺を見て、クスクスと笑っていた。
周りを見渡すと、色んな動物が走っている。
(なんかいいな、こう言うのって)
しばらく進むと、道が2つに分岐していた。
俺が気づくと、レイナがすぐに教えてくれる。
「ミツキさん、ここを左です。」
「分かりました。」
俺は言われた通りに曲がり、それから3時間ほど進んだ。
するとレイナが前方を指差して言った。
「ミツキさん、あの木陰でお昼にしませんか?」
(そう言えば今日は朝食食べてなかったっけ…)
俺は、内心しまった!と思っていた。
恐らくレイナも朝は食べてないはず…。
もう少し気を使うべきだった…。
「はい!あのーすいません、俺気が回らなくて。」
「いえ!気にしないで下さい、今日は急いで出たんですから!」
(いやぁ本当に申し訳ない。次から気をつけよ。)
「ありがとうございます。」
俺は、木陰に荷馬車を止めた。
レイナは手際よく調理の準備をしている。
俺も木箱を椅子がわりに運び、あらかじめ持ってきた焚き木に火を付けた。
それからレイナと相談し、鍋を使いたいと言う事だったので、魔法を使って竈を作ってあげた。
レイナが昼食を作ってくれている内に、バケツに魔法で水を溜め、馬にあげた。
それからエサも与え、ブラシで手入れをした。
あれこれしている内に、レイナが昼食を完成させた。
「出来ました!今日の昼食はシチューでーす!」
皿の中には野菜たっぷりのシチューが入っていた。
「美味そ~う!」
「では、食べましょう!」
俺は美味しくシチューをいただいた。
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