異世界就職!?

pさん

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第二章 ー旅立ちー

それは敵か味方か

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(あれ?まだ居たのか…)

俺が、林から出て来るのをみたレイナが話しかけて来た。

「ミツキさん!盗賊は大丈夫なのですか?」


「はい、しっかりと縛っておきましたので、問題無いと思います。」

そう言うと、レイナと男性は、安心した顔をした。

「それで、そちらの方は?」

俺が尋ねると、男性は自己紹介してくれた。


「先程は、助けていただきありがとうございました。私は商人を生業なりわいにしているモリスと言う者です。」


そう言って、モリスさんは深く頭を下げた。


「あ、いえお礼なんて、俺はミツキといいます、本当気にしないで下さい。」

モリスさんは人族で、歳は30代後半くらいに見える、短髪で髭もなく、とても人当たりが良さそうないかにも商人らしい人だ。

よく見ると、腕や足から血が滲んでいた。


「モリスさん、怪我を見せてもらえませんか?」


「あぁ、大した傷じゃないですよ、それに慣れてますし。」


(商人は良く怪我するのか?)

「いえ、もし菌などが入ったら、最悪切断もありえますので、俺に見せて下さい。」


そう、俺はどんなに小さい傷でも、医学を学んだからには放っては置けない、

「わ、わかりました。」

俺は、モリスさんの傷を確認した。

(これなら、ヒールで大丈夫だな…)

「よし、動かないで下さい。ヒール…」

モリスさんの足元に魔法陣が広がり、傷を治していく。

「おぉ、おぉー!!」

どうやら傷は治ったようだ。

「凄い、凄いです!まさか再生魔法を使えるなんて!」

モリスさんは驚いている。

「いえ、大した事じゃないです。」

すると、モリスさんがお願いをしてきた。


「あの~折り入ってお願いしたい事があるのですが…。」


モリスさんは何だか気まずそうにしている。


「はい?何でしょうか?」


俺が尋ねると、モリスさんは頭を下げながら言った。


「私を、クオークの街まで、護衛していただけませんか…もちろん、報酬もお渡ししますので何卒お願いします!」


俺は少し考えた。
確かに、俺の所持金は0…本当なら街についてすぐ冒険者登録をしてお金を稼ぐつもりだったが…。

(まぁ、出会ったのも何かの縁だし…目的地も同じだしな。)

「分かりました。引き受けさせて貰います!」

俺は、断る理由もないと判断した。


「あぁ、ありがとうございます!では、よろしくお願いします!」


「こちらこそ、よろしくお願いします。レイナも大丈夫ですか?」

俺がレイナに聞くと、笑顔でOKを出してくれた。

「よし!そうと決まれば出発しましょう、モリスさんは、そのまま先頭をお願いします。後方は俺が警戒するので、前方で何かあればすぐ止まって下さい。」


「はい、了解しました。」


そして俺達は、荷馬車に乗り、また進み始めたのだった。



あれから何時間か進み、日も落ちてきたので、俺達は地図を見て、あらかじめ目処を立てていた川の近くで野営をする事にした。


「ここまで来れば、明日の夜には街に着きますよ!」


「初めての街か、なんか緊張します。」


俺達は、寝泊まりする準備をした。
テントを錬成して作ろうと思ったのだが、レイナから、何かあればすぐ移動できるように、荷台で寝るのが常識だと教わったので、止めておいた。


俺は調理の準備を手伝い、火を起こした。
すると、モリスさんが、良ければと食材を分けてくれた。

俺達はご好意に甘え、いただく事にした。


それから、日も落ち、飯を食べ、俺達はモリスさんと話しをしていた。

「そう言えば、気になったんですけど、モリスさんはお一人で別の国から来たのですか?」


よくよく考えてみれば、盗賊がいるこの世界で、力の無い人が、一人で歩き周るのにはリスクが大き過ぎる。
今日だって、俺達があそこを通らなければ無事では済まなかっただろう。

すると、モリスさんは落ち込んだ顔をしながら話してくれた。

「実は、今までは相方と一緒だったのですが…。国を出て、ここに向かう最中に、ゴブリンに襲われまして…。」


「ゴブリン!?」

ゴブリンは元々、人間の悪感情から派生した種族で、知能は高くないが、繁殖力が強く、人間を好んで食べ、装備などを引き剥がして使ったりする種族だ。

ディーアは、恐らく元々人間だった事が、奴らの人間に対する劣等感を生み出し、人を襲い、己の劣等感を埋めようとしているのだろうと言ったいた。

「えぇ、たまたま集団に出会でくわしてしまって、腕には自信を持っていた彼は、私を先に逃す為に戦ったのですが…振り返ったときにはもう…。」


モリスさんは、悲しい顔をして、俯いた。


「すみません、思い出させたみたいで…。」

俺は何だか、やるせなくなった。

「いえ、過ぎたことですし、落ち込んでも彼は浮かばれないでしょう…それで、私は街に品物を下ろすついでに、新しい相方を探そうかと思いまして。」


(なるほど、商人か…悪い仕事じゃないけども…)

俺と、レイナは、黙って話を聞いていた、すると、警戒のために発動していた魔力感知に1つの反応が出た。


「っ…!誰かがこちらに向かって来ます!」


俺達は、警戒して向かって来る方向に構えた。
俺は魔法の準備をし、いつでも放てるように待機した。


すると、暗闇から誰かが走って来た。

「兄貴ぃー!やっと見つけましたよ兄貴ぃ~」


「お前!?」

なんと、走って来たのはさっきの若い盗賊だった。
彼は、息を切らしながら俺達の前に来た。

「お前、さっき俺があれほど言ったのに。」

(てか、兄貴ってなんだ…)

俺はもう一度、魔法を放つ準備をした。

すると彼は、慌てて膝をついた。
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